【全起こし】「glee/グリー」のマシュー・モリソンら初来日に、井上芳雄「ブロードウェイの風がすごい!僕達も日比谷の風を吹かせたい(笑)」

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WOWOWは、開局25周年を記念して日本初のトニー賞公認ミュージカル・コンサート「トニー賞 コンサート in TOKYO」を3月18日(土)に開催。WOWOWプライムにてコンサートの模様が生中継される。こちらの公演に先駆け、3月16日(木)に都内で記者会見が行われ、4人の出演者が登壇した。出演者は、2015年、渡辺謙との共演が話題になったブロードウェイミュージカル「王様と私」で第69回トニー賞ミュージカル主演女優賞を受賞したケリー・オハラ。日本でも大ヒットしたアメリカのTVドラマ「glee/グリー」のウィル・シュースター先生役で人気を博し、「ライト・イン・ザ・ピアッツァ」で第59回トニー賞ミュージカル助演男優賞にノミネートされたマシュー・モリソン。そして、日本ミュージカル界のトップスターであり、第63回芸術選奨文部科学大臣新人賞(演劇部門)他、多数の賞を受賞している井上芳雄。劇団四季を経て「デスノートTHE MUSICAL」など話題作に多数出演している濱田めぐみ。今回は、日米ミュージカル界のスターが集結した会見の模様を全文掲載する。

↓左からケリー・オハラ、マシュー・モリソン、井上芳雄、濱田めぐみ
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MC:それでは皆さま、大きな拍手でお迎えください! 皆さま、ようこそお越しくださいました。それでは早速質問に参りたいと思います。今回、ケリー・オハラさん、マシュー・モリソンさんは初来日ということで、来日のご感想を伺いたいと思います。
ケリー:私は初めての来日なんですけれども、本当に日本は美しい国だと思っております。細かいところまで心が行き届いていて。築地にはもう行って、あとはお寺にも行きましたし、文化そのものに完全に魅了されています。日本の皆さんは本当に美しくて優しい方ばかりだと思います。
MC:ありがとうございます。日本食は召し上がりましたか?
ケリー:お寿司もお刺身も天ぷらも食べました。あと3日滞在するので、3日間で食べられるものを全部食べていこうと思います。
MC:マシューさんは初来日のご感想はいかがでしょうか?
マシュー:私も日本に来るのは初めてですが、本当に素晴らしい国だなと思います。きめ細やかな、心が行き届いたものが多くて、建物の中に入ったりしても物の配置であったりとかが完璧に考えられていると感じました。妻と一緒に京都に3日ほどいたんですけど、着物を着たり伏見稲荷に行ったり街の中をたくさん観光したんですけど、日本というのは本当に歴史が長くて、人々も文化もとても美しい国だなと感じました。
MC:日本食はいかがでしたか?
マシュー:お寿司もお刺身を食べましたが、今まさに「お弁当」を食べてきました。今ちょうどお腹の中に入ってます(笑)。
MC:お二人は井上さんと濱田さんに初めてお会いした印象はいかがでしょうか?
ケリー:私の最初の印象は、とにかく、「ワッ」と驚くぐらい本当に美しく素敵な方々だなと思いました。そこから、お二人とお話したり、一緒に歌わせていただいていく中で、彼らの声であったり、歌い方であったりというのが、本当に美しく温かい、見た目の美しさと内面の美しさがマッチされる方々だなと思いました。土曜日はとにかく楽しく過ごせるのではないかと思いますので、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
マシュー:今、ここで言わせていただくと、めぐみさんにちょっと恋をしてしまっています(笑)。告白しておきます。井上さんにはライバル心を抱いてます(笑)。(隣の井上を肘で小突き会場を沸かせる)
MC:お二人はこうおっしゃってますけど、井上さん濱田さんは会われていかがだったでしょう?

井上:最初にお会いした時は、「本物だ」って感じがしましたね。「本物が来た」って。別に疑ってたわけじゃないですけども(笑)。そっくりさんが来るわけじゃなかったんですけど、本当にお二人が来てくださったんだという喜びがありました。一緒にお話したり、歌わせてもらったりしていると、分かることが多くて。これから一緒に4人でコンサートができるんだという実感が湧いてきて、すごく嬉しいです。来ていただいて、本当に嬉しいです。
濱田:昨日の夜から緊張していたんですけども、お会いさせていただいて、すごく温かくてフレンドリーにしてくださって一気に打ち解けさせてもらいました。歌っている時にすごく楽しいので、明後日のコンサートがすごく楽しみです。

MC:ありがとうございます。では、ここからは明後日に迫りました「トニー賞 コンサート in TOKYO」について伺っていこうと思います。ズバリ、今回はどのようなコンサートになるのか、まずはケリーさんから伺いたいと思います。
ケリー:今回、私達がやらせていただくことは、「トニー賞」というものが一体なんなのかというところを代表してコンサートさせていただくという思いがあります。それは、舞台で行われている芸術というものを祝って、それに対する愛情を表現するということじゃないかと思います。例えば我々が出演してきたものであったりとか、(井上さんと濱田さん)のお二人が出演してきたものであったりとか、作品からのことであったり、ナンバーであったり、昔の作品や新しい作品であったりというところから、本当にたくさんの楽曲を聞いていただけるんではないかなと思います。それに対する愛情というものを表現していきたいなと考えております。

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マシュー:来日する前に、このコンサートに関してメールなどでいろいろなやり取りがありまして、楽譜をいただいたりとか、こんな感じになるんじゃないかなという情報はもちろんたくさんいただいていたんですけど、実際に本日、稽古場に一歩を足を踏み入れて、皆さんの声を聞いて、一緒に歌ってみて、それぞれの方にお会いすることによって本当に生き生きとした作品になるんじゃないかなと思いました。そして我々が常にやっていることをうまく皆さんの前で、代表してやれればいいなあと思っております。それを日本の皆さんとシェアさせていただけることをとても楽しみにしています。

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MC:ありがとうございます。それでは、見どころを含めまして、井上さん、お願いします。
井上:画期的なコンサートだと思うんですね。トニー賞が公認してくれて日本でコンサートができるっていうのは初めてのことですし、ブロードウェイのトップスターであるお二人が来てくださって。ちょっと稽古場でお二人がデュエットしているのを見ただけで、ものすごいブロードウェイの風がね、タイムズ・スクエアの風がボワーっと吹いてて。すごいなと。それをまず日本のお客様に感じていただくというのと、僕達も日比谷の風をね(笑)、吹かせて(笑)。ちょっと小さいですけど、日比谷の風(笑)。一緒にコラボレーションするのが意味があると思うし。個人的な願いではあるんですけども、WOWOWさんと共にトニー賞に関わらせてもらって、いつかこういうトニー賞のような大きな賞を日本にも生み出したいっていう願いがありますので、その足がかりになるとても大事なコンサートだと思っております。

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濱田:まず、この場に自分がいること、この素敵な3人と共演させていただけることに感謝しております。今回は舞台と音楽を通じて、世界はひとつというか、言葉は通じなくてもひとつの愛で包まれている世界を舞台上で表現できたらなと思っております。お二人とはすごく一気に打ち解けて、仲良くなれたので、楽しくワクワクするようなコンサートになると思っております。ぜひとも会場にいらっしゃる方々、WOWOWをご覧になっている方々、楽しみに待ってていただけたらなと思います。

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MC:ありがとうございます。では最後に、日本のファンの皆さまに、一言ずつメッセージをお願います。
ケリー:私は「王様と私」という作品で、一年間ほど渡辺謙さんとご一緒させていただくという機会に恵まれました。彼は本当に日本の皆さまを象徴する方だったんだなと、今実際に日本に来て分かりました。彼は本当に親切で美しくて勤勉でクリエイティブで才能豊かな人でした。日本に来ることができるという話を伺った時に、もちろん私はそれに飛びつきました。「日本の皆さんに会いたい」という思いに、渡辺さんとご一緒したことで思いました。その日本にきて感じたことは、本当に想像通りでした。本当に皆さん、美しくて、親切で、綺麗で勤勉で才能豊かな方々だなと思います。日本に呼んでいただいて本当に嬉しく思っております。そしてその感謝の気持ちを表現するために、土曜日の舞台を一生懸命務めたい思います。
マシュー:私は若い頃に自分のパッションがどこにあるかということに気が付き、幸運だったなと思います。今回日本に来て、日本の皆さまのために歌うことができて自分のパッションというのを皆さんと一緒に分かち合うことができて、そのパッションというのは壇上の3人も持っていらっしゃると感じているんですけど、「自分が愛していること」をすることができるというのは本当に恵まれているんではないかなと感じます。皆さんの前で皆さんと一緒に分かち合うようなことができる、「私たちが愛していること」を皆さんの前でできるというのは本当に恵まれているではないかと思いますので、ぜひ楽しみにしてください。

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井上:とにかく、まず、ケリーとマシューが日本に来ているんだというのを、声を大にして日本の全国民にお知らせしたいです(笑)。幸いにもコンサートのチケットは完売しているということなんですけれども、WOWOWで生中継するというのも画期的で、僕は初体験なんですけど…、濱田さんは生中継したことあります?
濱田:あるわけないじゃないですか(笑)。
井上:ないでしょう?僕たちはひっそりと劇場でやってるのがなりわいなのに、それを中継しちゃうっていうすごいことになってるんですけど。それも大きな目玉だと思うので、WOWOWに加入していただいてですね(笑)、まだ間に合いますよね? 加入してすぐ観られるからね。ぜひ、一緒に生中継を体験して、素晴らしいミュージカルの名曲をたくさん歌いますし。どうなるかは分かりません。生なんで、歌詞忘れたり、尺がはみ出たりとかあるかもしれませんが、それも含めて生の面白さを僕もできれば皆さんも一緒に共感、体感できたらと思っておりますので、ぜひご一緒にお楽しみください。
濱田:私がいちばん誰よりもワクワク楽しみにしているのではないかと思いながら、お三方のお話を聞いていたんですけど、出来る限りの自分のエネルギーとパワーと愛を舞台上に注いで、楽しい舞台になるように頑張りたいと思います。

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MC:ありがとうございます。記者の方から質問はございますか?
記者:ケリーさんにお伺いしたいのですが、「王様と私」は日本のファンでもまだ拝見できていない人が多いと思うのですが、今回のコンサートでそれを少しでも拝見できるチャンスというものはあるんでしょうか?
ケリー:このコンサートの中でも、「王様と私」はあると考えていただいても良いのではないかと思います。私もその作品から歌を歌わせて頂きますし、もしかしたらスペシャルメッセージ的なものもあるかもしれません。付け加えにになるんですけど、ニューヨークで公演をやっている際に、たくさんのお客様が日本から駆けつけてくれて、客席の半分が日本人のお客さんなのではないかというぐらい、たくさんの方が来てくださっていました。本当にそのことを喜ばしく思っておりまして、本当に感謝の気持ちを感じております。もしかしたら、東京に来ることなんかが、あるかもしれないですよね……?(ケリーのサプライズ発言に会場がどよめく)
MC:ありがとうございました。

この後、ケリーとマシューによる歌が披露された。歌は、ケリーとマシューが初共演したミュージカル「ライト・イン・ザ・ピアッツァ」より、「Say It Somehow」

↓フォトセッションの前には、お二人の名前が入った提灯をプレゼント。マシューは「今回の自分のミッションは、自分の名前を日本語で書けるようになりたい。明日までには!」
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↓「でも、どうやってもって帰ろうかなあ……」と不安そうなマシューだったが、提灯がたためることを知り「オオ!」と嬉しそうな表情を見せた。これには会場も大爆笑!
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