鈴鹿央士、ピアニスト藤田真央の生演奏に感動「手の動きがやわらかくて。近くで見られて良かった」

第156回直木賞と2017年本屋大賞をダブル受賞するという史上初の快挙を成し遂げた恩田陸による傑作小説の実写化となる、松岡茉優主演、松坂桃李、森崎ウィン、鈴鹿央士共演の映画『蜜蜂と遠雷』が、10月4日より公開される。このほど、9月4日にヤマハ銀座ビルにて本作の特別イベントが実施され、キャストの鈴鹿央士と、ピアニストの藤田真央が出席した。

本作は、国際ピアノコンクールを舞台に、世界を目指す若き4人のピアニストたちの挑戦、才能、運命、そして成長を描く。

劇中で“ピアノの神”が遺した異質の天才・風間塵を演じた鈴鹿は、今回が映画初出演ということで、普段のモデルの仕事との違いについて聞かれると「カメラを意識する、意識しないという違いがあった」とコメント。新人ながら100人を超えるオーディションで「塵そのものだ」と監督を唸らせたという鈴鹿は、役作りについて「ピアノの演奏シーンでは弾けたほうが楽しい」と思ったそうで、「なるべく自分で指を動かすように意識して」ピアノの練習に励んでいたことを明かした。

風間塵の演奏を担当したピアニストの藤田。映画の原作を話題になる前から読んでいたという藤田は、「描写が細かく描かれているので、作家さんはすごいと思った」という。

鈴鹿は、藤田の演奏を実際に見学したそうで、「ピアノを弾く前の雰囲気とか、弾いているときの表情や弾き終わってからの表情、手の動きを勉強」して、自分の役に落とし込んでいったという。これに対して藤田は「ビックリしたのが、役者さんって一挙手一投足、すごい見られている感じで。しかも、東京オペラシティの大ホールだったんですけど、あんなに大きなホールの一番前に座って、すごい観察されて(笑)。それを取り入れるというのは、本当に素晴らしい」と新人ながらもストイックな鈴鹿の役者魂を絶賛していた。

イベントの中盤には藤田によるピアノ演奏が行われる場面も。改めて演奏を聞いた鈴鹿は「手の動きがやわらかくて、独特ですよね。また近くで見られて良かったです」と笑顔でコメント。

最後は藤田が「コンクールの事情とかも非常に細かく描かれているので、劇場でご覧ください」、鈴鹿も「クラシックは敷居が高い印象があると思いますが、演奏シーンの疾走感を劇場で楽しんで欲しい」と映画をアピールしていた。

『蜜蜂と遠雷』
10月4日(金)全国公開
監督・脚本:石川慶
原作:恩田陸「蜜蜂と遠雷」(幻冬舎)
出演:松岡茉優 松坂桃李 森崎ウィン 鈴鹿央士 臼田あさ美 福島リラ 眞島秀和 片桐はいり 光石研 平田満 アンジェイ・ヒラ 斉藤由貴 鹿賀丈史 ブルゾンちえみ
配給:東宝

【ストーリー】 芳ヶ江国際ピアノコンクールに集まったピアニストたち。復活をかける元神童・亜夜(松岡茉優)。不屈の努力家・明石(松坂桃李)。信念の貴公子・マサル(森崎ウィン)。そして、今は亡き“ピアノの神”が遺した異端児・風間塵(鈴鹿央士)。一人の異質な天才の登場により、三人の天才たちの運命が回り始める。それぞれの想いをかけ、天才たちの戦いの幕が切って落とされる。はたして、音楽の神様に愛されるのは、誰か?

©2019 映画「蜜蜂と遠雷」製作委員会