【全起こし】V6 岡田准一が告白「出られたことに涙が出る」、原田眞人監督「岡田さんが三成を演じられる年になるまで、ずっと待っていた」 映画『関ヶ原』レッドカーペット イベント全文掲載!

MC:ありがとうございます。さっそくお話を聞いていきたいんですけど、まず原田監督にお聞きしたいんですが、何故「関ケ原」を映画化したいと思ったんでしょうか? また何故三成の物語というのは、今、私たちの胸を打つのかと思われますか?

原田:なぜ今だったかというと、このキャストが揃うっていうのが今だったということです。岡田さんが三成を演じられる年になるまで、ずっと待っていた。その今です。(会場拍手)

MC:そして三成の物語がなぜ今、胸を打つのか?

原田:これは今の政治家があまりにも情けないからで(会場爆笑)、みんなひどいですよね、やっていることも言っていることも。ですから正義がないですよね。正義が何かと純粋に考えて“大一大万大吉”というキャッチフレーズまで生み出した三成というのは、多分恐らく今の日本にはこういう人がほしいんだっていうその思いに浸ると思います。ですから今こそ三成を再評価すべき。家康はもうずいぶん評価されているからいいんですけど、秀吉ももうどうでもいいんですけど、三成は今こそって感じがありますね。

MC:ありがとうございます。岡田さん今のお言葉を受けてどうでしょう。

岡田:そうですね三成の評価というのは今後変わっていけばいいなと、三成公のお墓の前で「三成公に喜んでもらえる役柄を演じます」と誓ったので、三成公のイメージが良くなればいいなと思っているんですけどね。

MC:ありがとうございます。そしてキャストの皆さんにお聞きしたいんですけど、司馬遼太郎原作の620万部を超える国民的ベストセラーが原田監督の手によってこうして映画化されて『関ケ原』が遂に完成したんですが、完成した映画をご覧になってどのような感想を持たれたかをお聞きしたいと思います。岡田さん。

岡田:もともと原田監督の作品に本当に出させてもらいたくて、原田監督とお仕事させていただいてうれしかったです。若いころに「時代物ができるようになってほしい」と先輩方に言っていただいて、やっと先輩方に観ていただきたいなと心から思える本格時代エンターテイメント合戦を原田監督が撮っていただけたという。中身というよりも出られたことに涙が出るという。出られてよかったという作品でしたね。

MC:ありがとうございます。有村さん、いかがですか?

有村:本当にスケールが大きくて、圧倒されながら観たんですけど、あっもう終わりなんだって、気づいたら終わってた感覚なので。(どこのシーンが圧倒されたのかと聞かれて)6時間の関ケ原の戦いのシーンは圧倒でしたね。

MC:ありがとうございます。続きまして平さん。

平:合戦のシーンはド迫力なんですけど、美しい映画だと思います。色々なロケーション場所とかでもですね、普段は入れないような場所とかにも入らせていただいてロケしたり、この美しい国はどこなんだろうっていうくらい美しい映画になっていると思います。

MC:ありがとうございます。東出さんは原作のファンだともおっしゃっていましたが、映画をご覧になっていかがでしたか?

東出:原作が上・中・下に渡って、例えば石田家の誰々とか徳川家の誰々とか、歴史に詳しくない方は拒否反応を起こす名前が多いと思うんですけど、今回の映画を観て一人一人の人物造詣がすごい細やかで一人一人がすごい生きてるなって思うような映画になっていますし、僕は一原作ファンとして二回三回観たいと思える映画になったので、決してわかりやす過ぎず、難しすぎない映画になっていると思います。ごめんなさい。ベタ褒めばっかりしているんですけども、原作ファンも「ああこれだ」って思えるものになっていると思います。

MC:伊藤さんはどのように思いましたか?

伊藤:出演者の皆さんが大絶賛しているんですけど、私も大絶賛というか、この作品に出られたということが一生の宝物になるくらいのスケールの大きさと、エキストラの方の動きも素晴らしくて今回合戦にシーンが馬もすごいんですけど、地上戦でやりを持っている人たちが闘っている姿が多々映し出されているんですが、それは役者のみならずやはりそういう方たちの力によってこの映画ができたんだなっていう実感がしました。

MC:ありがとうございます。滝藤さんはいかがでしたか?

滝藤:脚本の時点でものすごく面白かったんですけど、映画になってさらに面白くなっていて、駆け引きというか腹の探り合いがすげえスピードで進んで行くんですけど本当に面白かったです。

MC:ありがとうございます。西岡さんいかがでしたでしょうか?

西岡:初号試写が東宝の撮影所の中でありまして、第一回目の試写なんですけど、監督が「黒澤明の『七人の侍』に負けるとも劣らない素晴らしい作品ができた」と言ってたんですけど、本当にその通りになっていたと思います。今日は女性たちが多いんで知らないかもしれませんけど、ラグビーの世界で“ONE FOR ALL,ALL FOR ONE”という言葉があるんですね。「一人は皆のために、皆は一人のために」っていう意味なんですけど、それが“大一大万大吉”っていう岡田君が演じる石田三成の家のシンボルマークみたいになっているんですけども、これが映画の中でも、「一人は皆のために、皆は一人のために」というくらいに皆が頑張ってできた作品だと思います。

MC:ありがとうございます。役所さんいかがでしたでしょうか?

役所:ああ…、そういう意味だったんですねこれ。(会場爆笑)いやいや、戦国の合戦を描いた映画はたくさんあると思うんですけども、明らかに原田監督が描いた独特の戦国映画になっていると思います。自分が出ている映画は冷静に観られないんですけど、岡田君が汗水たらして動き回って新しい石田三成像を作り上げています。映画っていうのは、何回観ても新しい発見がある映画がいい映画だと思いますけど、恐らくこの映画はそういう映画だと思います。ぜひ観てください。