【何者】朝井リョウ&三浦大輔監督が暴露!「ダサい佐藤健ができるまで」「普段聞けないようなキャストの話」

第148回直木三十五賞を受賞した朝井リョウの同名小説を原作に、就職活動を通して自分が「何者」かを模索する5人の大学生の、恋愛、友情、裏切りといった様々な感情が交錯する青春ドラマ『何者』のブルーレイ&DVD が 5月17日(水)に発売される。ブルーレイの豪華版には、メイキング映像や本編未公開映像など貴重な特典映像を収録。また、音声特典として、三浦大輔監督と原作者・朝井リョウによるオーディオコメンタリーを録り下ろしで収録されることが決定。先日、収録が行なわれ、「きっと僕らのことには興味がないだろうから」(三浦大輔監督)と、キャスト達の撮影の裏話や「普段、聞けないような話を」(朝井リョウ)と、ここでしか聞けない映画の裏話を明かした。

『何者』写真①

冒頭、三浦監督が挨拶をすると「ちゃんと本番用の声になるんですね」と朝井に指摘され、照れながらも「DVDを買ってもらった方に、ちゃんとお礼の意味を込めて、それ(購入)に叶ったものにしないと」と宣言する監督。朝井も「そうですよね。(劇場とDVDと)2回お金を払ってくれている人もいますよね」と、“監督”と“作家”というクリエイター同士ならではの会話でスタート。

佐藤健演じる主人公・拓人のシーンになると、そのシーンごとの表情や表現、その役作りのすごさが話題に。「モテなさそう感がすごい」「首が短く見える」「後ろ姿 もダサい」と、「本当に『るろうに剣心』と同じ人には見えない。骨格から違う?」と普段の佐藤健のイメージからかけ離れた、“拓人らし さ”全開の佐藤を絶賛。キャストが決定した際、朝井は“拓人”役がこんなにかっこいい人でいいのか不安を感じたそう。佐藤は役作りのため、学生時代に朝井が実際に切ってもらっていた美容師にヘアカットをしてもらったといい、「地獄でしたよ!(切った後)写真が急に送られてきて僕みたいな髪型になっていて。あ、僕の髪型はダサいんだって、色々気付かされましたよ(笑)」と明かすと、三浦監督は「いやいや…だけど、こう…、朝井さん…、でもやっぱりその、なんか…あれですよね?、ファッ、流行りっ…を取り入れつつ…」としどろもどろに。朝井は「ものすごいどもりましたけど、今!」とツッコミを入れた。さらに「撮影が終わった瞬間、いつもの美容師さんに切り直してもらったそうですよ」と朝井が続けると、監督も「…嫌だっ たんですかね」と応じた。

コメンタリーでは、有村架純や二階堂ふみ、菅田将暉、岡田将生、山田孝之と主要なキャストそれぞれの裏話や、演じるキャラクターについても語っている。瑞月役の有村について、「原作を読むと、すごくまっすぐな目というか、淀みない感じ というのが瑞月のイメージだったので、有村さんをキャスティングした」と三浦監督が明かすと、朝井は「確かに、あまり裏表のなさそうな人って少ないと思うんですけ、 有村さんって数少ない、その役が出来る人ですよね」と賛同。ただ、本人は、その役作りに苦労したそうで、監督とは何度もやり取りをしたことも振り返った。

『何者』写真②

就職活動中が舞台のこの作品に合わせて、就活生役のキャストは実際に筆記試験や面接を疑似体験したそう。実際に試験官をしている方にお願いし、個人面接、グループ面接、そして劇中でも印象的なシーンとなったグループディスカッションも体験。自身の就職活動を振り返って朝井が、グループディスカッションが1番嫌だったと話すと、監督は(模擬体験)で、キャスト達もどうしたら良いか、困っていたことを明かした。そこでは、三浦監督、朝井の就職活動の実体験も語っており、朝井は「デビュー後で、インタビューを受ける機会もあったので、面接での一問一答には慣れていたかも」と告白。監督から「落ちたこと(不採用)はない?」と聞かれると、「ありますよ。面接で嘘をついた会社は落ちました」と明かしつつ、作家であることの利点、不利点も正直に語った。

本作の音楽は若者から大人まであらゆる世代から支持を受ける中田ヤスタカが担当。「中田さんには映像に合わせて音楽を作ってもらった」と三浦監督が説明すると「ホントですか!すごい!」と朝井。クライマックスにある、拓人と理香(二階堂ふみ)の緊迫したシーンに流れる音楽は「セリフを邪魔しないように、タイミングも音の大きさもセリフに合わせて作ってくれた」といい、しかも「実はここから 主題歌の「NANIMONO」までの 12、3分、1曲で出来ている」と言うと、朝井は「もう交響曲ですね」と感嘆した。本編が終わり、エンドロールが流れはじめると、「はぁ、それにしても、“佐藤健”すごい」とつぶやきのように漏らす朝井。監督も「本当にありがとう、感謝しかない」と繰り返す。映画を見るのは初号以来だった朝井は最後に「今はもうこの作品は書けないなって、過去の自分に嫉妬を抱くようになってしまった」そう。エンドロールも終わり映画が終了すると「楽しかったぁ」と声を揃えた。このオーディオコメンタリーは Blu-ray、DVDセル商品に収録される。

『何者』Blu-ray豪華版立体展開図

『何者』5月17日(水) Blu-ray&DVD発売
■Blu-ray 豪華版 6,000円(税抜)
■DVD 通常版 3,800円(税抜)
★5月10日(水)よりBlu-ray&DVDレンタル開始!
発売・販売元:東宝株式会社
©2016映画「何者」製作委員会