【全起こし】『沈黙』記者会見、窪塚洋介「監督にメールしたけどスルーされた」、浅野忠信「アカデミー賞取れなかったら○○○」

質問者:スコセッシ監督と他の監督では、演出に違いがありますか?

イッセー:スコセッシ監督は僕がやる演技をとにかく見てくれます。で、「面白かった。もっとやろうよ」と言ってくれる。「こうやりなさい」とか、「今のはやめようよ」とか、一切なかったです。否定的な言葉は一回も聞いたことはなかったです。(以下コメントはネタバレになるため自粛)監督さんはどのシーンでもそのような場を作ってくれました。

浅野:監督はオーディションの時ですら、僕のやることを楽しんでくれましたし、じっくり見てくれました。抑えつけるようなことは一切なかったので、とても自由に役を楽しむことができました。これは他の監督にはないことだなと思いました。俳優によって扱いを変えてくれる監督さんはいますけど、スコセッシ監督の場合はどの俳優さんにも平等にされていてくれたので、現場に行くのが毎日楽しかったですし、アンドリューがロドリゴ役になりきっているから、台本に書かれていること以上のことをやるんです。檻から突然逃げ出したりとかして、僕も予想外でしたけど、自然にそのシチュエーションの中に入れていたので、アンドリュー(ロドリゴ)を追っかけまわしたりして、とても楽しかったです。

窪塚:監督は現場では王様みたいなんですけど、その王様がいてくれているだけで、演技がしやすくなるんです。いてくれてるだけで演出になっているというか。自分の姿が2倍にも3倍にも見える鏡みたいな。自分が素晴らしい役者になったような気分にさせてくれる監督さんでした。そんな監督に「NYに来たら家においでよ」と2回も言っていただいて、この前初めてNY行った時にマネージャーにメールしたんですけど、それはスルーされました(会場大爆笑)。

映画『沈黙-サイレンス-』は、2017年1月21日(土)より全国公開。

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