西川きよし&桂文珍が参戦!「後輩・岡村隆史のためなら」堤真一 × 岡村隆史『決算!忠臣蔵』

穂藩君主・浅野内匠頭の仇討のため、浪士となった47人の藩士たちの物語の秘話を、主演に堤真一、共演に岡村隆史を迎え、『殿、利息でござる!』、『忍びの国』の中村義洋監督が映画化する『決算!忠臣蔵』が、11月22日に公開される。このほど、第6弾キャストとして、西川きよしと桂文珍が出演することが発表された。

本作は、江戸城・松の廊下で人傷騒ぎを起こした責任で切腹させられた赤穂藩君主・浅野内匠頭の仇を晴らすため、浪士となった四十七人の藩士たちが、宿敵・吉良上野介に仇討した物語の仰天秘話を描く。大石内蔵助役として堤真一、内蔵助を支える貧乏なそろばん侍・矢頭長助役として岡村隆史がダブル主演を務める。

漫才師として、落語家として、一時代を築き上げ、現在も最前線を走る西川きよし師匠と桂文珍師匠。そんな百戦錬磨の両師匠は、映画やドラマなどへの出演はそれほど多くないが、今回、同事務所の後輩・岡村隆史がダブル主演を務める本作への挑戦を快諾。きよし師匠は、矢頭長助(岡村隆史)と同じそろばん侍で、赤穂藩次席家老・大野九郎兵衛(おおの・くろべえ)、文珍師匠は、大石内蔵助らが赤穂藩再興の望みを託す遠林寺の住職・祐海和尚(ゆうかいおしょう)を演じる。

撮影現場では台本を片時も離さず、何度も何度もセリフを反芻し、真剣に役に向き合っていたきよし師匠。笑いを封じて作品のために「小さなことからコツコツと」取り組むその姿は、“俳優”西川きよしと表現するに相応しいものだった。ダブル主演の重責を担う岡村を気遣う姿も印象的で、「同じ板に上がったら、先輩も後輩もないからな」と酸いも甘いも経験してきたきよし師匠ならではの懐の深さも垣間見えた。一方の文珍師匠は、何年も貫いてきたヘアスタイルを、「岡村くんのためやからな、何でもするで」と、今回の和尚役に合わせて快く剃髪。後輩への深い愛情が感じられる。

スタッフ&キャスト コメント

■西川きよし(大野九郎兵衛役)
芸歴55周年を迎えたこともあり、『決算!忠臣蔵』の話をいただいたときは大石内蔵助の役がついに来たか!と思いました。実際いただいた役は大野九郎兵衛という役で、役作りのために本を読んで勉強をしました。大野九郎兵衛は僕によく似た人物で、まさかあの言葉を映画の台詞として言えるとは夢にも思いませんでした。久々の映画出演で緊張の連続でしたが、空き時間は芸人仲間や俳優さんと一緒に談笑して楽しい時間を過ごせました。

■桂文珍(祐海和尚役)
まさか!まさか!私が『忠臣蔵』の映画に出演する日が来るなんて!!元々、『忠臣蔵』というエンタメは文楽「仮名手本忠臣蔵」から始まり、歌舞伎や映画、TVドラマにと時代と共にメディアの変化、時代の空気感に合わせてみなさんに受け入れられてきたお話です。この『決算!忠臣蔵』は実に今のご時世らしい作品です。大石内蔵助がお金で苦労していたとは…。討ち入りのためにお金を調達する重要な役をいただいた!と思ってたのですが、実際は…。私にぴったりの役でした(笑)。ぜひ劇場でご覧になってください。

■中村義洋(監督)
Q:西川きよし師匠について。
忠臣蔵をお金の面から描く、となると赤穂藩の財政を一手に引き受ける次席家老・大野九郎兵衛は重要な登場人物になります。御家断絶後に内蔵助を支えていく矢頭長助にもそのDNAは確実に受け継がれていくわけで、ではそんな大野を誰に演じて頂くか…。実は今回のキャスティングで最も時間がかかったのがこの大野役でした。あの人でもない、この人でもないと悩む日々の中、ついに師匠の名前が挙がった時の「これで映画ができる!」と思った瞬間は今でも忘れられません。普段の温厚篤実なお人柄からは一線を画す、激しく熱いお芝居にご期待ください。

Q:桂文珍師匠について。
まさか…まさかあの文珍師匠がトレードマークのあの髪型を剃って、頭を丸めてくださるなんて…。自分は大変なことをお願いしてしまったと青くなっているところへ「だいぶ寒うおまんな」と事も無げに、にこやかな笑顔で現れなさった師匠を見て、不覚にも泣いてしまいました。あんたこの仕事気張って続けてかなあかんで、と言われているようで、身の引き締まる思いでした。またお芝居が自然体で…。スーッと現場に来て、軽~くお芝居をされて、その中にたまに凄味を効かせて、スーッと帰っていかれる…。かっこ良過ぎました。

■池田史嗣(プロデューサー)
圧倒的存在感のきよし師匠に喝を入れられ、何を考えているか読めない文珍師匠にかき乱され右往左往する金欠の赤穂浪士たち…。今回勢揃いした日本映画界を代表する実力派のオールスター俳優陣と、お笑い界のレジェンドお二人のハイレベルな芝居合戦。コメディでありながら、お芝居はそれぞれの技量を尽くした真剣勝負。お二人のおかげで現場は(特に吉本勢が)緊張感に包まれ、作品がしっかりと締まったような気がします。まもなく平成が終わり、本作は“令和初の忠臣蔵映画”となりますが、新時代に送り出すのに相応しい、かつてなく斬新で面白い国民的エンターテイメントになっているはず。どうぞご期待くださいませ。

『決算!忠臣蔵』
11月22日 全国公開
監督・脚本:中村義洋
原作:山本博文『「忠臣蔵」の決算書』(新潮新書)
出演:堤真一 岡村隆史 濱田岳 横山裕 妻夫木聡 荒川良々 石原さとみ 竹内結子 西村まさ彦 寺脇康文 上島竜兵 堀部圭亮 山口良一 鈴木福 千葉雄大 滝藤賢一 笹野高史 橋本良亮 木村祐一 板尾創路 村上ショージ 西川きよし 桂文珍
配給:松竹

【ストーリー】 元禄14(1701)年3月14日。事件が起こったのは江戸城・松の廊下。「濁った水を綺麗にする」ことを強く願う清廉潔白な赤穂藩藩主・浅野内匠頭は、かねてより賄賂まみれだった吉良上野介の態度に据え兼ね、斬りかかる。通常であれば喧嘩両成敗となるはずが、幕府が下した結論は、浅野家のお取り潰しと、内匠頭の即日切腹。突然藩主を亡くし、お家断絶となり、赤穂藩士たちは路頭に迷う。要は江戸時代の優良企業倒産事件。現代に置き換えると、藩は会社、武士はサラリーマンということ。筆頭家老・大石内蔵助(おおいしくらのすけ/堤真一)は、嘆く暇もなく、勘定方・矢頭長助(やとうちょうすけ/岡村隆史)の力を借り、ひたすらリストラに励む日々。その努力や幕府への取次も虚しく、お家再興の夢は断たれてしまう。それでも一向に討入る様子のない内蔵助。だが、江戸の庶民たちは赤穂浪士たちによる、吉良上野介への仇討を超熱望。いつの時代も物事を動かすのは、なんとなくの時代の空気感。それは現代でも変わらない。ただそこで発覚した大変な事実。なんと、討入りするにも予算が必要。その上限は8400万。討入るのか討入らないのか、迷っているうちに予算はどんどん減っていく。しかし世間の空気的に仇討しないと絶対にまずい。どうする大石内蔵助!?予算の都合で、チャンスは一回。果たして彼らは“予算内”で、一大プロジェクト“仇討”を、無事に“決算”することができるのか!?

(C)2019「決算!忠臣蔵」製作委員会