【レイチェル・ワイズ主演】ホロコーストの真実を巡る法廷劇『否定と肯定』本編冒頭特別映像

2016年トロント国際映画祭正式出品作品で、レイチェル・ワイズ、ティモシー・スポール、トム・ウィルキンソンらが共演した、ホロコーストを巡る法廷劇『否定と肯定』が12月8日より全国公開となる。これに先立ち、本編冒頭特別映像が公開された。

本作は、ホロコーストの真実を巡り、ユダヤ人歴史学者とホロコースト否定論者の法廷対決を描く。モデルとなった裁判は、欧米でセンセーショナルに報道され、議論を巻き起こし続けた。

ユダヤ人歴史学者リップシュタットを演じるのは、『ナイロビの蜂』でアカデミー賞助演女優賞に輝いたレイチェル・ワイズ。対する歴史学者は『ターナー、光に愛を求めて』のティモシー・スポール、そして年長弁護士は『フィクサー』のトム・ウィルキンソンが演じる。さらに、大ヒットドラマシリーズ「SHERLOCK(シャーロック)」でモリアーティ役を演じたアンドリュー・スコット、『ダンケルク』のジャック・ロウデンらが脇を固める。

本編冒頭特別映像では、ホロコースト否定論者であるデイヴィッド・アーヴィング(ティモシー・スポール)が演説を披露している。その一方、本作の主人公であり、アメリカで教鞭を執る歴史学者のデボラ・E・リップシュタット(レイチェル・ワイズ)は、アーヴィングのようなホロコースト否定論者がどのように歴史の事実を捻じ曲げようとしているのか、講義を受ける学生たちに問いかける。

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ワイズが本作にかける意気込みは、ユダヤ系の血を引く自身のルーツともつながりがあったため並々ならぬものだったという。本作の原作者であり、主人公のモデルであるリップシュタットは、「レイチェルは演技においてプロ中のプロで、何の役を演じるにも一生懸命、そして才能を存分に発揮する。でもこの作品については、彼女のルーツも関係したから、さらにパワフルな演技だったと思う。彼女にとって共感ができた上、とても重要な役だったのでしょう。アウシュビッツで撮影した時に、レイチェルに“これは演技ではない”、そう言われたの」と語る。一方ワイズは、「デボラに会いたいと強く思った。立ち振る舞い方を学ぶためにもね。デボラがニューヨークの私の家に来てくれて、数日間いろんなことを延々と語り合った」と振り返っている。

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『否定と肯定』
12月8日(金) TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー
監督:ミック・ジャクソン
原作:デボラ・E・リップシュタット
出演:レイチェル・ワイズ トム・ウィルキンソン ティモシー・スポール
配給:ツイン

【ストーリー】 1994年、アメリカのジョージア州アトランタにあるエモリー大学でユダヤ人女性の歴史学者デボラ・E・リップシュタット(レイチェル・ワイズ)の講演が行われていた。彼女は自著「ホロコーストの真実」でイギリスの歴史家デイヴィッド・アーヴィングが訴える大量虐殺はなかったとする“ホロコースト否定論”の主張を看過できず、真っ向から否定していた。ある日、アーヴィングはリップシュタットの講演に突如乗り込んだ挙句に、名誉毀損で提訴という行動に出る。異例の法廷対決を行うことになり、訴えられた側に立証責任がある英国の司法制度で戦う中でリップシュタットは“ホロコースト否定論”を崩す必要があった。彼女のために、英国人による大弁護団が組織され、アウシュビッツの現地調査に繰り出すなど、歴史の真実の追求が始まった。そして2000年1月、多くのマスコミが注目する中、王立裁判所で裁判が始まる。このかつてない歴史的裁判の行方は―。

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