渋川清彦、大西信満、ドロンズ石本らおっさんたちがパートナー犬にメロメロ!『芝公園』インタビュー

柴犬を連れた中年男性3人が街の公園で壮大な無駄話を繰り広げる、渋川清彦主演の『柴公園』のドラマ版が1月10日より放送中、映画版が6月14日より公開される。このほど、本作に出演する渋川清彦、大西信満、ドロンズ石本が、撮影裏でのパートナー犬とのやりとりや、本作での演技、作品への想いについてインタビューで語った。

MC:今回は3人とも柴犬の飼い主役ですが、プライベートでワンちゃんは?

渋川:実家では数年前まで飼っていました。雑種でしたが。名前は「さくら」。色は白で少し柴犬の雰囲気もあったかな。毎朝、母親が散歩していました。群馬特有の雷が苦手で、犬小屋に隠れる少し臆病なかわいい犬でした。さくらが死んでしまって、今は迷い込んだ猫を1匹飼ってますけどね。

大西:僕も子どものころに飼ってましたが、今は猫です。

石本:僕は子どものころからずっと飼ってました。残念なことに去年(2018年)亡くなっちゃったんですけど。

MC:私生活での犬とのエピソードがあれば教えてください。

渋川:あたると散歩してると、実家での散歩中のことを思い出しますね。うんちの仕方も性格で違ったりして。道の側溝の網は嫌いだったなとか、思い出しますね。帰ったときに散歩をするくらいでしたけど。あと、田舎ならではの、残飯でもなんでもあげてました。

大西:僕は小さいときにすごく覚えていることがあって。神奈川に住んでいたときに、家族で軽井沢に旅行に行ったんです。そのとき、外で飼っていたポチの綱が外れたみたいで、僕たちが旅行から帰ったらいなかったんです。そこから数日後、長野県警から連絡があって保護されたと。名札を付けていたので。神奈川から長野まで追いかけてきたみたいなんです。ビックリしたのをすごく覚えています。犬ってすごいなって。

石本:うちは、僕がこっちに来てからは、4年前に亡くなったおやじがずっと散歩をしてたんですけど、散歩中に倒れたことがあって。意識もあぶなかったんです。母親が遅いと思って心配になって探しにいったら、犬がずっとそばにいてワンワン吠えてたそうなんです。それを聞いたときは泣きそうになりました。賢いなと思いますよね。

渋川:犬ってそういうところあるよね。

石本:18年間生きて広島県から表彰もされたんですけど、その子が亡くなって2、3か月でこういう犬のドラマのお話がきたんです。

渋川:それはすごいっすね。

石本:うちの母ちゃんはその子が繋げてくれた縁だろうって言ってます。

渋川:そういう縁ってあるよね。

MC:『柴公園』は、ワンちゃん同士で繋がっているというちょっとおもしろい人間関係ですね。しかもおっさん3人。

石本:遠慮しないですね。

渋川&大西:ははは。

渋川:この感じは都会ならではなのかなという感じもしますね。企画兼プロデューサー兼脚本家の永森さんの実体験も入っているそうですし。何か東京らしいなという感じはあります。田舎のほうだったら、どこのだれかはだいたい知ってますから。

大西:この3人の場合はお互いの素性を知らないからね。でもママ友とかも同じような感じなのかな。よく知らない人同士が犬であったり子供であったりを繋がりにして人間関係を築くというのは、十分リアリティがあると思います。

MC:ワンちゃんがいる撮影現場は大変では?

石本:結構じっちゃんが言うこと聞かないですよね。

大西:じっちゃんは名前はじっちゃんですけど、まだ1歳未満で撮影自体も今回が初めてなんです。だから本番って声がかかって現場に緊張感が漂うと、犬はただでさえ敏感ですから、緊張しちゃって動かなくなったりしますね。

石本:あたるくんとさちこは意外といい子ですよね。

渋川:そうですね。

石本:あと、みんな撮影中以外でもずっと犬と一緒にいるので、だんだん言うことを聞くようになってますね。

渋川:中でもさちこが一番言うこと聞いてますよね。

石本:いやー、まあ、うちのさちこが一番かわいいでしょ。

渋川&大西:ははは。

石本:そうなっちゃいますよね。でもあたるくんも、じっちゃんも可愛いですよね。

渋川:じっちゃんは顔がしゅっとしてますよね。

大西:そうですね。なにか現場で、ハプニングもハプニングじゃなくなってきてます。日常というか。じっちゃんは金網の上は怖がっちゃうから、抱っこして歩くとか。

渋川:側溝のね。

石本:じっちゃんパパは抱っこするのが自然になってきてますね。

MC:お三方はひとつずつ違いの同年代ですが、現場での雰囲気は?
石本:僕はいいと思ってますけど、正直あとのお2人がどう感じているかは…。

渋川&大西:あはは。

渋川:石本さんが明るい方なのでね。

大西:石本さんとは初めてご一緒させていただきましたけど、初めての感じがしないです。

渋川:僕と大西くんは普段から知っているんですが、石本さんは初めてでした。でもさちこパパそのまんまの人ですね。

石本:脚本を読ませてもらって、お2人のこと、アテ書きなのかなと思いました。

大西:え、僕のあれ、アテ書き?

渋川:でもそういうの、分かるよ。

石本:ですよね。あたるパパも独特の間とかが、渋川さんなのかあたるパパなのか分からない。おもしろいですね。僕、本番中でも笑っちゃってNG出しちゃいましたし。あたるパパの独特な感じに。あと大西さんもじっちゃんパパの真面目さとか素直さとかが。

渋川:そうそうそう。

石本:僕の場合は、じっちゃんパパから入っちゃってるので、大西さん自体の印象はあとからついてきていますけど。

大西:渋川さんは本当にアテ書きの感じがします。僕は思いっきり役に寄せていってるんですけどね。石本さんはとても自然に入られてるなぁと思います。

石本:僕、実をいうと、自分があたるパパだったらとか、じっちゃんパパだったらとか考えてみたんです。でもやっぱりさちこパパがしっくりきました。

渋川:もうそれぞれが役にしっくり来てるんじゃないですかね。

MC:渋川さんは、連続ドラマ初主演ですね。

渋川:ですね。けどあまりそういう意識はないですね。ただ今回の作品は、とにかくセリフの分量が多い。

大西:確かにセリフ量が尋常じゃないですよね。普通はト書きとかいろいろあって1ページだったりするのが、全部セリフだけのページを1日15ページとか20ページとかやる。みなさん苦労してるんじゃないですかね。脚本は本当におもしろいんですけどね。それをいかに生身で表現できるか、セリフを覚えることも含めて。あまり動きがないし。

渋川:そう。ただ喋ってるだけって、技術が必要ですよね。

石本:僕は脚本を読んで、単純におもしろいなと思っただけでした。キツイなと思ったのは、撮影し始めてからです。

渋川&大西:ははは。

石本:本当に一気に読めた。その最初の面白かったっていうイメージでちゃんとできるように頑張ってやってます。3人でやると脚本以上になっているところもあるし。楽しみです。あと、犬がいるだけでキツイなと思っても半減しますね。

渋川:それはそうですね。何か気持ちが楽になりますよね。

石本:渋川さん、一番セリフが多いから、毎日セリフを一生懸命やっているのを見ていますけど、でもあたるくんが来たら、セリフを覚えるのを1回止めて、絶対に散歩に行くんですよ。

渋川:そうですね。

石本:散歩行ってエサをあげて、うんこ取ってっていうのをやってから入っていくから、それがまたいい感じの力の抜け具合になっているのかなとも思います。

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