【ほぼ全起こし】『男と女』公開直前特別試写会でYumi&イ・テガンが赤裸々トーク

チョン・ドヨン、コン・ユ共演のラブ・ストーリー『男と女』公開直前特別試写会が行なわれ、韓流名タッグ、Yumi&イ・テガン登壇のトークショーが開催された。
今回はその模様をほぼ全文でお届けする。
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Yumi:私、女性代表でやってまいりましたコラムニストのYumiでございます。

テガン:僕は男代表ということで参加させていただきます。イ・テガンと申します。宜しくお願いします。

Yumi:テガンさんとお仕事するのは初めてよね。

テガン:そうです。Yumiさんのことは知っていましたが、こんなにご一緒する機会がないのも結構珍しいですね。僕が軍隊に入っていたっていうのもあるのでしょうけど。

Yumi:今日、初対面ですけど映画のタイトルが『男と女』ですから。男と女の濃い恋愛トークをしていきたいと思っていますので。

テガン:プライベートも掘り下げていこうって感じですね。

Yumi:いいんですか? 初対面でこんな掘り下げた濃い話をしていいのかって、ちょっとした緊張感があるんですけど。

テガン:まあ、でも2人とも三十路を越えているので…。

Yumi:三十路どころか…ですよ! もう。(年齢からすると)テガンさんっていうよりテガン君でいいかしら。

テガン:(どちらかというと)君づけがいいです。

Yumi:私のことはYumiヌナ(姉さん)で大丈夫だから。

テガン:アジュンマ(おばさん)じゃ怒ります?

Yumi:アジュンマ…、せめてイモ(親近感の持てるおばさん)にしていただけます? テガン君がその気なら、私も今日は毒舌で行かせていただきますからね。皆さん、今日この映画、ご覧になっていかがでしたか? ただすごく楽しかったという作品じゃなく、すごく余韻のある映画だったと思うのですが。

テガン:もどかしさがありますよね。

Yumi:私は皆さんとすごく近い時間帯に見たいと思いまして、事前に資料をいただいていたのですが、敢えて今朝、見ました。もうね、最初のフィンランドのシーンは寒い感じだったのですが、途中から体が火照って火照って。

テガン:まあ、そうですよね(笑)

Yumi:熱~くなったところで、また寒い感じの景色が出てきて、そこからまた熱くなって、もう体温調節が大変。

テガン:今日の血液循環がよくなったってことですか。

Yumi:冷え性なのでちょうど良かった感じよね。テガン君はどうでした?

テガン:最近の映画って起承転結がはっきりしていて、見どころがたくさんという映画がほとんどじゃないですか。この映画は2人の芝居だけで感情の変化を分かるようにつくられているのがすごいですね。

Yumi:やっぱりテガン君は役者もしているから、俳優さんの演技に目が行ってしまうのかしら。

テガン:そうかもしれません。軍隊に入る前に、川島なお美さんと濡れ場がある『チャン・コイ』なんて映画もやっていたので、こんな濡れ場もあるんだって。

Yumi:濡れ場って日本語は知っているのね! でも、チョン・ドヨンさん、本当に綺麗よね。すっぴんの時だし、どっぷりメイクしている時も綺麗。

テガン:チョン・ドヨンさんはYumiさんとどれくらい違うんですか?

Yumi:それは美しさの問題?

テガン:いやいや(汗)

Yumi:歳はね。調べてみたら、なんと同い年。正確に言うと彼女が5カ月上でした(笑)。そしてコン・ユさんはね、相手役がチョン・ドヨンさんと聞いて、すぐに出演を決めたそうですよ。

テガン:それはそうですよ。チョン・ドヨンさんは韓国ではすごくお芝居の上手な女優さんとして知られていて、「シークレット・サンシャイン」でカンヌ国際映画祭女優賞を獲ったことから”カンヌの女王”って呼ばれている方です。

Yumi:コン・ユさんは社会派の映画が多かったのですが、今回は久しぶりの恋愛映画で。目の保養になりました。
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テガン:体つきとか、チラチラ見えますが、男が見ても色気が半端じゃなかった。どうすれば身につくんですかね、男の色気って。

Yumi:これからだと思うよ。私とテガン君、ほとんど干支が一緒だし。

テガン:ひと回り違いの、ですよね。

Yumi:イモって呼んでもいいわよ(笑)。ところで、この映画を見て共感する部分とか、テガン君はありました?

テガン:お互い結婚していて、ストレートに言うと不倫じゃないですか。不倫ながらも自分の恋を探しているのが韓国人らしいなって思いました。でも、韓国って周りの目線をすごく気にする国なんです。だから最後にチョン・ドヨンさんが旦那さんに言うじゃないですか、「私には好きな人がいる」って。あのシーンにはグッときましたね。すごい文句だなって思って。

Yumi:凄く勇気がいるってことですね。

テガン:そうです。

Yumi:私も共感しましたね。普通に考えたら、お互いに家庭があるのに、たった一回の人生を、自分の思いのまま生きるっていうのは、ある意味ひとつの憧れでもあるのかなって。

テガン:確かにそうですね。いくら好きになった相手がいても、家庭があるならコン・ユさんみたいに、結局元に戻っちゃうじゃないですか。

Yumi:結局ね。あれだけストーカーみたいだったのに(笑)。

テガン:Yumiさんは共感するっていうことで不倫の経験でもあるのですか?

Yumi:共感するというか、感情移入するというか…。私はもう、知っている人もいるかと思いますが、一度、お嫁には行きました。今はフリーランスですが。作品に話に戻しと、この映画って、どっちを選択したとしても、人生に責任を取らないといけないと思うの。だからもし、チョン・ドヨンさんが、あそこでコン・ユさんの方に走らなかったとしても、自分は本当の純愛を見ないふりをして後悔の念を抱いたままずっと生きていかないといけない。逆に、コン・ユさんの方に走って家庭まで捨てたのに、あんな結末になってしまったというのも彼女は責任を負わないといけないと思いますね。

テガン:たぶんコン・ユさんよりチョン・ドヨンさんの方がスッキリした気持ちになったと思いますね。最後のシーンでコン・ユさんが妻から「ありがとう」って言われた時のあの後ろめたい複雑な表情。だったらチョン・ドヨンさんみたいにスッキリした方がいいと思いますね。

Yumi:そうなの。コン・ユさんは家庭に対しての責任は取っています。でも、チョン・ドヨンさんに対しての責任は取っていない。だから、どっちの立場で見るかによって全くイメージが変わってくる映画だと思います。

テガン:どっちが正解っていうのもない。皆さんもそういう場面に遭った時はご自身で考えてください。映画は責任を取れないので(笑)。

Yumi:では、ここからは私たちの恋バナをベースにしながら、韓国の人たちとの恋愛観の違いとか話していこうかなと思っております。

テガン:僕は経験済ですからね。

Yumi:経験済?

テガン:日本の女性も韓国の女性も付き合ったことがあるって意味です。

Yumi:いいますね~。

テガン:30歳なので。

Yumi:でも、その話聞いていいの?

テガン:僕はアイドルではないので、ファンも分かっていると思うんです。そこで猫かぶってもネ。

Yumi:じゃあ聞いちゃいますよ。ちなみに私は、日本の男性と結婚したわけですが、その前に韓国の男性と付き合ったことは…ないの。

テガン:ウソ!

Yumi:あ、ごめんなさい。1人いた、忘れていた。すごく若い頃に。でも、韓国の男性って押しが強いイメージがありますね。で、付き合った人は置いといて、付き合う寸前までいった人が、あまりにも押しが強くて、こっちが怖くなっちゃって付き合わなかったことがあります。

テガン:日本の男性と比べてみると、韓国の男性って肉食系が多いので、自分からガンガン行かないといけない、それが男らしいっていう文化なのです。向こうから告白されるとの待つのは全くないと思います。

Yumi:じゃあテガン君もそう?

テガン:そうですね。この映画ではコン・ユさんがチョン・ドヨンさんの事務所の前にいきなり現われたりするじゃないですか。日本人から見ると「これはストーカーか!」って思うのですが、韓国だとあれが男らしい。「自分のことをここまで考えてくれるなんて」って韓国人女性は思う。

Yumi:確かに。その情熱は女性としては嬉しかったりもすると思いますね。嫌な人の情熱は別として。

テガン:イチかバチかですよ。

Yumi:やっちゃうんだ。だからバチの場合は、私が付き合う寸前までいった人だ。でも韓国の男性ってすごいと思うんですよ、テガン君みたいなイケメンがガンガン来てくれたら嬉しいかもしれないけれども、決してそうではない方でも相当ガンガン来ますよね。

テガン:それは男の錯覚というものです。

Yumi:男の錯覚?

テガン:女の子が最初拒否するのを「これは駆け引きだ」と思って、迷惑だと思う韓国人はあまりいないのですよ。

Yumi:なんて迷惑なんでしょう! では、今後は韓国人女性と日本人女性の違いはどうですか?

テガン:その前に日本の男性はどうですか?

Yumi:日本の男性は…皆さんご存知よね。草食系というか、私の場合は「私のこと好きなのに言ってこないわ」って思っていましたね。私の結婚の話をいうのもどうかと思いますが、私から行きましたね。私、韓国人なので…そっか、今思いました。私、韓国人男子なのかな。押しつけタイプだったかも。

テガン:YumiさんSですよね。

Yumi:それ、皆さんご存知。

テガン:知らなかったのは僕だけ? でも韓国と日本って近いのに恋愛とか全然違いますよね。僕が日本の女性と付き合った時は、韓国人女性より穏やかだった気がします。自分が気に入らないところがあっても言わないで溜めていく。でも僕からは溜めていくのが見えちゃうんですよね。「何か言いたいことがあったら言ってほしい」っていうのはありましたね。

Yumi:すごくシンプルなのね。

テガン:そう。Yumiさんもでしょ。

Yumi:私はね、溜めたのよ…溜めたから終わったの。私、すごく赤裸々トークしてない、大丈夫コレ? 私は韓国人だけど、生まれ育ったのが日本だし、両方の感覚を持っているから、日本の女の子の溜めちゃうのも理解はできるかな。テガン君はどっちの女性が好みなの?

テガン:僕は気が強い方じゃないので。あまり喋ったりもしない。九州男児っぽいところがいっぱいあるんですよ、釜山の男なので。

Yumi:ウソ! 私も…故郷が釜山。

テガン:ホント!? でも釜山の女性はあまり好きじゃない(笑)。

Yumi:あら、ごめんなさい。私だって釜山の男なんて好きじゃないわよ(怒)。飯、風呂しか言わない男ですからね。

テガン:威張っているわけじゃないんですけどね。ソウルの男って感情表現豊かじゃないですか。釜山の男はそれが苦痛。「言わないでも分かるだろう」って思っちゃう。なので、日本人女性の方が好きかなって思いますね。

Yumi:私の周りにも日本人女性の方がいいって韓国人男性が多いですよ。

テガン:そうだと思います。だって日本人女性って世界で一番モテるんですよ。

Yumi:皆さん聞きました? 世界で一番ですって。

テガン:でも、Yumiさんは韓国人ですよね…。

Yumi:でも聞いて。私、国籍は韓国だけど、結婚届も離婚届も日本でしか出してないから、韓国ではまっさらなの。バツイチではないのよ~。

テガン:それって詐欺ですよ。これからは韓国人男性と会う時も「バツイチだよ」って報告しないと(笑)。

Yumi:あら戸籍はまっさらよ。でも、”男と女”は奥が深いというか、シンプルというか、答えがないですね。

テガン:この映画も1回見るわけじゃなくて見るたびに意識するところが変わってくると思います。

Yumi:そうね。まずは最初にチョン・ドヨンさんに感情移入しながら。それからコン・ユさんの奥さんに自分を重ねて見てもいいし。テガン君もいろんな男性に自分を重ねながら見るのもいいかもしれないよね。

テガン:いろんな男性って言ってもチョン・ドヨンさんの夫は…浮気される側は嫌だな
あって思いますけどね(笑)。

Yumi:テガン君は今、恋しているの?

テガン:それ聞いちゃいます? 実は軍隊にいた時に彼女がいました。韓国で出会った韓国人の女性でしたが。

Yumi:入隊する前に知り合ったの?

テガン:それがですね、100日休暇の時に紹介していただいてお付き合いしていたのですが、除隊間近にフラれました。

Yumi:ええ~! じゃあ交わりは?

テガン:交わり?

Yumi:ごめんなさい、何て言えばいいの? 接触? 交流? デート?

テガン:あまりデートもできなかったですね。それで除隊になって日本に帰ってきて、今は仕事が忙しいので恋愛はいいかなって思っています。

Yumi:そうなんですねぇ、分かりましたぁ。

テガン:その言い方、全然信用してないですよね。

Yumi:いえいえ、我こそは、という方がいらっしゃれば。会場の皆さんで、テガンさんだったら付き合ってもいいわっていう女性、手を挙げてもらえます?

会場:…

テガン:誰もいないんかい!

Yumi:皆さん、そこは空気読みましょうよ。折角のYumi&イ・テガン登壇トークショーなのよ。

テガン:軍隊行く前って、「付き合いたい人」って聞いたら大抵、手を挙げてくれたものだけどなぁ。2年間の空白ってこんなにでかいんだ!

Yumi:皆さん、日本人女性だからシャイなんですって(笑)。やっぱり奥ゆかしいってことで、いい感じに収まりました。
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『男と女』
2017年2月4日(土)シネマート新宿ほか全国ロードショー
配給:クロックワークス
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