アカデミー賞授賞式でケンカ!ジェームズ・キャメロンが『タイタニック』のオスカー像でセクハラ男ハーヴェイ・ワインスタインを殴る!?

『タイタニック』のジェームズ・キャメロン監督が、1998年に行われたアカデミー賞授賞式で、複数の女優へのセクハラ行為が発覚した大物プロデューサーのハーヴェイ・ワインスタインをオスカー像で殴りそうになったことがあると明かした。The Wrapが伝えている。

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The Wrap

キャメロンが監督を務めた『タイタニック』は、アカデミー賞で作品賞や監督賞を含む11部門を受賞した。最近のVanity Fairのインタビューで、キャメロンは当時のアカデミー賞授賞式の夜について、「ハーヴェイ・ワインスタインと喧嘩を始める寸前で、彼をオスカー像で殴りそうになったことを覚えている」と振り返った。

その原因についてキャメロンは、「話すと長くなるが、この出来事はギレルモ・デル・トロ、そして彼が映画『ミミック』でミラマックス(当時のワインスタインの映画会社)とひどい契約をしたことに関係している。ハーヴェイは、陽気に私のもとにやって来て、デル・トロたちはアーティストとしてとても優れていると話しかけてきた。しかし、その詳細を聞くと、ハーヴェイは私が友人に話したデル・トロの素晴らしさに基づいて話しているのだと気づいた。それがきっかけで口論になった」と説明している。

キャメロンは、アカデミー賞授賞式でCMが明けてショーが再開するときにワインスタインともめたようで、「会場のメインフロアで起こった出来事だった。座席に戻る合図の音楽がかかり始めると、関係者たちが私たちを取り囲んで、“やめろ!ここですることじゃないだろ!”と言っていた。駐車場では喧嘩をしてもいいけど、音楽が流れているこの場所ではダメだと言っているみたいだったけどね。彼らはまさにその模様を生放送しようとしていたよ」と語っている。

今年10月に開催されたBFIロンドン映画祭で、デル・トロは『ミミック』でハーヴェイと弟のボブ・ワインスタインとともに仕事をしたことに不満を感じていたと明かしている。当時、デル・トロは、脚本やキャスティングといった全ての製作過程においてワインスタイン兄弟と衝突していたという。この作品で、ワインスタイン兄弟は子どもや動物が殺されるシーンを撮影する許可を出さなかったため、デル・トロはその腹いせで2人の子どもと犬が死ぬシーンを撮影したようだ。

メキシコ出身のデル・トロは、「僕のアメリカでの最初の体験は最悪だったと言ってもいい。ワインスタイン兄弟とミラマックスとの仕事だったから。2つの恐ろしい出来事が90年代末に起こったんだ。僕の父が誘拐されたこと、そしてワインスタイン兄弟と一緒に仕事をしたことだ。どちらのほうが悲惨だったのかはわかっているよ…誘拐事件のほうが理にかなっているのは、犯人が何を望んでいるかがわかったからね」とコメントしている。

現在、キャメロンは、『アバター』の続編の製作に取り組んでいる。また、キャメロンが製作に参加したデル・トロ監督の映画『シェイプ・オブ・ウォーター』(2018年3月1日日本公開)は、ヴェネチア国際映画祭で最高賞の金獅子賞を受賞した。