MC:ありがとうございます。それではお座りください。私からどうしても聞きたかったことがあったんですけど、十和子の部屋の散らかり具合があまりにもリアル過ぎて衝撃だったんですけど、あれは監督のオーダーだったのですか?
白石:もちろん僕のオーダーでもありますし、原作もこの2人は片付けられないってほどでもないんですけど、やっぱり散らかってますよね。誰でも洗濯物とか、忙しいときって“ソファーにボン”じゃないですか。その感じは出したいなというのはあって。デビュー作からずっとお願いしている、今村(力)先生という美術の方がいらっしゃるんですけど、その方が尋常じゃない飾りを毎回してくれたので、その真骨頂がでたなという感じですね。
MC:蒼井さんはあの部屋で過ごしてみていかがでしたか?
蒼井:そうですね、人の家に遊びに行くと、本棚を見れば結構その人が分かったりするじゃないですか。十和子の部屋にも本棚があって、どういうの読んでるんだろうと思ったら、ものすごいフェミニンなタイトルの、ファンシー系なタイトル(笑)? 『~とピクニック』みたいな(笑)、結構可愛い小説を読んでいることが分かって、こんなの見ているだけで疲れてくる…(笑)。十和子の陣治に向けている態度と、十和子が好きな世界観のギャップがあって、やっぱり今村さんは凄いなと思いました。
MC:役作りにも役に立ったってことですか?
蒼井:かなり。家にいるだけで、なんとなく悪態がつきたくなるというか(笑)。家が散らかっていると、心も散らかリ始めるじゃないですか。さすがだなと思いました。
白石:まあ、ずっと家にいるわけだけだから、本来散らかっているのは十和子のせいなんだけど、それを全部陣治にぶつけてるっていう。
蒼井:本当にそうです(笑)、最低ですね(笑)。