【次期大統領候補?】ジョージ・クルーニー、アメリカ大統領選への立候補は「おもしろそうだ」とコメント

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The Wrap

映画『Suburbicon サバービコン』(原題)の監督を務めたジョージ・クルーニーは、ヴェネチア国際映画祭での会見で、アメリカ大統領選への立候補について“おもしろそうだ”と発言した。The Wrapが伝えている。

クルーニーは、アメリカの大統領選挙に立候補するかと記者に問われると、「次期大統領になりたいかって?おもしろそうだ」と返答した。続けて、本作の主演を務めたマット・デイモンは、「誰でもいいから次のアメリカの大統領になってほしい。今すぐだ。お願い」とコメントした。

『サバービコン』は1950年代のアメリカ郊外を舞台に、敵意に満ちた人間同士の対立を描いた作品で、クルーニーは、大統領選挙の遊説でトランプ大統領のスピーチを見たことが本作の脚本に影響していると語った。「後退しているこのアメリカの歴史について日頃から考えるようになった。それで、ペンシルベニア州レビットタウンで起こったストーリーを知ったんだ」とクルーニーは説明した。

クルーニーが関心を持ったのは、1950年代にレビットタウンに移住してきたアフリカ系アメリカ人のウィリアム・マイヤーズとデイジー・マイヤーズの夫妻のストーリーだ。当時、その郊外の住民のほとんどは白人で、彼らは移住してきたマイヤーズ夫妻に親切ではなかった。このマイヤーズ夫妻の移住が発端となり、白人の住民による嫌がらせや脅迫、暴動といった人種的な暴力が起こった。映画には、リース・M・バークとカリマー・ウエストブルック演じるマイヤーズ夫妻と、彼らの隣人であるデイモンとジュリアン・ムーアが演じる白人夫妻が登場する。

クルーニーは、「“強いアメリカを取り戻す”ことを話題にすると、多くの人はアイゼンハワーが大統領であった時代の50年代のアメリカを想像するだろう。でも、その“強いアメリカ”というのは、白人で異性愛者の男性に限られたもので、その他の人々にとってはおそらく素晴らしいものとは言えない」と述べた。続けて、「そうした障壁を取り払い、外見だけを立派に取り繕った現況を確かめ、この国が受け止めなければならない深刻な問題を理解することはおもしろいと思う」とクルーニーは語った。

本作は、『ファーゴ』や『ノーカントリー』などの作品を手掛けたジョエル・コーエンとイーサン・コーエンの兄弟が書いたストーリーをもとに、クルーニーとグラント・ヘスロヴが脚本を執筆した。

映画『サバービコン』は、マット・デイモン、ジュリアン・ムーア、オスカー・アイザックらが出演し、10月27日に全米で公開予定だ。