【全起こし】小松菜奈&門脇麦、互いに「シメジ」「エノキ」と呼び合う『さよならくちびる』完成披露イベントレポート 全文掲載

MC:ありがとうございます。よろしくお願いします。では塩田明彦監督お願いいたします。

塩田:今日はご来場いただき本当にありがとうございます。二年前の夏ぐらいですかね、僕の頭の中にふっと浮かんだすごい小さなアイデアが、色んな才能と肉体と声と、それから言葉にできないような色んな努力に支えていただいて一つの形になって、今日という日を迎えられたことがとても嬉しいです。今日はキャストの皆さんのトークと、あと映画を楽しんでいただければと思います。今日はよろしくお願いします。

MC:ありがとうございます。よろしくお願いします。ではお話しを伺って参ります。本作、注目すべきは“音楽”がとても大事な要素だと思います。今回、キャストのお三方、実際にギターに挑戦されまして、小松さんと門脇さんに関しては歌も劇中で披露されております。その姿が本当に様になっていらっしゃったんですが、門脇さんはちょっと経験があったかもしれませんが、ほぼギターは初心者でいらっしゃったんですよね?

門脇:はい…。

MC:そして小松さん、門脇さんは歌にも挑戦されましたが、小松さんはギター初挑戦ということで、いかがでしたか?

小松:いや~もう、スタッフさんは私が一番不安の人物だったと思います(笑)。歌もですしギターもですし、最初、何曲やるのかなあと思ってて、「3曲」って伝えられたときに「えっ…」と思って。「3曲できるのかな」っていう不安もあって、それを皆の前で披露する、映画が公開されるっていうのがすごい怖いなって思ってたんですけど。でも(門脇)麦ちゃんという信頼できる方がいたので、一緒に楽しく練習したりとか、孤独な時間もあって淡々と練習する日々(の中)で、「もうやだな」とかできなくてイライラしたりとか(もありました)。でも麦ちゃんと一緒に練習してる時間とか、3人で合わせる時間はすごく楽しいですし、お互い「これが難しい」とかそういうのを素直に言えていたので、そういう部分で共有できて、そこから段々と楽しくなっていって、形になった日々の感じでした。

MC:なるほど。門脇さんは、ギターは人前では初めてですよね?

門脇:初めてですね。

MC:どんな感じの練習をされたんですか?何ヶ月ぐらい前からレッスンに励まれたのでしょうか?

門脇:だいたい一ヶ月半前くらいから、コードを覚えるっていうところから始まって…。それこそ最初は個人個人で先生に付いて練習していたので孤独な戦いで、ゴールも見えないし、なかなかそんな簡単には上達しないし…。でも(小松と)二人でプライベートでギター担いでカラオケに行って。渋谷か、あれは。

小松:そう、渋谷の街をギター背負って(笑)。

門脇:(笑)。カラオケに行って、練習して。で、そこら辺からなんか一人で黙々と練習している孤独感を(小松)菜奈ちゃんも味わっているっていうのを(知って)、共に戦っているんだっていう、良いターニングポイントというか「よし頑張ろう!」って(思いました)。で、二人で演奏すると、できなくてヘタクソだけど、やっぱり音楽は楽しいものなんだなっていう。(ハルとレオの)二人も「楽しい」っていうところから音楽を始めてるっていうのを忘れてたなって思って。そこから突破口が見えたというか、そういうのはありましたね。