【全起こし】斎藤工「公開して人に届けることをゴールに、その一念で突っ走ってきた」『麻雀放浪記2020』完成報告ステージイベント&舞台挨拶 全文掲載

MC:ありがとうございました。では改めまして、『麻雀放浪記2020』についてお伺いします。まず、斎藤工さんにお伺いします。構想10年で、しかも念願の企画だったと聞いていたんですけれども、どういうきっかけでこの映画を作るに至ったのか、改めて教えていただいてもよろしいでしょうか。

斎藤:約10年ほど前に『明日泣く』という映画で、阿佐田哲也さんの別名である色川武大の自伝として、色川さんの役柄を学生時代から晩年まで演じさせていただいたご縁で、色川夫人にお会いすることになりまして、自分がいかに阿佐田哲也さんの文学や和田さんが描かれた映画に影響されたかということを熱弁したところが始まりだったと記憶しています。僕は自分より下の世代の方だったり、阿佐田さんのDNAだったり描かれたものを、知らない世代の方に伝えたい、伝えてほしいという色川夫人の願いが、一対一の間柄で立ち上がった企画です。それが約10年前ですね。

MC:ありがとうございます。では、その話を白石監督は打診を受けたわけですけれども、正直どういうふうに思われたのかということと、iPhoneで撮影されたことが非常に話題になっておりますけれども、なぜ思いついたのかもお話ししていただけますか?

白石:和田誠監督の邦画史の傑作があるので、作っちゃいけない映画だと思います(笑)。ただ、斎藤工さんの想いとか、それをぶっ飛び映画にしたことによって、今の世の中を笑い飛ばすとか、そういう映画を作れたら唯一無二の映画になるんじゃないかなという想いがあって取り組むことになりました。後は何でしたっけ…。

MC:iPhoneです。

白石:僕は映画のカメラで映画を撮るとすぐ昭和っぽくなっちゃうんですよ、何を撮っても。というのがずっとデビューした時からの悩みで。『孤狼の血』とかを撮るとそれがぴったりマッチしたので、「あぁ、いいこともあるんだ」と思っていたので。今回2020年にくるので、そんなに昭和臭が漂ってもな…というのもあって、iPhoneで撮ったら結構ポップになったと僕は思ってるんですよね。どうですかね。

斎藤:回転寿司のお皿の、回転寿司の目線という、世界初のアングルを撮ることができたので、あれは画期的ですね。大正解だったと思います。

MC:観るのが楽しみになって参りました。どうもありがとうございました。以上をもちまして、『麻雀放浪記2020』完成披露ステージイベントを終了させていただきます。監督、キャストの皆様でした!どうもありがとうございました!