【全起こし】ムロツヨシ、今日一おもしろいことを振られ「言えるわけがございません!」『ダンスウィズミー』ジャパンプレミアレポート 全文掲載

MC:ありがとうございます。これより私から質問をしながらトークを進めていきたいと思います。まず、矢口監督に伺いたいと思いますが、トロント(日本映画祭)での特別監督賞と観客賞のダブル受賞、おめでとうございます。

矢口:ありがとうございます。

MC:先ほど監督からもお話がありましたけれども、構想16年ということで、この作品に込めた想いを伺いたいと思います。

矢口:ミュージカル映画はずっとずっと観てきました。ですけど、全てが大好きだというよりは、好きになったり嫌いになったりを繰り返してきた人生です(笑)。なぜ嫌いな瞬間があるのかというと、やっぱり急に歌ったり踊ったりするのがおかしいだろうって、僕も思う時があります。ミュージカル映画が苦手な人は大体そうおっしゃるんですけれども、全くその通りだと思うんです。普通に日常でリアルに歌い出したら、それは不審者です。捕まります!捕まって当然なんですけれども、ミュージカルの中では捕まらずにそのままスルーされてきた、そういう暗黙のルールみたいなものを、この映画では破ってみたくなったんです。どういうふうに破られているのかはお楽しみですが、ミュージカル映画って本当に苦手なんだよなぁという人も楽しめる、そういう映画を作れたと思っています。

MC:ありがとうございます。日本の公開に先がけまして、世界各国での反応があるかと思いますが、どんな反応があったのでしょうか?

矢口:トロントはフランス語の人もいますけれども英語圏ですね。だからミュージカルを普段から見慣れている人たちに観てもらったんですが、劇場が壊れるかというぐらいの笑い声が起きるんですよ。恐ろしくなるぐらい笑ってくれていて、ミュージカルしてはいけないよねということをこの映画の中では突いて描いているんですけれども、そこも含めて楽しんでもらえましたので、万国共通なんじゃないかなと自信を持って帰ってきました。

MC:ありがとうございます。続いては三吉さんに伺いたいと思いますが、今回、日本中のオーディションから選ばれたヒロインということで、そのプレッシャー、大変さもあったと思います。どんな点が思い出されますか?

三吉:全て大変だったような気がしますけれども…(笑)。この作品は矢口監督の最新作であるということと、日本で初めてのミュージカルコメディ映画を作るということで、たくさんの方から完成する前から良い期待を持っていただいていた作品です。自分が主演を務めるということでプレッシャーを感じたり、2か月前ぐらいからダンスと歌の練習も始まったんですけれども、ミュージカルの映画を打ち出すにはスキルが全然追いついていないんじゃないかと毎日葛藤しながらやっていたので、撮影に入ってからというよりは、撮影に入るまでの準備期間が少しハードではありましたけれども、こうして映画が完成して、海外で先に上映していただいて、いろんな方に評価していただいているというのは、少しずつですけれども、この作品を届けるにあたって自信に変わっているところも実感しているので、頑張ってよかったなと思います。

MC:ありがとうございます。そんな三吉さんとコンビを組まれましたやしろさんにも伺いたいと思います。監督がお二人を『スター・ウォーズ』のC-3POとR2-D2のコンビをイメージしてキャスティングされたと伺いました。

やしろ:そうなんですよ!私たち、そんなにデコボコしてます!?(笑)。

矢口:皆さん、そのつもりで笑っていると思いますよ(笑)。

やしろ:あはは!(笑)。誰もが知っている名コンビなのでプレッシャーはありましたけれども、彩花ちゃんとも、初めて会うシーンでも「仲良すぎな感じが出ちゃっているので」と言わるぐらいすぐ打ち解けることができて、名コンビに負けないぐらいの感じが出たんじゃないかなと思っております。

MC:映画もぜひその点も見ていただきたいですね。ありがとうございます。続いてchayさんに伺いたいと思います。女優デビュー作で、監督からブラックなところを見出されたということで、役柄との共通点はありますか?

chay:山本洋子というキャラは強烈で、初作品にしてこんな強烈なキャラを演じられるかと思っていた部分もあるんですけれども、楽しく演じさせていただきました。今までの皆さんが知っているchayとは真逆な感じが出ているんですけれども(笑)。

三吉:だいぶ真逆ですね。

やしろ:今日、chayファンがたくさんいる感じですよね?

chay:ちょっと減っちゃうかもしれないんですけれども(笑)。

三吉:増えるよ!

chay:共通点は、ミュージシャン役なんですけど路上ライブシーンがありまして、私も実際にデビュー前にずっと、映像にも出てくるようにギターのケースを持っていろんなところを路上ライブして回っていたので、そこのシーンに関しては、演じるというよりは懐かしいなぁと思いながら素でやらせていただきました。

MC:ありがとうございます。ぜひ皆さんも楽しみにお待ちください。続いては三浦さんに伺いたいと思います。音楽が聞こえると急に歌い踊り出す静香との夜のダンスシーン、これが印象的でした。ダンスの練習はいかがでしたか?

三浦:ダンス、苦手なので…。

矢口:あんまり言わないでください!

三浦:ごめんなさい、ごめんなさい!(笑)。いやぁ、すげぇ得意なんですけど(笑)。今まで触れたことがなかったダンスの種類だったので、ものすごく大変でした。二人で練習できたのは…。

三吉:合わせたのは1回か2回ぐらいしかなかったんです。

三浦:三吉さんが撮影に入られていたので、僕は家で、夜になったら窓に自分が映るので、それで練習してやっていたんですけど…。

三吉:そうだったんですか?

三浦:姿見を持っていないので普通の窓でやっていましたね(笑)。

MC:その窓も外から見たら怖かっただろうなぁと思いますけれども(笑)。

三浦:そうだったと思いますね!外から丸見えなわけですからね(笑)。

MC:それほど熱心に練習されたという。続いては、ムロさんに伺いたいと思います。