『スクール・オブ・ナーシング』舞台挨拶に主演の桐島ココ、足立内仁章監督らが登壇

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医師不足、看護師不足が深刻化する現代社会。熊本県人吉市の看護師養成機関を舞台に、自らの意志で看護の道を選んだ若者たちが、葛藤しながらも命と対峙する姿を描いた青春群像劇『スクール・オブ・ナーシング』が12月10日に公開。横浜シネマ・ジャック&ベティでの舞台挨拶に、出演者の桐島ココ、榎木孝明、大和田健介、佐伯日菜子、木村知幸、足立内仁章監督が登壇した。

主人公のあかねを演じるのは、期待の新星、桐島ココ。その瑞々しさあふれる演技で、初々しい看護師のたまごを等身大で体現した。また、ベテランの榎木孝明が、時に父親のような包容力であかねと接する患者役で存在感を発揮。そのほか、佐伯日菜子、愛華みれ、吹石一恵(友情出演)ら実力派たちが脇をかためた。

劇中、余命わずかの患者、古村を演じた榎木は、「これまでは時代劇で殺した数のほうが多かったんです(笑)」と笑わせつつ、「かつて、私の先生でありました小林桂樹さんの“死ぬ演技”が本当にお上手だったんです。僕も今回、病院の先生から “亡くなり方”を褒めていただきました。やっと先生に追いつけたかなと思っています」と述懐。さらに、終盤のある感動的なシーンについて触れ「別の仕事で泣かなくてはいけない撮影の時にも、そのシーンのことを思い出すと自然と泣けてくるんです。今日も久しぶりに本作を観ましたが、何度観ても涙が出てしまう。自分が出演した映画で泣けるのって本当に幸せなことですね」と映画の仕上がりに太鼓判を押した。

 
そんな榎木と初共演した主演の桐島ココは「クランクインの日、昼間に古村との出会いのシーン、夜に彼が亡くなるシーンを撮ったんです。初日からなかなかのプレッシャーでした。榎木さんはちょうど“不食”を実践されていた頃。見るからにやせ細っておられて、臨終シーンは本当に亡くなってしまったかと思うほどのリアリティがありました。その姿勢に勉強させていただきましたね」と大先輩への感謝を述べた。そして看護学生の役作りにあたり実際に看護実習を体験した佐伯は、とりわけ、清拭用のタオルの巻き方に苦戦したそう。「私は本当に不器用なんです。でも、原案の山﨑かおる先生が丁寧に教えてくださる上、『本当に上手よ』と褒めてくださる。この撮影を通して、自分は褒められて伸びるタイプだと知りました!」と話し、会場を和ませていた。
映画『スクール・オブ・ナーシング』は、2016年12月16日(金)まで横浜シネマ・ジャック&ベティにて公開中。


(c)2015「スクール・オブ・ナーシング」製作委員会