【いい話】『スター・ウォーズ』のマーク・ハミル、病気で死期が迫っていたファンの少年のもとを“ルーク・スカイウォーカー”として訪問

映画『スター・ウォーズ』シリーズでルーク・スカイウォーカー役を演じるマーク・ハミルは、病気で死期が迫っていたファンの少年のもとを、本人としてではなく“ルーク・スカイウォーカー”として8年前に訪れていたようだ。Entertainment Weeklyが伝えている。

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Entertainment Weekly

『メン・イン・ブラック』や『グランド・イリュージョン』シリーズで知られる脚本家のエド・ソロモンが、自身のツイッターでハミルとファンの少年のエピソードを4度のツイートにわたって紹介している。

「友人の息子さん(残念なことに、不治の病で死期が迫っていた)が、“ルーク・スカイウォーカーに会う”という願い事をしたと知ったとき、僕は感銘を受け、男の子の父親が知っている、映画業界で働く一人の人物に連絡した。僕はマークの連絡先を知らなかったから、彼のエージェントに電話して、男の子が『スター・ウォーズ』を毎日観ていると伝え、マーク・ハミルではなく、マークが演じる本物のキャラクターに男の子が会いたがっていることを説明した(男の子の精神状態は、ルークはフィクションのキャラクターであると理解できないほど悪化していた)。エージェントはマークに連絡してみるとしぶしぶ答えた後、期待しないでくれとも言った。その90秒後、僕はマーク・ハミル本人から連絡を受けた。彼は即座に承諾し、僕に自宅の住所も教えてくれた」

電話を受けたハミルは、その翌日に少年のもとを訪問し、“ルーク・スカイウォーカー”として一緒に会話を楽しんだようだ。「マークは男の子に会っただけではなく、次々と繰り出される質問に何時間もかけて答えていたよ(ときどき同じ質問にも繰り返し答えていた)、“ルークとして”ね。このエピソードを投稿している今でも涙が流れそうだ。マークは思いやりがあって、親切で寛大だった。男の子と彼の家族にとって、この体験はまさにかけがえのないものとなった」とソロモンは投稿している。

ソロモンと少年の父親であるジョー・シコラは、ハミルの訪問についてインタビューで詳しく説明している。少年は若年性バッテン病と診断され、23歳を迎えた2015年に亡くなった。シコラは、「マークはとても寛大で親切だった。素晴らしい経験だったよ。病気になったことはとても残念だったし、僕も子どもも家族も普通の日常を諦めていた。大変で辛い状況の中、いろいろな縁があって温かい気持ちになれたし、寂しさを紛らわせることができた。マークは“慌てないで。好きなだけ時間をかけてね”という感じでとても優しかった」と当時を振り返っている。

また、ハミルはレイア姫役のキャリー・フィッシャーにも連絡し、2人で少年のもとを訪れる予定だったが、少年の病気が悪化したため叶わなかったという。

ソロモンのツイートはすぐにハミルのもとに届き、ハミルは「子どもの声ほど心地よいものはないよ。僕はとてもラッキーだった。自分ができる方法で恩返しすることが義務なんだと感じたよ。トークショーに出演するよりも病院を訪れるほうがずっと好きだしね。胸が張り裂けるような思いをしたと同時に励まされた。この出来事に比べたら、僕のキャリアなんて些細なことのように思える。こんなことがもっとできたらいいなと思っているよ」と返信している。

ハミルがルーク役を再び演じる映画『スター・ウォーズ/最後のジェダイ』は12月15日に日本で公開予定だ。