『アンチャーテッド』の監督、「新たな世代にとっての『インディ・ジョーンズ』のような映画にしたい」

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Entertainment Weekly

ソニーの人気ゲームシリーズを原作とする実写映画『アンチャーテッド』(原題)の監督を務めるショーン・レヴィは、本作について、『インディ・ジョーンズ』シリーズを観て育った世代ではない人々にとってのトレジャーハンティング映画にしたいと語った。レヴィは、インタビューで本作のビジョンについて語っている。Entertainment Weeklyが伝えている。

映画『ナイト ミュージアム』シリーズを監督したことで知られるレヴィは、本作のイメージとゲームシリーズの映画化について語り、「ゲームが最高であることは確かだ。アクションシーンを取り入れたゲームスタイル、創造的な舞台背景、ネイサンの自分勝手で自信に満ちている性格…これらは素晴らしい映画を生み出す要素だと思っている」と述べた。

主人公のネイトことネイサン・ドレイクには、マーベル映画『スパイダーマン:ホームカミング』(2017)でスパイダーマンを演じたトム・ホランドが扮する。ネイサン・ドレイクは、ハリソン・フォードが演じたことで有名なインディ・ジョーンズのような冒険心を持った考古学者ではなく、向こう見ずでスリルを求めるキャラクターだ。レヴィは、原作であるゲームのストーリーに沿ってそのまま描くというやり方では映画はおそらく成功しないと考えていたが、主演のホランドとの話し合いのなかで大きく納得する瞬間を得たようだ。

レヴィは、「彼(トム)は『ドレイクの原点となる出来事を描くとしたら…』と、とてもシンプルに言ったんだ。トム・ホランドはドレイクの青年時代を演じるんだけど、シリーズ全4作品のゲームのプロットにはそういった話は出てこないんだ。ドレイクとサリー(ドレイクのパートナー)の出会いという過去の断片は登場するんだけど、これがトレジャーハンティングを題材にしたアクション映画を作る好機になると思ったんだ。主人公の考え方や彼の過去の出来事は、家でゲームをやるだけでは知ることができないからね」と語った。

「だから、映画にはゲームのスタイルやそのスタンス、クレイジーな光景も取り入れるつもりで、加えてこれまで語られなかったネイサン・ドレイクの過去も描きたいと考えている。それらをうまく組み入れて、できれば『インディ・ジョーンズ』シリーズを観て育った世代ではない人々にとっての『インディ・ジョーンズ』のようなタイプの映画にしたいんだ」とレヴィは続けて語った。

ゲーム「アンチャーテッド」シリーズの第1作「アンチャーテッド エル・ドラドの秘宝」は、陰謀に立ち向かうネイサンを中心にストーリーが展開する。第4作「アンチャーテッド 海賊王と最後の秘宝」は2016年5月に発売され、批評家から絶賛された。また、人気キャラクターであるクロエとナディーンに焦点を当てたスピンオフ作品「アンチャーテッド 古代神の秘宝」が今後発売される予定だ。

本作の脚本は、『スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい』(2006)を手掛けたジョー・カーナハンが担当する。カーナハンは、『アンチャーテッド』の脚本について、「この脚本は、博物館好きで遺跡の保護に取り組む男を描くという意味では、かなり“アンチ・インディ”だよ。彼(ドレイク)のキャラクターはそうじゃないんだ!盗賊だし詐欺師だし、災いの元だ。彼とサリーは善人ではないけど、悪人よりはましかな」と語っている。