ニコール・キッドマン、ジェシカ・チャステイン、アリシア・ヴィキャンデルら美セレブがノーメイクでカレンダーに

nicole_kidman-h_2016
ニコール・キッドマン

The Hollywood Reporter

毎年、有名なフォトグラファーが美女セレブをモデルに撮影することで話題となる、イタリアのタイヤメーカー、ピレリの2017年カレンダーが完成した。今回は、ドイツ人写真家ピーター・リンドバーグの手により、すべてのショットはアナログで、メイクなし、自然光で撮影された。The Hollywood Reporterが伝えている。

2017年カレンダーのモデルとなったのは15人。ヘレン・ミレン、ロビン・ライト、シャーロット・ランプリング、ルピタ・ニョンゴ、ジェシカ・チャステイン、アナスタシア・イグナトヴァ、ケイト・ウィンスレット、ニコール・キッドマン、ジュリアン・ムーア、ルーニー・マーラ、ペネロペ・クルス、レア・セドゥ 、アリシア・ヴィキャンデル、ユマ・サーマン、チャン・ツィイー の、年齢も国籍も異なる豪華顔ぶれだ。

ジェシカ・チャステイン

ユマ・サーマン

ジュリアン・ムーア

そのうちの3人、ニコール・キッドマン、ユマ・サーマン、ヘレン・ミレンは、パリで行なわれたカレンダーのお披露目イベントと、撮影舞台裏を収めたショート・フィルムの上映会に登場した。女優たちはみな、デジタル加工なしで撮影されることがすごく怖かったと言い、ミレンは「それは危険だ!」とまで言った。そして、いまのインスタグラム時代は、写真の芸術性を失ってしまったとも語った。

「ある意味、私たちの目はもう一度調節される必要があるわ。なぜなら私たちはこれらのとてつもなく美しくとらえられたデジタルのイメージにあまりにも慣れてしまっているからなの。だからいま私たちは『いいえ、人間性の描写に戻りましょう』と言っているの」とミレンは言う。ピレリの写真は「疑いなく、文化の転換を象徴しているわ」とも。

ミレンはセットにフルメイクでやってきたが、リンドバーグにメイクを落とすように言われたと言う。キッドマンはTシャツ姿で、彼らはテスト撮影を行なっているのだと思っていたが、それが本番だったと後から気づいたそうだ。

キッドマンは、夫キース・アーバンに「絶対的に」素顔のほうがいいと言われるけれど、女性はメイクをすることで自信が持てるとわかったと話す。「それは選択で、私たちはみんなその選択を許されている。そしてそれは女性たち、女の子たちといった次の世代にとって、とても大切なことだと思う」とキッドマンは言う。

最近のアメリカでのトランプ選挙をほのめかしているのだと思うが、サーマンは「このカレンダーは、現代の観客が探し求めている信頼性、誠実さがある」と言った。

「私たちがいる大きな海には違う潮流もある。そこには疑いなく女性やマイノリティに対してマイナスな方向に向かわせる後退的な流れもある。でも、そこにはすべての人々の愛に向かっていくために必要な燃料である、素早く流れる温かい水―それをジェット・ストリームと呼ぶことにしましょう―というポジティブな要素もある。この写真は女性を本当の人間として見ている、ピーターからの愛あるジェスチャーなのよ」

「現実に私たちは生活し、愛し続け、貢献するもので、それが女性の役割なの」とミレンは言い、若い女性たちにメッセージを送っている。「現実に、人生は長く続き、その間にあなたはいろんなものになるだろう」

残念ながらこのピレリのカレンダーは、クライアントやVIPのみに配布され、一般販売はされていない。

↓撮影舞台裏を収めたショート・フィルム