【来日】『おとなの事情』パオロ・ジェネヴェーゼ監督、インスピレーションはガルシア・マルケスから

イタリアのアカデミー賞と呼ばれるダヴィッド・ディ・ドナテッロ賞で作品賞&脚本賞をW受賞し、本国イタリアでは28週間ロングランを記録した映画『おとなの事情』。3月18日の公開に先立ち、トークイベント付き一般試写会が行なわれ、来日中のパオロ・ジェノヴェーゼ監督と作家でブロガーのはあちゅうが登壇した。
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監督は「この作品の上映、アジアでは日本が初めてになります。故郷ローマから遠く離れたこの場所で、この作品が受け入れられるのか非常に興味があります」と挨拶。

皆が集う夕食の場で「スマホにかかってきた電話&メッセージはみんなオープンにする」というゲームを始めた友人夫婦7人が、思わぬ秘密を暴露していくはめになる本作。そのインスピレーションは「2年前に作家、ガブリエル・ガルシア・マルケスのインタビュー記事を読んだころで得た」と監督は語る。

「インタビューには、“人の人生には3つある”とあったのです。プライベートな人生とパブリックな人生、そして秘密の人生。そこで、他の2つも踏まえたうえで、秘密の人生の部分を映画にできたら面白くなるかもって思ったのが最初です。その後に、我々の秘密が詰まっているものって何だろうって考えたときにスマホのアイデアが出て来たのです。でも、あくまでテーマは”周囲の人たちは自分をどれだけ知ってくれているのか”っていうことです。この作品はコメディではあるのですが、ドラマの要素も強く、僕は”ドラメディ”って呼んでいるのですが、そういった部分も楽しんでいただけると思います」

「監督は劇中のようなゲームをやろうとしたことは実際にあるのですか?」という、はちゅうの質問には「全くやりません」と即答。

「母国で公開した時は『プロじゃない方はこのゲームをやってはいけません』って宣伝文句を使っていたくらいなんです。だから真似しようとしてはいけません。特にカップルでこの映画を観に行かないようにしてください」と茶目っ気たっぷりに回答した。

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「折角スマホが題材の映画を撮っったんだから」と自分のスマホで自撮りする監督

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娘と来日していた監督は渋滞に巻き込まれトークショーに遅刻


『おとなの事情』
アンプラグド配給
3月18日(土)より新宿シネマカリテほか全国順次公開
©Medusa Film 2015