【全起こし】仲間由紀恵、初の宮部みゆき作品&人気キャラ役に「Wの緊張!」

2017年1月6日(金)、東京国際フォーラムにてWOWOW「連続ドラマW 楽園」の完成披露試写会が行われ、主演の仲間由紀恵、共演の黒木瞳、夏帆、監督の権野元が登壇した。

↓左から権野元監督、黒木瞳、仲間由紀恵、夏帆
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本作は、宮部みゆきの小説を原作としたヒューマンミステリーで、小説『模倣犯』で描かれた事件の9年後が舞台となる。主役の滋子を演じるのは、WOWOWのドラマ初出演となる仲間由紀恵。また、脚本は連続テレビ小説「まれ」や、「連続ドラマW ヒポクラテスの誓い」の篠﨑絵里子が務める。今回は、そんなWOWOW「連続ドラマW 楽園」の完成披露試写会の模様をお届けする。

ゲスト登壇前に読まれた、原作者・宮部みゆきさんのコメント

宮部:今回、初めて映画化していただくことになった『楽園』。出来上がった映像をワクワクして見始めたところ、話が進むにつれてワクワクどころかドキドキ、時に胸が締め付けられる思いになりながら最後まで拝見しました。もう見始めたら止まりません。自分が書いた小説が原作ではありますが、悲しく恐ろしい物語です。ドラマオリジナルの表現、物語の設定上2004年以前を再現しなければならない工夫もストーリーに集中し過ぎると見落としがちですが、ファッションや小道具など上手く再現されていました。そして何より仲間さん演じる滋子には、『模倣犯』で受けたトラウマ、屈託があってこそ滲み出る優しさがありました。ちょっと正視できないようなシーンもWOWOWさんだからこそ。大人が楽しめるエンターテイメントに仕上がっています。

試写会前に行われた舞台挨拶

MC:それでは本日いらっしゃっていただいた皆様に、ご挨拶お願いします。まず初めに本作の主演で前畑滋子役を演じました、仲間由紀恵さんです。

仲間:みなさん、新年あけましておめでとうございます!昨日からお仕事を始められてる方もいるかと思いますが、私も始まってます(笑)。お忙しい中ありがとうございます。今日は放送前に完成しましたドラマ『楽園』をいち早く見ていただけるということで、大変うれしく思います。最後までどうぞ楽しんでお帰り下さい。よろしくお願いします。

MC:ありがとうございました。続きまして高橋治美役を演じました黒木瞳さんです。

黒木:こんにちは。今、4人で袖にいました時に、ちょっと緊張していたので「ゆるい感じでやりましょう」と話してました(笑)。でも由紀恵ちゃんが、とても明るく挨拶してくれたので、私はちょっと真面目にやりました(笑)。

仲間:話が違います!(笑)

黒木:あ、そうですね(笑)。皆さん、WOWOWのドラマ初めてだと思うんですけどうですか?

仲間:私は初めてなんですけども、とても緊張ました。現場の空気とかどんな雰囲気なんだろうと思って。

黒木:私も初めての時すごく緊張して、今回4回目なんですけれども、何かWOWOWのドラマの時って「ちゃんとやらなきゃ」って(笑)。ヒューマンドラマですので、役と本当に真摯に向き合って撮影するんですけれども、WOWOWのドラマに今回も出演できて光栄です。皆さんどうぞ最後までお楽しみください。

MC:続きまして、土井崎誠子役を演じました夏帆さんです。

夏帆:今日はこんな素敵な先輩たちに囲まれて、ものすごく緊張してます。去年の夏に撮影していたこのドラマが、今日やっとこうやってお披露目できるということで、とても嬉しく思っています。今日は最後までよろしくお願いします。

MC:そして今作の演出を手がけられました、権野元監督です。

権野:3連休前の貴重な夜をこの番組を見ていただくために足をお運びいただき、誠にありがとうございます。短い時間ではありますが本日は楽しんでいただけたらと思っております。よろしくお願いします。

MC:仲間さんは、宮部みゆきさんの作品も初めてだということなんですか、宮部さんの作品の中でもとっても人気の高い主人公を演じてみてどうでしたか?

仲間:今回、そういったWの緊張で挑みました。大変難しい役どころでしたけれども、一つ一つのシーンを監督と毎回お話しさせていただきながら撮影することができて、素敵に仕上げてくださったことに大変感謝しております。

権野:まぁ、社交辞令的なところもあると思うんですけども嬉しいです(笑)。

仲間:そんな事はありません(笑)、本心です。

権野:いろいろお話ししましたよね。それも楽しい時間でした。

仲間:9年前にとある事件のトラウマを抱えているルポライターの役ということで、そのトラウマから逃げだせずに生きている感じの女性なんですけども、だんだん事件と向き合っていく中で、戸惑ったりする、そのさじ加減というか、どんな風に表現しようかとかが、とても難しかったなと思ってます。それも現場でお話しさせていただいて一つ一つ丁寧に作れることができたなと思ってます。

MC:黒木さんは原作のファンだとお聞きしましたが?

黒木:はい原作は初版の時に拝読させていただいております。私の役は原作では男性だったんですけれども、ドラマでは私が演じております。そのキャラクターが肉食系女子というか、本当の肉好きというキャラを作っていただいて、仕事はすごくクールにやるんですけれども、がっつり食べるというキャラだったので、キャラクターを作る上で入りがすごくスムーズでした。

MC:夏帆さんはいかがでしたか?

夏帆:そうですね、難しかったですね。誠子の置かれている状況っていうのが、自分の想像ではなかなか追いつけない位壮絶で、すごく悩んでいたんですけれども、でも監督がシーンごとにすごく丁寧にいろんなことを説明してくださったので、変に悩むことなく演じられたかなあと思います。

MC:監督は人気原作をドラマ化するということでプレッシャーはありましたか?

権野:それはありますよね。ファンの方がすごく多いですし、小説をお読みになっている方というのは皆さんそれぞれのイメージをお持ちだと思うので、その素晴らしい原作である『楽園』の世界を壊すことなく、ただドラマでやるという事は新しい何かアプローチもできるのかなと思って、またこういった素晴らしい皆さんとご一緒できたので色々と肉付けできたらいいなあと思って、やってましたね。

MC:撮影現場では権野監督のことを体も声も大きいと皆さんが口を揃えておっしゃっていたという事ですが。

仲間:あのー、、(黒木と夏帆に向かって)おっしゃってました(笑)?

権野:ちょっと邪魔だったってこと?

仲間:いや、そんなことないです!(笑)ほんとに悪口でもないですし、邪魔でもないですし、体も大きいですし、声も大きいですし、心も大きいと、言ってたような気がします(笑)。

黒木:でもとても演出が細かいんですよね(笑)。とてもナイーブでいらっしゃいますので、緻密な演出をしていただきました。

MC:先程の夏帆さんもおっしゃっていましたが、監督さんはシーンごとによく話し合いをされていたんですか?

権野:そうですね、この御三方も含めてなんですけど『楽園』の話は女性の方々が抱えている物語っていうのが根っこにあるんですね。なので皆さんのアイデアを参考にさせていただきましたし、実は僕も生ですけど結構女性的な部分があるとは思っているので、すり合わせをしつつ、もうちょっと楽しいことができるんじゃないかとかを含めて話していましたね。

MC:監督は女性的なんですか、仲間さん?

仲間:その通りだと思って聞いていました(笑)。

MC:夏帆さんは監督にどのような印象をお持ちですか?

夏帆:現場で悩んでる姿を見たことがなくて、どんな質問をしてもすぐに的確な答えを返してくださって、撮りたいものをしっかり持ってらっしゃるので、しかもそれを毎回ちゃんと的確な言葉で説明してくれて、すごく頼りになる監督さんだなっていう印象です。

権野:なんか、だんだん耳が熱くなってきましたね(笑)。

MC:撮影現場はどんな雰囲気だったんですか?

仲間:現場は楽しかったですね。監督の声の大きさのおかげで?とても活気がありました。何より現場で楽しそうに監督が撮影していらっしゃる姿を見ていて嬉しかったです。

黒木:しかも由紀恵ちゃんとは、昔、私の息子の嫁としてドラマをご一緒したり、夏帆ちゃんとは親子で共演したり、小林薫さんも夫婦役を演じてましたので、皆さん顔なじみの心許せる共演者の方々でしたので、スッと役に入っていけましたね。監督とも2度目だったので、1度目の時は『釣りバカ日誌』の時で、私の娘が離乳食の頃だったんですよね。監督はその時、助監督でいらして、子供を連れている私を見て「女優って大変だなぁ」と思ったっておっしゃってましたよね。

権野:ほんとに大変だと思って(笑)。

黒木:そういうお話をしたりしながら、安心して監督の胸に飛び込みました(笑)。

権野:ほんとに楽しかったですよ。皆さんが持ってきてもらえるものがものすごくあるので、最初のお客さんになった気分で、現場ではお芝居を見ているっていう感じですかね。だからまぁそりゃ楽しいですよね。面白いなぁと思いながらやってたっていうとこですよね。皆さん明るい方々なのでよかったです(笑)。

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MC:小林薫さんとの共演は、みなさんいかがでしたか?

仲間:薫さんは最初から最後まで重いものを抱えているという役柄でしたので、ご挨拶したりお話ししたりする時間はありましたけど、役にのめり込んでいる印象が強かったですね。

黒木:今回のドラマは、家族の不幸が入り乱れていて、その役になる時、みんな何かを抱えて芝居をしないといけないので。でも結構話してましたね(笑)。

夏帆:小林薫さんは私のお父さんの役で、私はこの作品でずっとお父さんとお母さんのことを考えているんですけれども、実際にご一緒したシーンは一度しかなくて……。

権野:なんででしょうねぇ……(笑)?

夏帆:なんでなんでしょう……(笑)?

MC:これが何故かというのがドラマを見ていくうちにわかるという事ですので、皆さん楽しみにしていただければと思います。ここでひとつ、年も明けましたので皆さんの新年の抱負をお聞きしたいと思いますが。

仲間:私は一昨年、去年と大きい舞台に挑戦させていただきましたし、番組の司会というような新しいお仕事にもチャレンジさせていただいて、自分の中で今までよりは、すこーーーーし視野が広がったのかな?という感覚がありますので、一つ一つの仕事を大事にしながら実のある年にしたいなと思ってます。

黒木:私は毎年、元気に一つ一つの仕事を取り組んで、皆さんに喜んでもらえるような作品を残していきたいなと思っておりますので、元気でいたいなと思います。

夏帆:今年はポジティブになろうと思って。結構いろんなことをネガティブに、悲観的に捉えてしまう癖があるので、今年はポジティブに、明るく元気に、がんばっていきたいと思っています(笑)。

権野:この『楽園』をより多くの方に見ていただいて、良い評価をいただくことで『楽園2』とは言いませんけど、またここにいらっしゃる皆様と一緒にお仕事をさせていただきたいなあと思っております。なので皆様のご協力が必要でございます。よろしくお願いします!

MC:それでは最後に皆さまから作品の見どころなどをお聞かせください。

仲間:緊張感のある『楽園』の世界観に引き込まれて欲しいなと思います。トラウマを抱えた滋子が、いろんな思いや苦しみを抱えている登場人物に関わり、事件の真相に迫っていきます。真実が全て明らかになったとき、どんな楽園が現れるのか、最後まで楽しんでください。

黒木:台本の中に「誰かを切り捨てないと得られない幸せがある。それに支払った代償が楽園を地上に呼び戻す。でもその罪を犯した楽園は本当の楽園ではない」っていうセリフがあるんですけれども、深いなぁと思いながら、きっとこのドラマはいろんなことを皆さんに問いかけたりすると思います。いろんなことをを考えながら、感じながら、じっくりゆっくり見られるドラマになっております。ぜひ皆さん楽しんでください。

夏帆:私もこの『楽園』の台本を頂いたときに早く続きが読みたいと思ってしまうほどストーリに引き込まれました。でもそういったミステリー要素だけではなくて家族と向き合う人たちの人間ドラマも丁寧に描かれた作品だと思いますので、ぜひ最後まで楽しんで見ていただければいいなと思います。

権野:様々な家族の方々がいろいろな傷であったりいろんな事件、要素を持って登場してきます。その方々が起こしていることが1番最後に向かって全てつながっていると思ってていただきたいかなと。なので最終話までお見逃しなく見てください。今のご時世、皆様の口コミが1番良い効果を産みますので、見ていただいて良い感想をお持ちいただけたら、ぜひお家の方とか、まだWOWOWに入ってない人にも教えていただけると嬉しいです。本日はありがとうございました。

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<放送情報>
■番組名 :日曜オリジナルドラマ 「連続ドラマW  楽園」
■放送日時:2017年1月8日スタート(全6話) 毎週日曜 夜10:00 ※第1話無料放送
特設サイト:http://www.wowow.co.jp/dramaw/rakuen/