蒼井優、姉役の竹内結子は「すごく頼もしく、男前な先輩」『長いお別れ』舞台挨拶付きプレミア試写会レポート

『湯を沸かすほどの熱い愛』の中野量太監督が、蒼井優、竹内結子、松原智恵子、山﨑努の共演で、直木賞受賞作家の中島京子による同名小説を映画化する『長いお別れ』が、5月31日より公開される。このほど、5月15日によみうりホールにて、舞台挨拶付きプレミア試写会が行われ、キャストの蒼井優、竹内結子、松原智恵子、北村有起哉、中野量太監督が登壇した。

本作は、認知症の父と過ごす7年間の日々を、時に泣き、笑い、悩みながら前に進んでいく“東(ひがし)家”の物語。認知症になった父を取り巻く東家の次女で、カフェを開く夢も恋愛もうまくいかず思い悩んでいる芙美役の蒼井は、本作について「この作品が家族の話をするきっかけなったら良いなと思いますし、できれば家族に対してポジティブな感情を受け取ってくれたら嬉しい」と述べた。

夫の転勤で息子とアメリカに移り住み、慣れない生活に戸惑っている長女・麻里役の竹内は、初めの挨拶で「謎解きとか犯人探しじゃないので、ネタバレを気にしないで安心して話せる」とニッコリ。「俳優人生の中で(本作の共演者たちと)同じ場所に立てることが嬉しい。この作品に出演できたことが幸せ」と笑顔で語った。

「男兄弟しかいない」という蒼井は「お姉ちゃんという感覚が自分の中にないので、正直、竹内結子さんと姉妹…!?」と困惑したそうだが、「すごく頼もしく、男前な先輩という印象があったので、竹内さんに任せれば良いじゃないか(笑)」と割り切って、撮影に臨んだことを明かした。

本作の内容にちなみ、それぞれの家族ならではルールを披露する場面で、蒼井は「ルールという訳ではないけど、うちの家族はやたらをハグする」とコメント。「この間も父親に会った時に、普通にハグして、バイバイの時もハグして別れました」と述べつつ、「父と母がいつも手をつないで歩いている。触れ合いを大事にしている家族」であることを明かした。

同じ質問に竹内は「小さい頃から、どんな食事でもお味噌汁が付いてました」とコメント。「カレーでもシチューでも味噌汁。おでんでも、パンでも味噌汁」だったことを明かし、「今でも実践しているのか?」という質問には、「してません!」と即答して会場を笑わせていた。

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『長いお別れ』
5月31日(金) 全国ロードショー
監督・脚本:中野量太
原作:中島京子「長いお別れ」(文春文庫刊)
脚本:大野敏哉
主題歌:優河「めぐる」
出演:蒼井優 竹内結子 松原智恵子 山﨑努 蒲田優惟人 中村倫也 北村有起哉 杉田雷麟 松澤匠 清水くるみ 倉野章子 不破万作 おかやまはじめ 池谷のぶえ 藤原季節 小市慢太郎
配給:アスミック・エース

【ストーリー】 父、昇平(山﨑努)の70歳の誕生日。久しぶりに集まった娘たち、芙美(蒼井優)と麻里(竹内結子)に母・曜子(松原智恵子)から告げられたのは、厳格な父が認知症になったという事実だった。それぞれの人生の岐路に立たされている姉妹は、思いもよらない出来事の連続に驚きながらも、変わらない父の愛情に気付き前に進んでいく。ゆっくり記憶を失っていく父との7年間の末に、家族が選んだ新しい未来とは―。

©2019『長いお別れ』製作委員会 ©中島京子/文藝春秋