【全起こし】池田エライザの印象は? オダギリジョー「芝居をしていても暗い」、伊藤健太郎「実際にお会いしたら暗い」、木下隆行「実際暗い」映画『ルームロンダリング』公開初日舞台挨拶レポート 全文掲載

MC:ありがとうございます(笑)。オダギリさんもさまざまな役者さんとの共演もありましたけど、改めて片桐監督の現場はいかがでしたか?

オダギリ:えーと。片桐監督の現場はどうか?それは台本に書かれてなかったですね(笑)。現場って、監督の人柄がすごく出るんですよ。今回の現場は台本がハートウォーミングな温かいものでもありましたので、皆んなスタッフが台本に惚れ込んで、監督のために自分ができることを一生懸命やるみたいな感じの、本当にいいスタッフが集まっていて、もちろんいいキャストも集まっていて。そういう一作目を経験できている監督に対して、嬉しい気持ちになってました。

MC:ありがとうございます。そして渋川さんもおっしゃっていましたけど、本作は片桐監督のデビュー作ということで、改めておめでとうございます。改めて振り返って、撮影現場はいかがでしたか?

片桐:さっき、きーさんに「また泣く」みたいなことを言われたんですけど、撮影している時は、緊張しつつ毎日が好きな俳優さんと信頼するキャストの人に15日間という短い時間だったんですけど、囲まれてすごく冷静な気持ちと、自分の中で舞い上がるのとゴチャゴチャしながら、皆んなのお芝居を見たりしながら、よく分からない15日間が過ぎていって、クランクアップする時は、オダギリさんとのシーンで終わりだったんですけど、その時は、15日間が終わっちゃうんだなと思って、なんか分かんないけど泣いちゃったんですね。それぐらい、いいスタッフの人、いいキャストの方に恵まれて、一本目があんなに幸せな現場で、ここでやっと流せるということがすごく幸せです。

MC:ありがとうございます。そして企画から3年間、今から皆さまにはご覧いただきますけど、改めて本作に込めた思いを上映前の皆さんにお伝えいただいてよろしいでしょうか。

片桐:あ、僕ですか?

MC:はい、引き続きです。

片桐:慣れないことさせますねえ…(笑)。

渋川:泣いてもいいよ。

片桐:だから、泣かないの。ちょっと進歩してるんですよ。あのー、なかなか日本の中でオリジナルの脚本を書いて公開できるというのはすごく少ないんですね。まず、それを一回目というか、催してくれたTSUTAYAのスタッフの皆さんに、まずは感謝の言葉を述べたいなと思います。3年間、ずっとこれができるまで、いっしょに皆んなで頑張ってくれたので、そこはすごく感謝していて、いろんな批評があるかもしれませんけど、オリジナルの映画をいっぱい作っていって、オリジナルはTSUTAYAなんだというふうになれば、一回目に選ばれた僕としては、すごく嬉しいなと思います。で、ちょっと個人的なことを言いますね。いつもこういった完成披露の場所に一緒に脚本を書いていた梅本(竜矢)というのが来ないんですけど、今日は来てまして。そいつにも感謝の言葉をちゃんと言いたいなと思っていて。そいつとはもう10何年ずっと一緒で、酒飲んだりいろんなことをしてきました。この話ができたのも、僕がくすぶっている時に、下北沢の「都夏」という居酒屋さんで飲んでいて、2人で話している時に、御子ちゃんがポンっと生まれました。そこから、いつの間にか皆さんに観ていただける映画ができました。この映画は、気に入ってくれる方もいれば、なんじゃこりゃって思われる方もいるとは思うんですけど、日々生きていくといろいろなストレスがあると思うんですね。それはやっぱりずっと抱えていくと、毎日しんどくなると思うので、スタートは暗い話なんだけど、観終わった時になんか分かんないけど心がさっぱりしたなと思うものを作りたいなと思って作りました。観ていただいた時の感想がそうなるかはわかりませんが、本当にいい俳優さんと、いいキャストの方で、素晴らしい一作目ができたなと僕は思っています。なので、楽しんで観ていただけたらと思います。ありがとうございます。