【全起こし】池松壮亮、キム・コッピの涙に感動「世界的に素晴らしい女優、一緒に映画を作れて光栄」映画『君が君で君だ』公開初日舞台挨拶レポート 全文掲載

MC:これから皆さん、どんなものが観られるんだろうとソワソワしているかもしれませんが、満島さんはインタビューで一人の女性に10回告白したことがあると。

満島:それの話になるの!? もう僕の話はいいですよ。この間の「リコーダー2回なめた」とかニュースにさせてもらって。まあ、10回じゃなくて、13回なんですけど。中学生の時でしたけど。

MC:ということは、この映画の中のブラピ役がずっと一人の人を愛するというのは、すんなり?

満島:また少し違ったんですけど、今回は3人で過ごしている10年間なので、一人で一人の人を思うのであれば、いろいろなアプローチがあると思うのですが、そこに部活のような仲間意識みたいなものも芽生えているし、僕と池松くんがやっている役は同級生の役で、学校の時からずっと一緒に歩んでいるというところで、その親友と離れられないという気持ちも、どこかにあるんだろうなとか、この人が離れて自分が一人になったら、自分はこの世界の中で生きていけるのかというのを感じていたんだろうなと思うので、僕の告白とかは(笑)、懐かしいな、告白の話(笑)。一人で海で泣いたんですよ。告白して。なんか恥ずかしいな。「そんなんじゃない」って言われて。いつも。13回。でも、最後は向こうから「好き」って言われて。初めてお付き合いしましたけど、すぐ遠距離になって、すぐダメになりました。先輩だったんで。まあ、いろんな恋愛の体験があるとは思いますし、人の愛し方はいろいろあると思いますけど、今回は松居大悟監督の頭の中から出てきた、まさに書かれてますけど、純情なのか異常なのかっていう。それを皆さんで目撃してほしいなというふうに思います。すごい汗かいてきた(笑)。ちゃんと告白してたんですよ?適当に「好きだよー」とかじゃなくて。ちゃんと「よろしくお願いします」、「そんなんじゃない」って言われて、泣きながら帰ってました。

MC:松居監督も共感できる部分なんじゃないかと思いますが。

松居:この作品に関して言うと、思いを伝えるということ以前の問題。思いを抱くということを素敵に描こうというか、思いを伝えて幸せになる恋愛ドラマや映画があるけれども、僕が思っているのは相手を思うことそのものがすごく素敵に見えたらなというので、ちょとニュアンスが変わってくるかもしれませんね。

満島:ダメだね、急にこういう話をすると(笑)。

MC:さて、監督。この作品は賛否両論が出ているということなんですが、一部で上映打ち切りの心配の声も上がっているということで、その辺はどんなふうにお考えですか?

松居:僕が最初にこれを思いついて作ろうと思った時は、共感しすぎるんじゃないか、こんなに恋愛としてストレートに作って、なんなら既視感があるんじゃないかと思って不安だったり、自分の中ではすごいストレートに作ろうと思ったんですけど、台本を共有したりしていく中で、「あれ、これはそうではないのか?」って思っていたんですけども、公開した時に「分からないけど涙が出た」という人もいるし、「ゲラゲラ笑った」という人もいるし、「許せない」って怒る人もいるし、観た人の数だけこの作品があって、それは最初に僕が言葉にできない感情に連れていきたいという思いで、いつも作っているので、すごくそれに関しては…、打ち切りにしたいと思うぐらいの感情を持ってくれる人もいれば、でもたくさんの人に観てもらいたいという思いでいるので、複雑ですけど本望ですね。

MC:ロングランしてもらいたいです。ありがとうございます。

満島:ついに夏だ。七夕だ。

池松:(松居に)七夕だからその格好しているんですか?

松居:いやいや。七夕は素晴らしいことですけど(笑)。織姫と彦星ってこの日しか会えないからかわいそうだなっていうじゃないですか。ちょっと待ってくれと。364日会えない時間が、素晴らしくないわけがないじゃんと思うんですよ。その時間は相手を思い続けられるわけでしょ?

池松:それ、誰に言ってるの?

松居:いや、これは言おうと思って準備してきたけど、言うタイミングをなくしちゃって(笑)。

池松:誰もそれを否定してないですよね(笑)。

満島:会った一日はどうするんですか?364日会えない、それぞれの生き方をして、天の川が通った瞬間に会えた。どういう行動にでますか?

松居:こう、川があるじゃない?目が合うじゃない?ダメだ、無理だ(笑)。でも「オス」って言って、「ういっす、ういっす、ういっす」みたいな(笑)。

満島:それでいいの?マジで!?

池松:なんか、浮かれた監督ですね(笑)。

松居:それくらい接触しなくていいですね。