照屋年之監督、奥田瑛二、水崎綾女、古謝美佐子らが登壇!『洗骨』沖縄4館大ヒット御礼舞台挨拶レポート

モスクワ国際映画祭を始め、上海映画祭、ハワイ映画祭など数々の国際映画祭に選出され、ニューヨークで開催された北米最大の日本映画祭・第12回JAPAN CUTSでは28本の作品の中から観客賞を受賞した照屋年之(ガレッジセール・ゴリ)監督の最新作『洗骨』が、2月9日より公開中。このほど、2月23日に沖縄県4館(ミハマ7プレックス、シネマライカム、シネマQ、サザンプレックス)にて大ヒット御礼舞台挨拶が行われ、奥田瑛二、水崎綾女、大島蓉子、古謝美佐子、照屋年之監督らが登壇した。

上映後、満員の会場から拍手喝采で迎えられた照屋監督は「本当に、沖縄で5週連続1位になるなんて思ってもみませんでした。そして6週目の今日もこんなにも多くのお客様に来ていただけて感激です。沖縄のお客様がこの映画を温かく受け入れてくれて、この映画を観たお客様が他の方に勧めて頂いて、こうした結果につながりとても嬉しいです。沖縄初日、満員御礼、本日と3回舞台挨拶を行いましたが、また沖縄に戻って来れるよう引き続き応援お願いします!」と挨拶、拍手が巻き起こった。

続けて奥田瑛二は「5週連続1位というのは大変なことだ。この映画が本物であった、ということの証です。沖縄人に見えるか本当に不安だったが、こうして受け入れて頂き、大変嬉しいです」と語り、「映画本編と違ってカッコいいでしょ?」と観客を沸かせた。

水崎綾女は「こんなにたくさんの方にお越し頂き本当に励みになっています。撮影中は、いい映画になる予感はあったけど、沖縄県外の役者たちが沖縄の役を演じたので、こうして受け入れて頂き、感無量です」と挨拶。続いて、子役の外間心絢ちゃんは「小鳥役の外間です」と健気に挨拶。外間敢太くんは「初めての演技で緊張したが監督のおかげで頑張れた」とスピーチ。会場を和ませた。

大島蓉子は「大島蓉子です!こんにちは!」と元気に挨拶。「みなさんがこの作品を愛して下さったおかげでまた沖縄に来れました。私は5回鑑賞していますので、みなさんも何度も観て下さい」とアピール。続いて古謝美佐子は「私も3回、娘、孫と観に来ました。もっと観ますのでみなさんもぜひ」と語った。

照屋監督は、この映画の主題歌に「童神」が使用されたエピソードを披露。「『童神』の歌詞も母親が子を思う唄ですが、この映画の中で亡くなった母親の恵美子が息子の剛や娘の優子へのメッセージにも聴こえる。さらに新しく産まれた命、子どもに対して大人たちが愛を歌っているようにも聴こえるし、いろんな解釈ができる。エンドロールが流れると席を立つお客様が多いが、この映画は誰も席を立たず『童神』を聴いてそれぞれ色んな思いを馳せているんではないかと思います。本当にありがとうございます」と改めて古謝美佐子に感謝の気持ちを伝えた。

奥田瑛二は「沖縄と太陽と風と、木の葉のゆれる音…。ふらっと散歩に出て沖縄の自然を感じることで、ナチュラルに信綱でいさせてくれた」と語り、「とても楽しい撮影現場だった」と振り返った。

舞台挨拶の最後に古謝美佐子による主題歌「童神」のパフォーマンスが、観客へのプレゼントとして披露され、映画の余韻も重なり、号泣する方も多く見られ、大盛況のうちに舞台挨拶は終了した。

『洗骨』
1月18日(金)より沖縄先行上映
2月9日(土)より全国ロードショー
監督・脚本:照屋年之
出演:奥田瑛二 筒井道隆 水崎綾女 大島蓉子 坂本あきら 山城智二 前原エリ 内間敢大 外間心絢 鈴木Q太郎 筒井真理子
配給:ファントム・フィルム

【ストーリー】 洗骨―。今はほとんど見なくなったその風習だが、沖縄諸島の西に位置する粟国島などには残っている。粟国島の西側に位置する「あの世」に風葬された死者は、肉がなくなり、骨だけになった頃に掘り起こされ、縁深き者たちの手により骨をきれいに洗ってもらうことで、晴れて「この世」と別れを告げることになる。沖縄の離島、粟国島・粟国村に住む新城家。長男の新城剛(筒井道隆)は、母・恵美子(筒井真理子)の“洗骨”のために、4年ぶりに故郷・粟国島に戻ってきた。実家には、剛の父・信綱(奥田瑛二)がひとりで住んでいる。生活は荒れており、妻の死をきっかけにやめたはずのお酒も隠れて飲んでいる始末。そこへ、名古屋で美容師として活躍している長女・優子(水崎綾女)も帰って来るが、優子の様子に家族一同驚きを隠せない。様々な人生の苦労とそれぞれの思いを抱え、家族が一つになるはずの“洗骨”の儀式まであと数日、果たして彼らは家族の絆を取り戻せるのだろうか?

©『洗骨』製作委員会