有村架純「作品を撮り終えた後にものすごい達成感」、坂口健太郎「全6話一気に見たい」「連続ドラマW そして、生きる」スペシャルイベント レポート

有村架純と坂口健太郎をキャストに迎え、NHK連続テレビ小説「ひよっこ」を手掛けた人間ドラマの名手・岡田惠和のオリジナル脚本によるヒューマンラブストーリー「連続ドラマW そして、生きる」が、8月4日よりWOWOWプライムにて放送開始となる。このほど、7月26日に大阪・あべのキューズモールにてスペシャルイベントが行われ、有村架純、坂口健太郎、月川翔監督が登壇した。

MCから「ご登場いただきましょう」の声がかかると、2500人の観客からは期待に満ちた歓声と拍手が沸き起こった。登場した有村は最初のあいさつで「暑い中、お集りいただきましてありがとうございます。大丈夫ですか? 無理なさらないでくださいね」と笑顔を見せながら、炎天下の会場につめかけた観客をねぎらった。続いて坂口も「暑いですね、とても。熱中症とかにならないように気を付けてくださいね」と気づかいを見せると大きな拍手が沸き起こった。月川監督は、観客の熱気を感じ取り「今日は生で有村架純さん、坂口健太郎さんを堪能してください」とあいさつ。立ち見のまま、ステージにくぎ付けになっている観客を見て、坂口は「本当にエネルギーを感じます」と、会場のテンションの高さに笑顔を見せた。

まず、大阪についての思い出などを聞かれると、兵庫県出身の有村は「プライベートではしばらく来てませんね。ここ(あべのキューズモール)も初めて来ました。(昔)よく遊びに行っていたのは梅田や難波ですね」。東京出身の坂口は「今回は今日来たばかりで、まだ大阪を堪能できてません。(大阪では)何を食べたらいいの?」と、関西出身の有村に質問。有村が「ホルモンとか、おいしいよ。他に何かあります?」と観客に問いかけた。すると観客から「たこ焼き!」「串カツ!」などの声が飛び交い、トークをさらに活気づけた。東京出身の月川監督は「妻の実家がこっちで、天王寺はよく通る場所。実はお墓参りで毎年来てます」と意外な大阪との接点を語った。

先日(7月18日)、東京で完成披露試写会を行った本作品についての手ごたえを聞かれると有村は「作品を撮り終えた後にものすごい達成感がありました。それを感じられただけでも自分にとって良い時間だったんだと思います」、坂口は「撮影している時から、『なにかスゴイものができるんじゃないか』と感じながらやってました。ぜひ全6話まで一気に見たい。どこか、心の中に残る作品だと思っています」、月川監督は「僕も、撮っている最中に『もしかしたらスゴイ作品ができてるかもしれない』と予感があって。1~2話を見ていただいた方からも、すごい熱量で『良かった』と言われることが多くて。やっぱりいいですよね?という実感がわいています」とそれぞれ自信を見せた。

今回は、事前に観客から寄せられた質問に答えるコーナーも。作品で、瞳子と清隆が自分の夢を追いかけることにちなみ「夢を叶えるためにはどうしたらいいか?」と問われると月川監督は「努力は当然として、運を味方につけるしかない。できる限り運を引きつけるように、『運を持ってる』と自分を信じる自己暗示をかけたり、くじけそうなときも『いい方にいく』を前向きに続けていく。その先に結果がついてくる」、坂口は「夢と聞かれると、コレとあえて出さないようにしています。ひとつ、明確なものを作ると、そこに目線が行き過ぎる気がする。あえてボヤけさせることで、そこに行きつくために寄り道をするじゃないですか。その寄り道が好きで。なるべく寄り道をしていくと、後で振り返った時に道が少し広くなっているかな、と。ひとつのことに固執しすぎると、寄り道が見えなくなるので、夢をあえてあいまいにさせておくのが僕のやり方です」、有村は「私は、紙に書いたり、口に出したりします。小さな目標でも、そうすることで自然と叶えようとする方向に行く気がします。口に出すと、周りの協力も得られやすいかもしれませんが、自分で引っ込められないというか。言ったもん勝ちといいますか笑)」と、三者三様に、まったく違う夢の叶え方を語った。

「自分の生きる力になっているものは?」という質問には月川監督は「家族です。先日WOWOWで、僕が撮った映画が同じ日に2本放送されていて、これスゴイんじゃないかって奥さんに言ったら『まさか今がピークじゃないよね』って言われまして(笑)。まだがんばらなきゃ、と尻を叩かれながらやっています」と答え、笑いを誘った。坂口が「月川監督もおっしゃっていたように、周りの人の存在って大きい。(役者は)どこか自分のためにやっている仕事でもあるので、一番自分のことをわかっていようという思いはあります。自分にやさしくないと他の人にやさしくできないこともある。自分のため、結果的に周りの友だちだったり…スタッフさんだったりのためにやっているところもあります」と答えると、坂口の人柄について有村が「(撮影)現場でも、気づいたらいないんです。どこに行ったんだろう?と見ていると、道行く人とお話していたり。そういう、フランクなところで人が好きなんだなぁって感じました」と撮影でのエピソードを披露した。改めて同じ質問を問われると有村は、少し考えて「この仕事をしてなかったら、どうしていたんだろうと思います。仕事に生かされている感じはありますね。坂口くんもおっしゃっていたように、自分を大切にしないと、まわりの人を大切にできない。自分のためだけにはがんばれないと思いますね」と、坂口の意見に寄り添うように答えた。

「夏休みがあったらやってみたいことは?」と聞かれると月川監督は「夏はまた大阪に帰省すると思いますが、いつも(天王寺は)通り過ぎるだけなので、天王寺動物園とか、あべのハルカスとかにも言ってみようかな」と答え、坂口が「家にいるのももったいないし、むずかしくないアクティブなことをしたいですね。それこそ、釣りとか。ちょこっとやったことがある程度なんですけど」と答えると、となりで大きく頷く有村が「海釣りはしたことあるんですけど、ハマったら楽しそうですね」と共感。坂口が「時期によって(釣れる魚も)変わるだろうしね。今度、ぜひ」と釣りに誘う一幕も。続いて有村は、「流しそうめんがやりたいです。けっこう長く作って、すごい遠いところから『行くよ!』みたいな感じで」と、かわいらしい夢を語った。

最後に、作品に込めたメッセージを聞かれ、坂口は「今日は本当にこの炎天下の中、ありがとうございます。この作品は、人生って幸せなことばかりじゃなくて、痛み、苦しみ、悲しみも、たくさんあると思いますが、そういうことに真摯に向き合って、丁寧に描かれています。映像も美しくて、俳優の少しの表情も、きっと心に残り続けてくれる作品だと思います」、有村は「本当に暑い中、ありがとうございました。この作品は全6話で約10年間のお話になっています。東日本大震災のボランティアで出会った男女が、自分の人生を、困難があろうと(いろんな選択をして)生き抜いていくお話です。自分の人生を、どういう風に選択して生きていけば、幸せな人生が待っているかというのは、誰もが永遠のテーマとするもの。作品を見て、自分自身の人生も、どういう風に生きていけば幸せが待っているのかな、こういう選択をしたけど間違ってなかったと思えるような行動ができるかとか、そういうことを改めて考えていただける作品。キャスト、スタッフのみなさんと精一杯取り組んだ作品ですので、ぜひ見てほしいです」と締めくくった。

「連続ドラマW そして、生きる」
8月4日(日)より、WOWOWプライムにて放送スタート(全6話)※第1話無料放送
毎週日曜 夜10時~放送
監督:月川翔
脚本:岡田惠和
音楽:村松崇継
出演:有村架純 坂口健太郎 知英 岡山天音 萩原聖人 光石研 南果歩

【ストーリー】 3歳のときに交通事故で両親を亡くした生田瞳子(有村架純)は、盛岡で理髪店を営む伯父に引き取られる。天真爛漫に育った瞳子は、時に地元のアイドルとして活躍することもあり、いつしか女優を志すようになっていた。そして、19歳になった瞳子は、東京で開催されるオーディションに覚悟をもって挑もうとするが、本番前日の2011年3月11日、東日本大震災が起きる。その年の秋、瞳子はカフェで一緒に働いている韓国人のハン(知英)とともに、気仙沼でのボランティア活動に参加する。瞳子はそこで、学生ボランティア団体の運営メンバーである東京の大学生・清水清隆(坂口健太郎)と出会う。穏やかで整然と現場を取り仕切る清隆だったが、瞳子はなぜか彼のほほえみに違和感を覚えていた。清隆自身もまた過酷な運命を背負っていることを、瞳子は知る由もなかった。そして気仙沼での日々をともに過ごした瞳子と清隆は、いつしか互いに特別な感情を抱いていく。

© 2019 WOWOW INC.