10月25日（水）～11月3日（金・祝）の期間に開催される東京国際映画祭は今年で30回目。毎年人気の「歌舞伎座スペシャルナイト」が10月26日（木）に開催されることが決定した。

第30回を記念する本年は、日本映画の巨匠・衣笠貞之助監督が第7回カンヌ映画祭でグランプリ、第27回アカデミー賞で名誉賞と衣裳デザイン賞を受賞した『地獄門』を、4Kデジタル復元版、英語字幕付きで上映。『地獄門』は、カンヌ映画祭審査員長であったジャン・コクトーが「これこそ美の到達点」とまで称賛し、日本初のイーストマン・カラー作品、大映第一回天然色映画として、公開された。執念の恋に燃える愛欲の業火。源平盛衰の絵巻を背景に、繰り展げられる人間愛憎の姿に注目だ。

また、注目の舞踊は、市川海老蔵による歌舞伎舞踊「男伊達花廓（おとこだてはなのよしわら）」を上演。「男伊達花廓」は、東京では初の上演。五郎蔵が、傾城とのなれ初めや逢瀬を踊りで見せたり、打ちかかる男伊達を軽くあしらったりと、粋な男ぶりでたっぷり楽しませる。歌舞伎を初めて見る方も歌舞伎通の方も、どなたにも楽しめるプログラムだ。国内外の芸術ファンとともに、日本が世界に誇る歌舞伎舞踊と日本映画の名作を歌舞伎座で楽しむ贅沢な一夜、「歌舞伎座スペシャルナイト」チケットは9月22日（金）より発売となる。

市川海老蔵 コメント
今回、記念すべき第30回にあたる東京国際映画祭の特別イベント「歌舞伎座スペシャルナイト」に出演させていただけることになり、大変光栄に思っております。三年前に新しく作らせて頂きました舞踊『男伊達花廓（おとこだてはなのよしわら）』を披露させて頂きます。『男伊達花廓』は『御所五郎蔵（ごしょのごろぞう）』という河竹黙阿弥の世話狂言を元にしまして、侠客としての粋な風情や心意気、恋人の許へ通う男の色気を描きました舞踊です。華やかさ溢れる歌舞伎の様式美をお楽しみいただけることと存じます。「歌舞伎座スペシャルナイト」には毎年国内外から多くの方がいらっしゃるとうかがっておりますので、いまからとても楽しみにしております。歌舞伎に初めて触れる方をはじめ、日本の伝統文化の素晴らしさを世界へと伝えることができれば嬉しく思います。

舞踊：「男伊達花廓」
御所五郎蔵は江戸一番の男伊達。五郎蔵が向かうのは吉原仲之町。この廓へやって来たのは、恋人の傾城から文が届いたゆえ。その傾城との馴れ初め、折々に交わす逢瀬の様子を踊りで見せて行く。折からそこへ現れたのは五郎蔵に遺恨を抱く男伊達たち。隙を衝いて打ちかかるが、これを難なく退け、恋人の許へと向かうのでした。

上映作品：『地獄門［4Kデジタル復元版］』
　
大映第1回総天然色映画にして、「これこそ美の到達点」と審査委員長、ジャン・コクトーを魅了し、第7回カンヌ映画祭でグランプリを受賞した世界的名作。
監督：衣笠貞之助　出演：長谷川一夫　京マチ子　山形 勲　（1953／89分／日本）

第30回東京国際映画祭プレゼンツ　歌舞伎座スペシャルナイト＞　開催概要

■会期：2017年10月26日（木） 17時30分開演　
■プログラム：舞踊　「男伊達花廓」（製作・松竹）、『地獄門［4Kデジタル修復版］』特別上映
■チケット発売：2017年9月22日（金） 10:00より販売開始！
料金： 特A席：12，500円、A席：10，000円、B席：7，500円　（税込）　＜特製お弁当付き＞
【チケットご購入方法はこちら】

貴重な作品の数々を世界へ紹介!日本映画クラシック部門ラインナップ決定!!

併せて、本年の日本映画クラシックス部門のラインナップも決定した。第33回カンヌ映画祭グランプリほか数々の賞を受賞した、黒澤明監督の『影武者［4Kデジタルリマスター版］』、第15回ベネチア国際映画祭　銀獅子賞受賞の溝口健二監督『山椒大夫［4Kデジタル復元版］』、第36回カンヌ映画祭 パルム・ドールを受賞した今村昌平監督の『楢山節考［デジタルリマスター版］』、の他日本映画の名だたる巨匠が残した名作を一挙公開する。

【動乱の戦国を巨大なる幻が行く】『影武者［4Kデジタルリマスター版]』 日本映画専門チャンネルpresents

監督：黒澤 明
出演：仲代達矢、山﨑 努、萩原健一、根津甚八、大滝秀治、隆 大介、油井昌由樹、桃井かおり、倍賞美津子 　（1980／180分／日本）

戦国時代、武田信玄は死に臨み、己なき後の武田家を危惧し、その死を3年間秘密にせよと遺言した。偉大な信玄の影武者となったある男の奇妙な人生と、織田、徳川との興亡を勇壮、絢爛に描く。

【溝口の世界的名作が4Kで甦る！】　　『山椒大夫［4Kデジタル復元版］』

監督：溝口健二
出演：田中絹代、花柳喜章、香川京子、進藤英太郎
（1954／126分／日本）

第15回ヴェネチア映画祭で銀獅子賞を受賞した世界的名作。マーティン・スコセッシ監督の財団とKADOKAWAが共同で4K復元化。

【人間の大らかな“生と性”を謳う】　『楢山節考［デジタルリマスター版］』

監督：今村昌平
出演：緒形拳、坂本スミ子、左とん平、三木のり平、辰巳柳太郎、あき竹城（1983／131分／日本）

人間の永遠のテーマである「生」と「死」、「親」と「子」の人間関係の本質を、今　村昌平監督が鋭くバイタリティ溢れるタッチで描き出す、日本人の心の深淵に潜む人間性を追求した「魂」のドラマ。

＜第30回東京国際映画祭　開催概要＞

■イベントタイトル：第30回東京国際映画祭　
■開催期間：2017年10月25日（水）～11月3日（金・祝）
■会場：六本木ヒルズ（港区）、EXシアター六本木　他
■公式サイト：www.tiff-jp.net/
10月14日（土）より一般チケット発売予定！
※一部9月下旬より抽選販売作品あり。詳しくは公式サイトにて。

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男伊達花廓メイン　撮影：安井信介
歌舞伎座　　(c)2016 TIFF
地獄門　(c)KADOKAWA1953