【全起こし】松坂桃李、ヒーローは父親「磐音みたい。武士か? みたいな(笑)」『居眠り磐音』初日舞台挨拶レポート 全文掲載

MC:とってもお似合いです。ありがとうございます。そして石丸さんですが、今回磐音の父親役を演じられておりますが、松坂さんとの親子としての共演はいかがでしたか?

石丸:ここから平均年齢が上がりますからね(笑)。この磐音の生家を撮影したロケ地が大分県の杵築市にありまして、武家屋敷が日本に現存しているのが少ないんですよ。だからロケで本物の武家屋敷を使って時代劇を撮ることがほとんどなかった。それをこの映画でチャレンジしたんですが、その武家屋敷に私が子供の頃に住んでいまして。つまり私の実家で撮影をしたということになるんです。まだ、出演者でも知らない方がいるくらいなんですけど(笑)。そこに、磐音が現れて本物の武家屋敷の本物の畳の上にぺたんと正座をした時に、これは良い映画になるぞと。その雰囲気たるや、見事でしたね。照明いらず、とはこういうことかと。美術さんが手を入れる必要がない場所が、まだ日本にあったんだと。そこでやった映画だと。私も小さい頃に正座をして、ちゃぶ台のところで着物を着せられて、まるで時代劇ごっこのような生活をしておりました。ですから、大きくなって、息子がそこで正座をしてくれると。その姿を見ただけで、ちょっと感激ひとしおです。

MC:そのお話を伺って作中で観ると、松坂さん、ここに住んでいたのかとビックリしますよね。

松坂:こちらも、なんか感動しますよね。そんな思い入れのある、歴史ある場所で時代劇を撮らせてもらえるというのは、光栄だなと思います。

MC:ありがとうございます。そして谷原さん、吉右衛門役ということですが、原作のファンでもいらっしゃるということで、作品にご出演されたご感想をぜひ。

谷原:僕はずっとですね、16年ぐらい前から、児玉清さんに勧められて読み始めたんですけど、素敵な世界観だなと思って、どんな方が磐音をやるのかなと思って、今回桃李くんがやると聞いて、ピッタリだと思いまして。僕がやらせてもらった吉右衛門というのも好きなキャラクターだったので、ファンとしてそこの世界に映画づくりに携われたことがとても嬉しいんですけど、原作があって、それを作品にするとどうしてもズレが出てくるんですよね。それはファンとしてはすごく複雑な心境がするかなと思っていたんですけど、今回はなんの違和感もなく、原作がそのまま立ち上がったかのような世界観になっていますので。

MC:原作ファンとしても太鼓判だと。

谷原:はい。太鼓判でございます。

MC:そして、その言葉を受けて本木監督、今回、京都で長年時代劇を作っていらっしゃるスタッフの方々と作り上げた作品ということですけど、監督から見て、主演の松坂さん、その中での立ち振舞、役柄としていかがだったでしょうか?

本木:今日、観客を見ると、たぶん初めて映画館で時代劇を観られる方が多いと思います。この映画は、日本映画の歴史は100年以上あるんですが、京都で時代劇映画を作ってきた歴史もそのぐらいありまして、そういう人たちは活動屋と呼ばれていたんですが、今、数はかなり少なくなってきたんですが、踏ん張って京都で頑張っているスタッフがいます。その人達と一緒に厳しい環境の中で作ってきたのですが、その活動屋の僕の仲間たちも、技術を継承してがんばっているんですけれども、時代劇は主役がとても大事なんですね。主役が映画を引っ張っていけるかどうかなんです。で、京都の活動屋たちは「ようやく一人発見できた、松坂くんだと」と言っておりました。たくさんの作品に出て、お忙しいとは思いますが、定期的に時代劇はやっていただきたいと、私からもお願いしたいと思います。

松坂:いやあ、是非! 僕で良ければ。ありがとうございます(笑)。

MC:長年時代劇を作っているスタッフの方が、そんなふうにおっしゃっていたということですが。

松坂:いやあ…、そういうことを聞くと、もっともっと時代劇を盛り上げたいなという思いにも駆られますし、京都のスタッフさんから、これによってさらに喜びの声が聞こえたりすると、こちらとしてもますます嬉しい気持ちになりますね。

本木:なかなか、こういう正統派の時代劇って映画化することが少ないんですよ。だから非常に貴重な機会だと思ってご覧いただければと思います。