【全起こし】岡田准一が腹痛の演技「絶対伝わらないと思って、伝わって嬉しい!」 映画『関ヶ原』大ヒット記念イベント全文掲載!

MC:今回、石田三成のエピソードも多く語られていますが、皆さんがお好きな三成のエピソードをお聞かせいただきたいと思います。

岡田:一応撮ってはいたんですけど「柿は胆の毒だ」っていう三条河原に連れていかれる時に「水ないか?」っていうと「柿ならあるぞ」って「柿は胆の毒だ」、「これから死のうとしている人が何を言ってるんだ」っていう逸話が残っているんですよ。それは一応撮ったんですよ。でもカットです。(会場爆笑)有名な逸話なんですよ。死ぬ目前にしても「柿は胆の毒だからたべない」っていう風な逸話が残っていて好きな逸話ですね。

MC:東出さんは三成の好きなエピソードありますか。劇中じゃなくてもいいですが。

東出:すごいわかりやすく言うと太閤検地っていう、まずこれがわかりにくいんですけど(笑)、国家プロジェクトがあったんです。いろいろな土地の大きさを測るっていう三成が数学的才能が天才だったので、戦に勝ったからお前ボーナスあげるとかじゃなくて、プロジェクト頑張ったからお前九州の方でいい暮らしして来いって上司に言われたのに「いややいや俺が九州の方に行ったら誰が大阪で仕事するんすか~?」って言って大阪に残る方を取ったんです。当時としてはお前ボーナスやるから、お前城やるから城主になれって言ったら「ひゃっはー」って行くのに、そこで「上司のお世話をしますよ」って残ったっていうのが官僚ぽくはあるんですけどすごい“義”の人だなって好きなエピソードですね。

岡田:15代目は理数系ですか?

石田:僕は文系です。(会場爆笑)

岡田:文系でした。すみません。

MC:監督は三成の好きなエピソードございますか。

原田:朝鮮からの撤退の船の手配ですよね。なんか『ダンケルク』に繋がるんですけど、救出作戦みたいな、彼がすべて300艘集めて派遣してっていうそこまでやってるんですけど、何往復すればどれだけ人数が運べるかっていう、本当に描きたかったですけど、まあお金がかかるんであきらめましたけど。

MC:石田さんは三成のエピソードで好きなものございますか?

石田:岡田さんがおっしゃった柿の話しですね。しょっちゅう出てくる話なんで言い伝えているんですけど、三成の考え方が顕著に出ている。命をやたら粗末にしちゃいけない。命だけは生きるに生きて命を無駄にしないで自分の志を達成するまでは生き抜いていこうということだから連れていかれても、何分か後には首を狩られるのに命を大事にしたんですね。それが三成の生存哲学ですね。そういうこともあるんで皆さん命だけは大事にしてください。最後まで命があるから自分の志も目的も達成できますんでね。とにかく命が大切だっていう考え方は大事だと思いますね。

MC:監督の船を手配してって話も一人ひとり大事にしようっていう他人に対しても思いがあったということが伝わるエピソードとなってましたけど。続いて皆さんに伺いたいんですが、今回、関ヶ原の戦いがどのような結末になったかはご存知だと思いますが、もし石田三成が勝っていたら、西軍が勝っていたら今どんな風に、歴史はどんな風に変わっていたでしょうか?

東出:ちょっとヤダ(笑)。

MC:ぜひ東出さんは聞いてみたいですね。

東出:それは家康が関ケ原の戦いで討ち死にしたという設定ですか?

MC:そうですね。

東出:家康が討ち死にしたなら、多分毛利がでかかったので100何十万あったので。あと宇喜多家っていう結構西軍の方でイケイケだった家があるんです。三成もイケイケだけど、毛利についた側が退役させられて上杉が伊達を侵略してって、また群雄割拠の時代が100年くらい続いたんじゃないかと思います。

MC:岡田さんどうでしょうか?

岡田:いやもうその通りじゃないですか?(会場爆笑)さすがですね。もめますよ、またね。だって毛利、降りてきてくれないですよ。もめますよ、その後。家康公だからまとまる磁場というかあったのかなと思いますけどね。でも面白いですよね。三成が勝っても三成はトップにはならない気がするので、三成はまた「いいぃー」って言ってるんじゃないですか?(会場爆笑)トップに「イライラする!!」って言いながら怒ってるんじゃないでしょうかね。