【全起こし】佐藤健、土屋太鳳に「やばい子が現れたな…」映画『8年越しの花嫁 奇跡の実話』初日舞台挨拶 全文掲載!

佐藤:大きいですね。

土屋:大きいですね。

MC:とてもクリスマスにぴったりの素敵なケーキになっていますね。

土屋:8段ですからね。1、2、3、4、5、6、7、8。

MC:お二人の8年になっております。さて、ケーキ、そしてこの映画の花嫁といえば、やはりファーストバイトですよね。ぜひ花嫁役の土屋さんから新郎役の佐藤さんへお願いできますでしょうか?

土屋:はい!どれぐらいが…ちゃんとやりますね!

佐藤:はい、よろしくお願いします!

観客:太鳳ちゃん、大きく!!

MC:「大きく!!」という声が聞こえております(笑)。プレッシャーがかかっております(笑)。

佐藤:みんなグルか?!(笑)。食べ物で遊んじゃいけないんだからね?

観客:あ!優しい、優しい!!

(会場爆笑)

佐藤:これからもしかしたらいろいろしゃべんなきゃいけなくなるかもしれないから!口の中の水分全部なくなるわ!(笑)。…あ、かわいい!

IMG_7321

MC:ではお願いいたします!大きな口を開けて!

(会場拍手)

MC:一口でいきました!

佐藤:おいしいです!

観客:何味?!

佐藤:味を味わうほどの余裕はなかったです。あ、抹茶ですね!抹茶味です。おいしいです。非常に。

MC:佐藤さんにとっては初ファーストバイトでしょうか?

佐藤:初です!

MC:抹茶味のファーストバイトでした。ありがとうございます!

IMG_7329

MC:まだまだお話を伺っていきたいところなんですが、そろそろお時間が来てしまいました。最後に主演のお二人からご来場の皆様へご挨拶があります。ではまず、土屋さんからお願いいたします。

土屋:この作品は、これから観てくださる皆様の心の中で育まれ、何十年越し、何百年越しと末永く愛されることと思います。そのなかで心が折れそうなとき、大切な何かを守りたいとき、探したいとき、そういったときに、この作品がどうか皆さんの心を温めますように。本日はどうもありがとうございました。

MC:ありがとうございました。続いて佐藤さんにもお願いしたいのですが、今日は土屋さんにお手紙をご用意したと伺いました。

佐藤:すみません、全然大したことは書けてないんですけど、とってもとっても一生懸命やってもらって大変お世話になったので、感謝の気持ちを込めて書かせてもらいました。

土屋:ちょっとドキドキ。なんか恐い(笑)。

佐藤:ちょっとお付き合いください。

MC:土屋さんはもちろんこのことはご存知なかったですか?

土屋:全然知らないです。

IMG_7477

佐藤:太鳳へ。今でもよく覚えています。『るろうに剣心』で共演したときに、僕から刀を盗んで「うっしっし」と笑い、陸上選手ばりのダッシュで走り去っていくあなたの背中を見ながら、「やばい子が現れたな…」と思いました。当時“土屋太鳳”で検索してみたりすると、直筆アンケートに書かれた文章の長さ、信じられないほど几帳面に並ぶ文字の列に衝撃を受けたり、何時間かけて書いたんだ?というブログの長さに衝撃を受けたり、その当時あなたは、いわゆる単館系といわれる映画の主演を多くやっていたのですが、それらの作品を片っ端から観たりしていくうちに、その時ビビッと感じたあの思いは確信に変わっていきました。そんなあなたと4年越しですか、夫婦役としてこんなにも素敵な作品で共に人生を歩めたことを心から嬉しく思います。しかし、一つだけ心残りがあります。それは主に宣伝のときのことなのですが、君は事あるごとにずっと、「背中を追いかけてきた」「本当に尊敬している方だ」「健先輩には本当に感謝している」などと何度も言ってくれて、その度にどうしても上手にリアクションが取れずごめんなさい。もちろん嬉しいのですが、何といいますか…というのも本当に感謝したいのは僕のほうなんです。君が僕にそう言ってくれるのは今に始まったことじゃなくて、出会ってから今まで、もちろん今回の撮影中も何度も「健先輩は本当にすごいです」「健先輩は唯一無二の役者さんです」とか何とか言ってくれて、でも本当は全然そういうことはなくて、むしろ君がそんなことを言ってくれた数だけ僕は強くなれました。土屋さんにそんなことをいってもらえる自分に自信が持てました。尊敬してもらえる先輩でい続けられるように、自分を奮い立たせることもできました。そして現場であなたが僕に向けてくれたそのエネルギーが、僕のガソリンであり、もはや役作りの全てでした。あなたはこうも言ってくれました、「健先輩の尚志さん、素敵です」。もし“健先輩の尚志さんが素敵”なのだったとしたら、それは麻衣が太鳳だったからです。麻衣さんが太鳳だったから、僕は尚志として、麻衣へのこの思いは本物なのだと自信を持てました。本物の気持ちを胸に、あとは立っていただけです。麻衣へのその思いを胸に持ってさえいれば、あとは立っているだけで、たとえ本番中どうなろうとも、その芝居は真実なのだと、間違いじゃないのだと本気で思っていました。何も怖いものはありませんでした。こんな僕に全力でぶつかってきてくれて、こんな僕を信じてくれてありがとう。だから、僕にかけてくれた言葉の分だけ、自分を褒めてあげてください。本当に難しい役だったと思います。心から、お疲れ様。“命というものに本当の意味で向き合うことができる唯一無二の女優さん”。この作品を終えた今、僕があなたに抱く印象です。共に生きたあの時間、その記録、この作品『8年越しの花嫁』、僕の宝物です。たくさんの方に愛していただくことを祈って。2017年12月16日。佐藤健。

(会場拍手)

IMG_7463