まもなくアカデミー賞ノミネートが発表!映画『ナチュラルウーマン』注目の主演女優“ダニエラ・ヴェガ”とは?

『グロリアの青春』を手がけたセバスティアン・レリオ監督作『ナチュラルウーマン』が2月24日より全国ロードショー。本作は、本年度アカデミー賞外国語映画賞ノミネートを争うショートリスト9作品に選出され、まもなく日本時間1月23日夜に、この内5本がノミネート作品として発表される。

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本作は、第75回ゴールデングローブ賞外国語映画賞にノミネートされたほか、The Hollywood Reporter誌が選ぶ2017年外国語映画ベスト1、ナショナル・ボード・オブ・レビューの外国語作品トップ5、第23回クリティクス・チョイス・アワードの外国語映画部門ノミネート、批評データサイトメタクリティックが選ぶ2017年ベスト映画の外国映画部門1位など高評価が相次いだ。

物語の舞台となるのはチリ、サンティアゴ。ウェイトレスをしながらナイトクラブで歌っているトランスジェンダーのマリーナは、歳の離れた恋人の突然の死によって思いもかけないトラブルに巻き込まれていく。どれほど揺るぎない絆を結んでいても法で守られていないパートナーシップの社会的脆さや、ジェンダー・アイデンティティを拒絶する人々の心理を描き、マイノリティと呼ばれる人々への不寛容な空気に一石を投じる。

逆境の中でもありのままに生きようとする主人公を演じたのは、自身もトランスジェンダーである歌手のダニエラ・ヴェガ。サンティアゴ出身の現在28歳で、8歳でオペラ歌手としての才能を認められ、高校卒業後はヘアスタイリストとして働く傍ら地元の劇団で演技をスタートした。レリオ監督は脚本を執筆していく内に、ヒロインはダニエラしかいないと急遽オファーを決めたという。まさにダニエラのドキュメンタリーともいえ、彼女の身体や役柄への深い理解が物語を表現している。昨今世界規模でのセクシャル・マイノリティへの配慮を促すような動きも後押ししてか、ダニエラに「For Your Consideration」(ぜひノミネート投票に考慮を)というアカデミー賞主演女優賞の特別枠に推す声も上がっており、ダークホースとしてもますます注目が集まっている。

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『ナチュラルウーマン』
2018年2月 シネスイッチ銀座、新宿シネマカリテ、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国ロードショー
監督・脚本:セバスティアン・レリオ
出演:ダニエラ・ヴェガ フランシスコ・レジェス ルイス・ニェッコ
配給:アルバトロス・フィルム

【ストーリー】 チリ、サンティアゴ。トランスジェンダーでナイトクラブのシンガー、マリーナは歳の離れたボーイフレンドのオルランドと暮らしていた。マリーナの誕生日を祝った夜、自宅に戻ると突然オルランドが意識を失い亡くなってしまい、マリーナは思いもかけないトラブルに巻き込まれていく。それでもマリーナは女性として生きていく権利を胸に、自分らしさを守るための闘いに挑むことを決める。

2017 ASESORIAS Y PRODUCCIONES FABULA LIMITADA; PARTICIPANT PANAMERICA, LCC; KOMPLIZEN FILM GMBH; SETEMBRO CINE, SLU; AND LELIO Y MAZA LIMITADA