第89回アカデミー賞で歴代最多タイの13部門14ノミネートを果たした『ラ・ラ・ランド』の2月24日公開に先駆け、デイミアン・チャゼル監督、主演のライアン・ゴズリング、ブロードウェイ・ミュージカル『シカゴ』に出演経験のある米倉涼子を招いてのジャパンプレミアが行なわれた。

まずは、米倉涼子の「レディース・アンド・ジェントルマン。ウェルカム・トゥ『ラ・ラ・ランド』ジャパンプレミア」の合図と共に、華麗なダンス・パフォーマンスが繰り広げられ、終了と共に監督とライアン・ゴズリングが登壇。

監督は「皆さん今日はここに来てくださってどうもありがとうございます。初めての来日なのですが、素晴らしい歓迎を受けて、何度でも来日したい気持ちになっています。皆さんにこういう形で映画を見ていただくことにワクワクしております。（日本語で）アリガト」とコメント。
『きみに読む物語』以来13年ぶりの来日となったライアンは「まずはパフォーマンスをしたダンサーの方々。本当に素晴らしい踊りでした。今までで一番すごい歓迎でしたし、これから先もこれを越える歓迎はないでしょう。ありがとうございます。そして今日、皆さんにこの映画を紹介できることを大変嬉しく思っております。是非、楽しんで下さい」と挨拶した。

そして話題はアカデミー賞最多ノミネートへ。
「実はまだショックから抜け切れていないのですが、本当に嬉しいです。この映画を観ていただければわかると思うのですが、僕はチーム力の勝利だと思っています。ライアン、エマ（・ストーン）をはじめ、スタッフの方々などノミネートされたことによって改めて彼らが認知された部分もあると思います」と監督。

一方、ライアンは「僕にとっては、この映画をつくれたということ自体が、賞をいただいたようなものなのです。デイミアン（・チャゼル監督）の思い描いたヴィジョンを、皆で一緒につくれたということがラッキーでした。そして作品が公開された後に皆さんから非常に良い評価を得ています。それだけで幸せなのに賞にもノミネートされ、とても驚いています。デイミアンは、俳優が監督に望むこと全てを兼ね備えています。野心家であり才能もある。自分のヴィジョンを持っていながらも、他者とのコラボレーションで限界以上のものをつくり上げていく。彼との作業は素晴らしいものでした」と監督をベタ褒めした。

これには監督もやや照れ、「ライアンが言ったように、この映画をつくること自体が夢でした。それをライアンと一緒にできたのだから格別です。彼は特別です。あまりにも特別すぎて、今年の後半に次の映画にかかろうとおもっているのですが、また彼と一緒に撮りたいと思っています。彼はこの映画でピアノを弾いて歌って踊って全部自分でやっています。これは本当に素晴らしいことなのです」

エマ・ストーンとは3度目の共演となるライアンは、「今まで2回は、それほど共演シーンが多くなかったし互いに主演ではなかった。でも今回はパートナーとして作品に関わりました。ほかの2本で共演した時も彼女は撮影の合間に歌ったり踊ったりしていたので、僕は彼女が歌もダンスもできるってことを知っていましたが、今回ようやく皆さんにも彼女のことが分かっていただけたと思います」と彼女の魅力を紹介。
監督は「私が彼女に最初に会った時は、ブロードウェイ・ミュージカルに出ていました。そこでライアンとエマという素晴らしい2人を共演させることで、ミュージカルが地に足の着いた人間臭いものになると思ったのです。そうすることによって、ミュージカル・ファン以外の人とも楽しめる作品に仕上がったと思います」と語った。

MCの「2人が日本で楽しみにしていることはありますか？」の質問には、「本当はもっと長く滞在したいと思っていたのですが、それはちょっと叶わなくてね。次は是非、映画を日本で撮ってみたいですね」とライアンが答え、会場から拍手喝采。
監督は「私も今度はゆっくり日本で過ごしたいですね。黒澤明監督や溝口健二監督など、素晴らしい日本の監督たちの作品に色々なことを私は教わっています。その日本に自分の作品を紹介できることを幸せに思います」と影響された日本映画についても言及した。

「今夜、ここに来られて本当に光栄です。私たち本当にこの映画を愛しています。皆さんも同じように愛していただけると嬉しいです」というライアンと、「皆さん映画を楽しんでいただけたら、と心から願います。もし楽しんでいただけたらお友達に伝えてください。もし面白くなかったら…自分の心の中に秘めておいてください」と茶目っ気たっぷりに作品をアピールする監督。
2人とも最後に「アリガト」と日本語で挨拶をして観客への感謝を告げた。

『ラ・ラ・ランド』
2月24日(金)TOHOシネマズ みゆき座ほか全国ロードショー
配給：ギャガ／ポニーキャニオン
EW0001: Sebastian (Ryan Gosling) and Mia (Emma Stone) in LA LA LAND. Photo courtesy of Lionsgate.
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