【全起こし】永瀬正敏、岩田剛典、森山未來が再会したい大切な人を告白!映画『Vision』上映会付き完成披露イベントレポート 全文掲載

MC:ありがとうございます(笑)。永瀬さんはどなたですか?

永瀬:僕もフランス人の遠い親戚いないかなと思っていたんですけど、絶対いないので(笑)。おじいちゃんと、亡くなった弟ですかね。弟は生まれてすぐ亡くなったんですけど、河瀬監督と同い年なんですよ。そういうこともあってちょっと。弟とはほとんどしゃべっていないので、弟に会いたいですね。

河瀬:ちょっと私から聞いていいですか?皆んなジュリエット・ビノシュさんとあんまり話してないけど、この映画で彼女はジャンヌとして生きてたんです。男性陣に聞きたいんですけど、そのジャンヌに自分の役柄が惹かれた理由を聞きたい。これはネタバレにならないし、映画を深く感じられると思うので。はい、岳。

森山:…、すごく直感的な出会いのような気もしますし、理由があって惹かれたというよりも、けもの同士というか。理性も働く人だけど、それ以上に本能的に場所や人に惹きつけられて、あの人は出会うべくして出会っていると思うので…。河瀬さん的なんじゃないですか?

河瀬:私に惹かれてるってこと?

森山:いや。キャラクター的な…

河瀬:いや?

森山:いや(笑)っていうとアレですけど(笑)。結構、けもの同士というイメージがありました。

河瀬:匂い?

森山:みたいなことですね。

河瀬:では、鈴。

岩田:現場でもジュリエット・ビノシュさんとしゃべっていたんですけど、シーンの中で目がずっと合うと不思議と僕もビノシュさんも、何とは表現し難いんですけど、初めて会った気がしないというか。不思議な感覚が撮影期間中にあったので、クランクアップした後も、ビノシュさんからそういう連絡をもらったりとか、僕自身もそう思って鈴を生きていたので、そういう経験ってあんまりないなと。だから目ですかね。

河瀬:目に惹かれた。智。

永瀬:心の先を見られる感じですかね。ハートの先を。智はいろいろなことを抱えていたので、それをちゃんと最初から見てくれた。寄り添ってくれたっていう。心ですかね。

河瀬:これらはきっと、男性陣の惹かれる女性像なのかもしれません。(森山は)匂いでしょ、(岩田は)目でしょ、(永瀬は)心だね。

永瀬:いいこと言っちゃた(笑)。

河瀬:「まぐわい」がなければ、私たちは命をつないでいけないんだけど、「まぐわい」って目が合うのが語源。目が合えばまぐあうんです。

永瀬:岩田くんが正解だな。

河瀬:映画の中でのそれぞれの役割として、言葉がフランス語と英語と日本語が入り乱れるんですけど、目、それこそ心、匂い、そういうもので表現しました。彼らは本当にまぐわっていた。それを存分に楽しんでください。

MC:ありがとうございました。それでは、映画の大ヒットを願って、鏡開きをしたいと思います!ありがとうございます!

MC:それでは最後に河瀬監督からメッセージをお願いしたいと思います。

河瀬:いよいよ6月8日からです。『Vision』、吉野で起こった不思議な物語。皆んなはリアルにここで生きていました。皆んなに会いに劇場に来てください。どうぞよろしくお願いいたします。

MC:どうもありがとうございました!

『Vision』
6月8日(金)全国ロードショー
監督・脚本:河瀨直美
エグゼクティブプロデューサー:EXILE HIRO
プロデューサー:マリアン・スロット 宮崎聡 河瀨直美
出演:ジュリエット・ビノシュ 永瀬正敏 岩田剛典 美波 森山未來 田中泯 夏木マリ
配給:LDH PICTURES

【ストーリー】 世界中を旅しながら紀行文エッセイを執筆しているフランスの女性エッセイスト・ジャンヌ。アシスタントの花と共にとあるリサーチのため奈良の吉野を訪れる。杉の木立が連立する山間で生活をしている山守の男・智(とも)は、ジャンヌが山に入ってくるという老女アキからの予言通り、ジャンヌと出会い、文化の壁を超え、次第に心を通わせていく。智と同様、山守の鈴(りん)、猟師である岳(がく)、源(げん)もまた、山に生き、山を守る。それぞれの運命は思いもよらぬ形で交錯していく…。ジャンヌはなぜ自然豊かな神秘の地を訪れたのか。山とともに生きる智が見た未来とは―。

(C)2018『Vision』LDH JAPAN, SLOT MACHINE, KUMIE INC.