関ジャニ∞ 丸山隆平 主演『泥棒役者』西田征史監督ティーチインイベント レポート!

関ジャニ∞の丸山隆平の映画単独初主演作で、「とと姉ちゃん」(NHK連続テレビ小説)、「TIGER & BUNNY」など多数の脚本を手がけ、『小野寺の弟・小野寺の姉』で初監督を務めた西田征史の監督第二作となる『泥棒役者』(11月18日より全国公開中)。このほど、公開後イベントとして池袋HUMAXシネマズにて、西田征史監督のティーチインイベントが開催された。本作が誕生に至った製作秘話から撮影中の裏話エピソードまで、ここだけのエピソードも飛び出し、会場全体が大いに盛り上がった。

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上映直後のイベントということで、場内の熱気が冷めぬまま、西田征史監督が登壇して観客からの質問に答えた。本作が監督として2作目、さらにオリジナル作品ということで、まずは本作が出来上がるまでの経緯について問われると、「もともと11年前に上演した舞台だったんですけど、その時は今回ユーチューバ―役で出ていたラーメンズの片桐仁さんが主人公の泥棒役で出ていまして。自分にとっても転換期となるきっかけになった大事な作品です。いつかこの作品を映像にしたいなと思っていたんですけど、映画2作目どうですか?というお話をいただいたので映画にしてみようと思いました」と振り返った。「片桐さんは(劇中で)ストレートヘアだったので衝撃的でしたね」とMCから突っ込まれると、「片桐さんが主演だったので“モジャ”というネーミングにしていたんですけど、そこは物語の大事な部分だと思ったので、“モジャ”の部分は譲ってもらってストレートにしてもらいました(笑)」と秘話を明かすと、場内は笑いに包まれた。

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以下は、観客とのQ&Aコーナー
Q:脚本の中に西田監督らしさがあったとユースケさんたちが雑誌で語っていて、そのことを西田マジックというそうですが、西田監督が思う自分らしさとはなんだと思いますか?ここマジックかけてます!というシーンがあれば教えてください!

西田監督:とっても嬉しい質問です…!!マジックというか好きなことをしているだけですね。ただ自分は出る側も経験しているので、プレッシャーをかけないようにするというか、ちょっとの役でも緊張しないように俳優さんが素を出せるようには意識しています。例えば丸山さん、市村さん達4人が笑い合っているシーンは素を活かせたシーンかなと思います。

Q:タマが可愛くて好きなので気になっているんですが、ポシェットの中には何が入っているんですか?

西田監督:夢じゃないですかね(笑)ドラえもん的な…なんでも入っているんじゃないんですかね?あんまりその設定は考えていませんでしたが、想像が膨らみますね!たぶん助ける道具が10個ぐらい入っているんじゃないですかね?

Q:小野寺姉弟の映画が大好きです!あの2人を出そうと思ったのはどの段階だったのでしょうか?

西田監督:あそこまで贅沢な使い方はなかなか出来ないものですから、最初はああいうことは考えてなくて。もしスケジュールが空いていたらくらいで考えていたんです。2人が空いていないといけないので、はいりさんとしてちょこっと、向井くんとしてちょこっとくらいで考えていました。実は、宮川大輔さんが別の現場で向井くんに会ったときに『泥棒役者』の撮影が今度あるという話をして、向井くんに話きていないの?と聞いたら、聞いてませんとなったらしく、寂しがってたよ!と言っていたので「じゃあ出てくれる?」と向井くんに聞いたら「なんでもやります!」って言ってくれました。どこに出てもらおうかな?と考えて、どうせなら2人で出てもらいたいなと思っていたので、映画の脚本が出来てから追加しました。

Q:最後の美沙が、太陽くんの顔と並べているシーンがすごく好きです。太陽くんが丸山くんのイメージと似ていたり、冒頭では美沙が揚げ物を作っていましたが、丸山くんも揚げ物が大好きなのでそういう細かい設定は舞台版でも使われていたのでしょうか?丸山くん用に書き換えたのでしょうか?

西田監督:映画と舞台はほとんど異なっていて、泥棒と言うだけでバックボーンなどは全然描かれていなかったんです。彼が屋敷を出ていくまでの話でした。美沙とかは一切出ていないです。揚げ物は僕が大好きなので(笑)出てきたって感じですかね!

Q:静止しているシーンや、左右に動いてるシーンや手ぶれが臨場感があるなと思ったのですが、撮る際にこだわったことはありますか?

西田監督:切り取りすぎると臨場感が損なわれてしまうので、極力活かすところは長まわしにしました。1つのシチュエーションにみんながいるという場合は、そこを伝えたかったので長まわしにしたり、市村さんが泥棒と気付いたシーンはカットを割ることで緊張感を持たせるようにしました。お話の持っていきたい感情に合わせて撮り方を変えていきました。

Q:監督はどのキャストを演じたいですか?

西田監督:美沙!!(即答に場内爆笑)

Q:小野寺や本作を見ていて思ったのですが、キャラクターが個性的ですがみんなハマッていました。どういう風にキャスティングしたんですか?

西田監督:まずは直感です。今まではこれだったらハマるかな?というのでお願いしていたのが正しくハマっていまして。みなさん実力をお持ちなので寄せて頂いている部分が大いにあると思うんですけどね。

Q:則男はユーチューバ―の片桐さんをチェックしていたりしましたよね!

西田監督:そうですね。なのでちょっとだけ変わったということですね。

Q:西田さんの作品は明るくてコメディタッチですが、どこかさみしい感じがします。ですが本作は本当にハッピーで幸せな気持ちになり泣いてしまったのですが、何か心境の変化はありましたか?

西田監督:自分が描きたいものを作品にしているので、後ろに進む話ではなく、前に進む話にしようとは思っています。ただそれが一歩なのか半歩なのかというところで、根本的に変わったということはないですね。

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Q&Aコーナーも盛況に終わり、フォトセッションでは劇中に登場する絵本のキャラクターの猫のタマが登場。西田監督が「あちこちタマも全国をまわっているが案外汚れておらず、綺麗」と言うと、観客からは大きな笑いが起きた。会場からは「カワイイ!」と黄色い歓声が飛び交う。西田監督自らタマの手を引き、「舞台に上がった方が良いんじゃないですかね?」と後ろの席の観客を気遣う場面もあった。場内からは「タマちゃーん!」と大人気。笑顔で撮影に応じていた。

最後にメッセージを求められると、「宣伝でたくさんの場所をまわらせていただきました。キャストのみなさんが素晴らしい方たちで、そういう方たちと作品を作れました。本当に忙しい方たちですからね。なかなか難しいですし、スタッフも忙しい方たちばかりでして、このメンバーで撮れるのは一生に一度きりかなと思うと感慨深いです。自分の人生として大きなものが残ったなと思います!まだ上映中ですので、多くの方に見て頂ければなと思います。本日は本当にありがとうございました!」と感謝の言葉で締めくくった。

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『泥棒役者』
2017年11月18日(土)よりTOHOシネマズ新宿ほか全国で公開中
監督・脚本:西田征史
出演:丸山隆平 市村正親 石橋杏奈 宮川大輔 片桐仁 高畑充希 峯村リエ ユースケ・サンタマリア
配給:ショウゲート

【ストーリー】 かつて泥棒稼業に手を貸した過去がある大貫はじめ(丸山隆平)。今は溶接工員として真面目に働き、恋人の美沙(高畑充希)と幸せな同棲生活を送っていた。ある日、昔の泥棒仲間・畠山(宮川大輔)から、美沙に泥棒だった過去をバラすと脅され、泣く泣く、とある豪邸に盗みに入ることに。だが、忍び込んだ豪邸で、家主の絵本作家・前園俊太郎(市村正親)、訪問してきた編集者・奥(石橋杏奈)、セールスマン・轟(ユースケ・サンタマリア)から、「編集者」「絵本作家」「豪邸の主人」と次々と間違えられてしまう。「泥棒」として捕まりたくない一心で、はじめはその都度、かん違いされた「役柄」を必死に演じるハメになるのだが…。前園家の隣に住むユーチューバー・高梨(片桐仁)、奥の上司の編集長(峯村リエ)も巻き込み、屋敷の中はいっそうカオスに。はたして、はじめは正体を隠したまま、無事に逃げ切ることができるのか?

©2017「泥棒役者」製作委員会