【全起こし】斎藤工「公開して人に届けることをゴールに、その一念で突っ走ってきた」『麻雀放浪記2020』完成報告ステージイベント&舞台挨拶 全文掲載

MC:ありがとうございます。皆さん、見たくなって参りましたけれども。公開は4月でございます。改めまして伺いたいと思います。斎藤工さんと白石和彌監督、『麻雀放浪記』から『麻雀放浪記2020』に生まれ変わったわけでございますけれども、どんな想いを込めたのかお聞かせいただければ幸いです。

斎藤:僕から言うと、10年の紆余曲折もありながら、リメイクというものがなかなかオリジナルに勝る作品っていうは残念ながら少ないと思っていまして、和田版の傑作を凌ぐと掲げているものは、とてつもなくどでかいことを掲げているなと思いながらも、佐藤佐吉さんの脚本、そしてそれを白石和彌さんが撮るというこの化学反応は、恐らく阿佐田哲也先生が嫉妬するような作品が生まれるんじゃないかなという期待を胸に撮影に挑み、恐らくそれを超えた、それを凌駕したものに形としてなったと心から思っていますね。

MC:ありがとうございます。では白石和彌監督からもお願いします。

白石:普通は試写をやって、目の肥えたライターの方、いろんな方からの評判をなんとなくは聞いて「あぁ、そうなんだ」とか、今回はいろいろあって試写をしていないんですよね。なので僕自身、不安で不安でしょうがないところはあるんですけど、ただ、どこにもない映画というとあれですけど、たぶん観たことがない、今年一番ぶっ飛んだ映画になっていることだけは間違いないので、それは楽しんで観ていただければと思います。もちろん監督なので、何度か編集している時とか、音楽を作ってあてる時とか、何度も完成させるまでは観ているんですけど、その時から感じていたのは、非常に中毒性のある映画だなと常に思っていて、8月にできてから僕自身もう一回観たいと思ってお願いしても東映さんが観させてくれないんですよ。なので、僕もこんなこと自分の作品で思ったことないですけど、今一番観たい映画だなと(笑)。そういう映画になっております。

MC:すごい映画だと、どんどん私も思って参りました。本当に楽しみにしております!ありがとうございました!実は皆様に発表することがございます。白石監督からお願いいたします。

白石:『麻雀放浪記2020』完成披露試写“しない”イベントというのが今日のイベントで、じゃあ何で来てるんだ?みたいな形ではあるんですけど、何も上映しないわけではございません。先ほどから言っているように、ずっとマスコミ試写も僕自身も観られてないんですけど、それは4月5日に『麻雀放浪記2020』の上映は楽しみにとっておくとして、今日上映する映画は別であります。

斎藤:はい。えー、映画『昼顔』を…。

(会場爆笑)

ベッキー:違う、違う、違う。おかしいじゃん!出てるけど!主演だけど!

斎藤:ごめん、ごめん、ごめん(笑)。関連してなかった?

ベッキー:関連してるやつ。びっくりした~。(白石監督に対して)撮ってないですよね?

白石:撮ってないです!撮ってないです!

斎藤:嘘です(笑)。皆さん、薄々お気づきだと思いますが、あの傑作を、僕らキャスト、監督と一緒にここで観ましょう。1984年公開の和田誠版『麻雀放浪記』。これをスクリーンで観られるという機会はとても貴重でございます。そして僕らと一緒にあの傑作に浸ってください。

MC:一緒に観ようということでございます!皆さん、嬉しいですよね。さらになんですけれども、本日は上映後にプレゼントがあるんですよね。

斎藤:そうなんです。今日のイベントはほぼ試写の代わりと名目上はなっていますので、皆様は『麻雀放浪記2020』を観ていただきたいお客様たちでございます。なので、ここにいらっしゃる全員の方にムビチケ(前売り券)をお配りさせていただきまして、4月5日、ぜひ皆様お近くの劇場に足を運んでいただけたらと思って、このイベントを締めさせていただきます。

(会場拍手)

MC:ということで、上映後に斎藤工さんたちからムビチケのプレゼントがあるということでございます!皆さん、ぜひ今日は楽しんでいただきたいと思います。完成作は上映せずに過去作をみんなで楽しもうじゃないかということで、まさしく完成披露試写“しない”イベント、一筋縄ではいかないこの『麻雀放浪記2020』ならではかなと思っておりますので、どうぞ皆さん、今日はご堪能いただければと思っております。ありがとうございました!

『麻雀放浪記2020』
4月5日(金) 全国ロードショー
監督:白石和彌
原案:阿佐田哲也「麻雀放浪記」(文春文庫・刊)
出演:斎藤工 もも(チャラン・ポ・ランタン) ベッキー 的場浩司 岡崎体育 ピエール瀧 音尾琢真 堀内正美 小松政夫 竹中直人 ヴァニラ
配給:東映

【ストーリー】 主人公・坊や哲(斎藤工)がいるのは、2020年の“未来”。なぜ?人口は減少し、労働はAI(人口知能)に取って代わられ、街には失業者と老人があふれている…。そしてそこは“東京オリンピック”が中止となった未来だった…嘘か?真か!?1945年の“戦後”からやってきたという坊や哲が見る、驚愕の世界。その時、思わぬ状況で立ちはだかるゲーム“麻雀”での死闘とは!?

(C)2019「麻雀放浪記2020」製作委員会