【全起こし】乃木坂46西野七瀬「旭たちの青春もあるし、私たちの青春も詰まったような作品」 映画『あさひなぐ』初日舞台挨拶 全文掲載!

荘口:まだまだお話をお聞きしたいんですけど、お時間の方が来てしましました。さあ最後にですねこの映画をご覧になる方に一言いただこうと思うんですが、その前にある方から手紙を預かっています。私の方からそれを代読させていただきます。

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映画『あさひなぐ』出演者の皆様へ
拝啓、この度は映画『あさひなぐ』公開本当に本当におめでとうございます。僭越ながら薙刀の稽古をお手伝いさせていただいたものの代表として簡単ではありますがお祝いとお礼のお手紙とさせていただきます。「本格的で迫力のある映画を撮影したいからしっかりと薙刀を教えてほしい」と監督から聞かされた時、全く経験がなくそもそも日本で一番忙しい皆さんに十分な稽古ができる時間なんて取れるんだろうか。と不安でいっぱいだったことをよく覚えています。しかし皆さんが真剣に稽古に取り組む姿を見るうちに私たち指導する側もその気迫に引っ張られ不安はいつの間にか消えていました。「一番強い役だから一番厳しく稽古しますよ」と最初からプレッシャーを与えてしまった真春ちゃん、重圧に押しつぶされることなく「自分の打突に納得ができない」と積極的にアドバイスを求めている姿はとてもたくましく、凛々しく、地道な努力を積み重ねていった結果見事に強い真春を作り上げていきましたね。薙刀の中で剣道の癖を表現しなくてはならなかった将子ちゃん。持ち方打ち方が逆の剣道スタイルで稽古し、その後に薙刀を覚えるという非常に複雑で混乱しそうな練習にもしっかり対応してくれ、その常に前向きな姿勢にはいつも感服していました。とてもとても長い試合手順を覚えるのに苦労していたさくらちゃん。疲れ切っていても粘り強く、可愛らしい見た目からは想像できないような根性を発揮して最後までしっかりやりとおしてくれました。えりちゃんは難しい稽古に加えリズム薙刀を覚えたり、団体基本の指揮に必要な号令を覚えたり、ほかのメンバーとは違うことが多くて大変だったと思います。全てを完璧に覚え堂々号令をかけるえりちゃんの姿は、本当に素敵でした。とにかく明るく人懐っこい文乃ちゃん。撮影現場をいつも心地良くさせてくれていましたね。自分だけ先に帰らなくてはいけなかった撮影最終日に大泣きした時には私たちももらい泣きしてしましました。闘争心向きだしで強力な相手役を務めた寧々ちゃん。忙しく十分な稽古時間が取れない中、一度に多くを収得できるよう危機感を持って、物凄く集中して鏡の前で一生懸命復習していたことを思い出します。そして旭ちゃん。なぎなたに向いている柔らかい手の内ができて、構えや、空間打突もちゃんと熟せる旭ちゃんが、ある日突然「面が打てないんです。人の頭を強く打つようなことは苦手です」と泣き出した時には、本当に驚きました。そういえばスネやコテもすっと触るような、弱々しい打突だなと感じていました。厳しい試合稽古が多い中、優しい性格の旭ちゃんは本当に辛かったんでしょう。しかし、主役という責任感からか、その後何度も繰り返した対人稽古にも耐え抜いて、しっかりした面を打てるようになった旭ちゃん。試写を観させていただいた時には、生き生きと打突を繰り出す、まさに原作そのままの東島旭になっていました。立派ななぎなた剣士ですよ。ハードな稽古の中で必死に稽古してくださった皆さん、本当にお疲れ様でした。皆さんと過ごした時間は新鮮で有意義で勉強になることばかりのとても貴重な経験となりました。本当にありがとうございました。そして撮影などに不慣れな私たちにいつも親切に気を配ってくださった監督はじめ製作スタッフの皆さん、本当にありがとうございました。末筆になりますが改めて皆様の努力の結晶、映画『あさひなぐ』の公開を心からお喜び申し上げます。平成29年9月22日公益財団法人全日本なぎなた連盟 吉井和代

敬具