「MOOSIC LAB 2018」準グランプリ 阿部はりか監督作『暁闇』孤独を共有しあう少年少女たちを描く予告編

「MOOSIC LAB 2018」長編部門にて準グランプリと男優賞(青木柚)を受賞した、阿部はりか監督作『暁闇』(読み:ぎょうあん)が、7月より公開される。このほど、本作の予告編がお披露目となった。

本作は、初監督作となる阿部はりかが、インターネットを通してカルト的な人気を誇るLOWPOPLTD.の音楽からインスパイアを受けて制作した、友情でも恋愛でもなく、ただ互いの孤独を共有しあう少年少女たちの透明な関係性を瑞々しく描きだした青春映画。10代の繊細な心情を見事に演じきったのは、『アイスと雨音』の青木柚、『明日にかける橋』の越後はる香、『クレイジーアイランド』の中尾有伽。また、『少女邂逅』を手がけた平見優子による撮影が、闇を照らすひとすじの光のように、陰鬱さのなかに幻想的な風景を作り出している。

予告篇には、主人公たち3人の孤独な日常や、音楽を通じて出会った3人が秘密基地と言えるような屋上で時を過ごしながら、暗闇に射す一筋の光を見つめる姿が描かれる。

■戸田真琴(女優) コメント
この映画を見ている間、同じ諦めを生きていたことがあると思った、同じ涙を流したことがあると思った。それが思い込みだったとしても、I was you.私はあなただった。そう思えるようなものに出会うとき、せっかく同じ血の色だもの、ずっとこれが乾かない同士でいられたらいいのにな。と、思う。

『暁闇』
7月より、渋谷・ユーロスペースほか全国順次公開
監督・脚本・編集:阿部はりか
音楽:LOWPOPLTD.
出演:中尾有伽 青木柚 越後はる香 若杉凩 加藤才紀子 小泉紗希 新井秀幸 折笠慎也 卯ノ原圭吾 石本径代 芦原健介 水橋研二
配給:SPOTTED PRODUCTIONS

【ストーリー】 中学3年生のコウ(青木柚)は、何に対しても無気力な少年。同じ中学で教師を務める父親(水橋研二)が生徒たちからいじめられる様子を無関心な態度で眺め、恋人のトモコ(若杉凩)との間にもどこか距離がある。別の中学に通うユウカ(中尾有伽)は、学校が終わると、いつも街をふらふらしては見知らぬ男たちとつかのまの関係を持っている。ユウカの同級生サキ(越後はる香)は、不器用にすれ違う両親の狭間で、行き場のない悲しさを抱えていた。そんな3人は、インターネットで公開されていたある音楽をきっかけに導かれるように出会いを果たすが…。