松本穂香 主演 角川春樹の生涯最後の監督作 映画『みをつくし料理帖』2020年秋公開!

累計400万部を超える髙田郁による時代小説を、松本穂香を主演に迎え、数々の名作を世に送り出してきた角川春樹が生涯最後の監督作として映画化する『みをつくし料理帖』の製作が決定し、2020年秋に公開されることが発表された。

『犬神家の一族』(1976)を皮切りに、『人間の証明』(1977)、『セーラー服と機関銃』(1981)、『蒲田行進曲』(1982)、『時をかける少女』(1983)など、1970年代から映画の黄金時代を築き上げ、数々の名作、大ヒット作を世に送り出したプロデューサー・角川春樹。製作にとどまらず、自らメガホンをとった作品としては本作が8本目となり、1942年生まれで77歳を迎える角川が、生涯最後のメガホンをとる。

原作は、髙田郁による「みをつくし料理帖」。これまでにシリーズ全10巻が刊行されており、累計400万部を超える大ベストセラー小説だ。ハルキ文庫(角川春樹事務所)より2009年5月に第1作「八朔の雪 みをつくし料理帖」が刊行され、2014年8月刊行の第10作「天(そら)の梯(かけはし) みをつくし料理帖」で完結した。登場人物のその後を描いた特別巻「花だより みをつくし料理帖 特別巻」が、2018年9月に刊行されたほか、2012年と2014年には北川景子主演でスペシャルドラマ化、2017年には黒木華主演で連続ドラマ化されている。このほど、老若男女問わず愛され続けている名作が、「みをつくし料理帖」刊行10周年を記念し、角川春樹の手によって劇場版映画化、2019年8月にクランクインを予定している。

主人公・澪役に抜擢されたのは、ドラマ「この世界の片隅に」で約3,000人の応募者の中から5回にわたるオーディションを経て主人公・すず役に選ばれ一躍脚光を浴び、映画やCMなどでも注目を集める松本穂香。澪と幼馴染の野江役には、NHK連続テレビ小説「半分、青い。」で注目を集め、映画『ハルカの陶』(今秋公開)で映画初主演を果たす奈緒。そして、江戸の吉原で頂点を極めるあさひ太夫を守る男・又次を、名実ともに個性派・実力派の俳優、中村獅童が演じる。

▼スタッフ&キャスト コメント

■角川春樹監督
髙田郁さんの「みをつくし料理帖」が発刊されて十年、何度も映画化の話が持ち上がっては流れてきた。今になって振り返ってみると、全てが眼に視えない世界によって、私が製作・監督をすることが決定されていたと思われる。過日、松本穂香の衣装合わせに同席した私の秘書は、無意識に、「澪ちゃんが此処(ここ)に立っている」と呟いた。松本穂香も運命によってスクリーンに登場する。私はこの映画に身を尽くす。

■松本穂香(澪役)
「みをつくし料理帖」という、たくさんの人に愛されている作品の映画化!しかも主人公ということで、初めは驚きましたが、いまは澪を演じられる幸せな気持ちでいっぱいです。澪という人は、芯の強さ、周りを包み込むような優しさをいっぱいに持っている人だと思っています。そんな澪を演じることで、物語の中に流れるあたたかさを、観てくださる皆さんにも感じて頂けるように、精一杯頑張りたいと思います!

■奈緒(野江役)
「みをつくし料理帖」に参加させて頂けること、さらにずっと憧れだった太夫の役を演じられることが嬉しくてたまりません。自分自身にとって沢山の挑戦がある役ですが角川監督から頂いた「凛」という言葉を胸に、松本穂香さんはじめ素敵な共演者の皆様とご一緒できる贅沢を丁寧に楽しみたいと思います。

■中村獅童(又次役)
角川監督とお仕事をさせていただくのは「男たちの大和/YAMATO」以来になります。角川映画に憧れていた世代ですので、角川監督の作品に出演できる喜びは大きく、今からワクワクしています。本格的な時代劇が少なくなっている昨今ですが、しっかりした時代劇をお見せできるよう頑張りたいと思います。また、脚本からのイメージですが、僕が演じる又次という人物は非常に男らしく、心根が優しい男だと感じています。奇を衒うことなく、真っ直ぐな気持ちで演じることができたらと思います。

『みをつくし料理帖』
2020年秋 全国公開
監督・製作:角川春樹
原作:髙田郁「みをつくし料理帖」(ハルキ文庫/角川春樹事務所)
脚本:江良至 松井香奈 角川春樹
料理監修:服部幸應
出演:松本穂香 奈緒 中村獅童

【ストーリー】 時は、享和二年。大坂。8歳の澪(松本穂香)と野江(奈緒)は、暮らし向きが違えども仲の良い幼馴染だった。「何があってもずっと一緒や」と約束を交わす二人だったが、その約束の夜から大坂に大洪水が襲う。それから時は流れ、江戸の神田にある蕎麦処「つる家」に、女料理人として働く澪の姿があった。あの大洪水で両親を亡くし、野江とも離れ離れになってしまった澪は、「つる家」の店主・種市に助けられたのだった。種市に天性の料理の才を見出され、女でありながら料理人として働いていた。しかし江戸の味に馴染めず試行錯誤の日々を過ごしいたのだが、やがて「つる屋」の看板料理を見出していく。たちまち江戸でも評判になっていく店にある日、吉原の扇屋で料理番をしている又次(中村獅童)という強面の男がやってきた。吉原で頂点を極めるあさひ太夫のために澪の看板料理を作ってくれと頼むのだった。そして、この日を境に運命の歯車が動き出す。果たして、澪と野江は再会を果たせるのか?幾度となく訪れる艱難辛苦を乗り越えながら、料理に真摯に向き合い、運命を切り開いていく女料理人の成長と、不変の友情を描いた爽快な物語。

© 2019 映画「みをつくし料理帖」製作委員会