【突撃開始!】マイケル・ムーアがトランプ大統領のドキュメンタリー『華氏119』を製作へ!!

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The Hollywood Reporter

2004年公開のドキュメンタリー『華氏911』で初めてタッグを組んだマイケル・ムーアとハーヴェイ・ワインスタインは、ドナルド・トランプのドキュメンタリー『華氏119』の製作を決定した。The Hollywood Reporterが伝えている。

ムーアが製作するこの作品のタイトル『華氏119』は、トランプがアメリカの大統領選挙に勝利した2016年11月9日を示している。

『華氏119』は、ブッシュ元大統領の政治とイラク戦争にスポットを当てた『華氏911』をなぞったタイトルになっている(9月11日はイラク戦争の原因となった2001年のアメリカ同時多発テロ事件を示している)。

「今できることで最も重要なことは、マイケル・ムーアが多くの人々をひとつにすることだ」とワインスタインは述べる。

「『華氏911』でマイケルと一緒に仕事をしたとき、僕たちはとても粘り強かったから、最終的にはディズニーから配給を拒否されて、自分が設立した配給会社ミラマックスも失ってしまった。でも、これは僕たちが伝えたいメッセージを強く信じていたからだ。『華氏911』がヒットして、僕たちはもう一度やろうと考えた。『華氏119』は今までで最も革新的なものになるよ。これまで以上に、真実を突き詰めたいというマイケルの気持ちはとても強い。僕たちはこの革命に参加することに興奮しているよ」とワインスタインは述べた。

ワインスタインとムーアはカンヌで『華氏119』の契約をしたと発表し、ワインスタン・カンパニーが配給する予定だ。2人は自分たちでプロモーションすることで知られているが、セルフプロモーションが得意だとされるトランプ大統領のドキュメンタリーを製作することで意見が合致したようだ。

『華氏911』はこれまでで最も興行収入を挙げたドキュメンタリーで、世界で2億2200万ドルを記録している。しかし、マイケルの最新ドキュメンタリー『マイケル・ムーアの世界侵略のススメ』は興行的に失敗した。この作品は、2015年のトロント映画祭で上映され、大きな宣伝になるかと思われたが、2016年2月の劇場公開後も、3800万ドルの興収にとどまった。

しかし、ムーアはドナルド・トランプという題材に注目せずにはいられなかった。ムーアは昨年、ドキュメンタリー『トランプランド』を製作し、肯定的な評価を得た。この作品は、大統領選でトランプの得票数がヒラリー・クリントンの得票数の4倍もあったオハイオ州ウィルミントンで、選挙前に1カ月間で撮影された。

73分間のこの作品は、2016年10月19日の夜に51の劇場で公開され、約15万ドルの興収をあげた。『トランプランド』は13カ国のテレビ局で宣伝された。

「トランプに何を投げつけたとしても効き目はないよ」とムーアは言う。「何を明らかにしようとも、トランプは立ちはだかる。証拠や真実、知識を持ってしても彼を打ち負かすことはできない。彼が自分のせいで傷を負ったとしても、次の朝には起き上がってツイートし続けるだろう」と語った。