有村架純、ロケ地・岩手県盛岡市での撮影は「土地の力に助けられた」

有村架純と坂口健太郎をキャストに迎え、NHK連続テレビ小説「ひよっこ」を手掛けた人間ドラマの名手・岡田惠和のオリジナル脚本によるヒューマンラブストーリー「連続ドラマW そして、生きる」が、8月4日よりWOWOWプライムにて放送中。このほど、本作の放送を記念して、8月6日に岩手県盛岡市のもりおか歴史文化館前広場にて、WOWOW×岩手ケーブルテレビジョントークショーイベントが行われ、主演の有村架純と月川翔監督が登壇した。

会場では、ロケ地となった盛岡へ帰ってきた二人へのサプライズで、司会の「せーの!」の掛け声とともに観客から「お帰りなさい!」と歓迎の言葉が送られた。有村は「炎天下の中、お待たせいたしました。こんなにたくさんの方々にきていただいて、うれしいです」と話した。

冒頭、会場に来られなかった清隆役の坂口健太郎からのメッセージが読み上げられた。「盛岡の皆さんは本当に元気で、いつも僕にエネルギーをくれました。そのエネルギーが『明日は清隆としていろいろなことを感じながらお芝居をしてみよう』という気持ちで現場に臨ませてくれました。きっとみんなそういう思いでドラマを作っていたと思いますし、ぜひ瞳子、清隆、ハンちゃん、真二の息遣いを感じていただけたら嬉しいです」とコメントを寄せていた。

これまでも度々坂口と共演してきた有村は、「3年ぶりの共演で、お互い別々の現場で経験を積み、また再会してお芝居をできるのはなかなかないご縁。彼のオーラというか、地に足のついた感じがますます輝いていました」と話した。月川監督は「前に映画でご一緒した時に感じた佇まいや所作の美しさに加えて、人間としての深みがにじみ出ていて、また魅力的になったなと感じました」と坂口に対する印象を語った。

撮影ロケ地となった盛岡での撮影を振り返り、有村は「本当に土地の力に助けられました。季節によって聞こえてくる音や匂い、感じるものが全然違う。そこにいることで解放できる気持ちって、やっぱりあって。盛岡では清隆と瞳子のデートのシーンをたくさん撮っていて、愛宕山の展望台とか、駅近くの開運橋とか、川沿いの道を自転車で走ったりとか、皆さんが見慣れている場所がたくさん出てくるので、そういったところを楽しんで見ていただけたらと思います」と話した。劇中には、盛岡の郷土料理「ひっつみ汁」が登場したり、盛岡人には馴染みあるお店や景色、食べ物がたくさん出てくるという。

印象に残っているロケ地を聞かれ、有村が「これは多分、監督と一緒だと思うのですが、愛宕山の展望台ですよね!」と話すと「そうですね。第2話で出てくる有村さんと坂口くんの場面がね」と監督。二人で「ねっ!」と意味深に笑って見せた。月川監督はこのシーンについて「ある程度段取りだけ確認してあとは二人に任せて、一発で決めてくれた。みんなの呼吸が揃った場面でした。盛岡の景色も見えて、素敵な最高のシーンになりました」と振り返り、有村は「台詞も結構長かったし、二人のやりとりも長かったけど、ワンシーンワンカットで決まりました。そういう奇跡のカットが本編にたくさんあるのですが、その中でも愛宕山のシーンは…見てくだされば、わかると思います!」と撮影の裏側を語った。

今回特別に設けられた観覧客からの質問コーナーでは、事前に選ばれた3人が登壇。隣町から来て、質問をずっと練習していたという小さな女の子から、「そうめんは食べましたか?」と聞かれ、月川監督は「寒い時期に撮影に来てたから、そうめんは食べなかったな。帰りに食べようかな」と微笑んだ。

2人目の若い男性からは、撮影で感じた岩手の魅力について聞かれると、有村は「とにかく人が温かいという印象が強いです。ロケの時、いつも温かいご飯を用意してくださったり、撮影の合間に近くの喫茶店でコーヒーを飲ませていただいたり。皆さんがいろんな協力をしてくださったからこそ、自分たちもスタッフさんたちも気持ちよく撮影することができました。夜遅くの撮影になったり、ご迷惑をおかけした事もあったと思うのですが、それでも文句を言わずに撮影に協力してくださったのがうれしかったです。一つの作品にこれだけたくさんの方が関わっていると思うので、主役をやらせていただくからには、そういう人たちの思いを全部背負っていかなければいけないし、それが当然だなと思っています」と、盛岡の人の温かさについて触れた。続けて監督も「地元の方の温かさで乗り切れたと思っています。作品が完成しても、ロケでお世話になった盛岡とか気仙沼とか、東北の方々に見せて恥ずかしくないものができたと思う。ぜひ見ていただきたいなと思います」と話した。

最後に若い女性からの質問で、「このドラマを撮影するにあたって、大事にしてきたことは何ですか」と聞かれ、有村は「事前の打ち合わせから『ドキュメンタリーっぽく、生っぽく撮影する』ということを大事にしていて、あまり台本を読み込まないとか、台詞だけ覚えて、現場に立って役者さんと芝居して、そこで生まれるものを大事にしてやらせてもらいました」とコメント。月川監督は「作り物めいたものじゃなくて、真実味のあるものを作りたいと思っていたので、役者たちに『一回で本気を見せてください』と話していました。ある程度事前に意見交換だけして、すぐ本番を迎える感じで、実際にこの地で生きている人がただ会話しているように見せるということに気を遣って撮影しました」と振り返った。

来場者から直接質問をしてもらい、観客とコミュニケーションをとる新鮮さについて、有村は「舞台挨拶とかでしか皆さんとこうしてお会いする機会がないので、すごく嬉しいです」と答え、監督も「撮影でお世話になった場所に戻ってきてお話するというイベントは初めてだったので、すごく嬉しいです」と喜びを伝えた。

最後に、『そして、生きる』というタイトルに込められた思いを聞かれ、月川監督は「ここに住んでいらっしゃる方々にとって見慣れた景色の中に、有村さんをはじめ俳優の皆さんがリアルに息づいている作品です。物語の結末の後も『この人たちの人生を見ていたい』と思える、余韻のある作品に仕上がっていますので、最後まで楽しんでいただけたらなと思います」と語った。

有村は「この作品は約10年間の物語で、それぞれの登場人物が年齢を重ねて、いろんな経験をして人生を生き抜いていくお話です。しっかり見ないとなかなか理解できないような繊細な感情がたくさん詰まっています。役者陣、スタッフさんたちもワンシーンずつ、ワンカットずつに全神経を注いで作り上げた渾身の作品ですので、ぜひその魂を感じていただければと思います。」と話した。

最後に有村は作品について「人生ってなんだろうとか、自分の人生こういう選択でいいのかな、とか、これからそれを考える学生の方からいろんな経験をしてきた大人の方々まで、皆さんに楽しんでいただける作品なので、ぜひ、じっくりゆっくりご覧ください。今日はありがとうございました」とイベントを締めくくり、観客から温かい拍手が送られた。

「連続ドラマW そして、生きる」
8月4日(日)より、WOWOWプライムにて放送中(全6話)※第1話無料放送
毎週日曜 夜10時~放送
監督:月川翔
脚本:岡田惠和
音楽:村松崇継
出演:有村架純 坂口健太郎 知英 岡山天音 萩原聖人 光石研 南果歩

【ストーリー】 3歳のときに交通事故で両親を亡くした生田瞳子(有村架純)は、盛岡で理髪店を営む伯父に引き取られる。天真爛漫に育った瞳子は、時に地元のアイドルとして活躍することもあり、いつしか女優を志すようになっていた。そして、19歳になった瞳子は、東京で開催されるオーディションに覚悟をもって挑もうとするが、本番前日の2011年3月11日、東日本大震災が起きる。その年の秋、瞳子はカフェで一緒に働いている韓国人のハン(知英)とともに、気仙沼でのボランティア活動に参加する。瞳子はそこで、学生ボランティア団体の運営メンバーである東京の大学生・清水清隆(坂口健太郎)と出会う。穏やかで整然と現場を取り仕切る清隆だったが、瞳子はなぜか彼のほほえみに違和感を覚えていた。清隆自身もまた過酷な運命を背負っていることを、瞳子は知る由もなかった。そして気仙沼での日々をともに過ごした瞳子と清隆は、いつしか互いに特別な感情を抱いていく。

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