【全起こし】高橋一生が撮影中にスーパーサイヤ人に!?『九月の恋と出会うまで』公開記念舞台挨拶レポート 全文掲載

MC:上映後にたくさんお話ができるのは皆さんも嬉しいかなと思うんですけれども、観ていただいた後なので、今日は何をお話いただいても、詳細にお話いただいても結構だと思います。ぜひ皆さんが一番お好きなシーンをそれぞれお話いただきたいなと思うんですけれども、高橋さんと川口さんにはお互いのシーンで「ここ、いいんだよなぁ」というお好きなシーンを教えていただけますか?

高橋:お互いのシーンで、それぞれのですか?じゃあ、僕、先に言っちゃっていいですか?「ケチ」「ケチ」言ってるところが好きです。

(会場笑い)

川口:一生さんも言ってますけどね?

高橋:僕も言ってます、ぼそぼそと。その時は、ずーっと監督がなるべくできる限り「ケチ」って言い続けてって。

川口:伸ばして伸ばして。

高橋:伸ばしてほしいと。

MC:「ケチ」と何度もおっしゃっていますが、あれって元々台本にあったんですか?

高橋:いや、「ケチ」「ケチ」ぐらいですよね。

山本:そうですね。増やしていきました。元々あったんですけど、倍ぐらいにしてみて、さらに現場でその倍ぐらいにしました。

MC:バスの中からずっと「ケチ」「ケチ」…。

高橋:シーンが変わっても「ケチ」「ケチ」言ってましたからね。

MC:そのケチのポジションも変わったりしましたからね。お好きなシーンなんですね。

高橋:はい(笑)。

MC:あれはどういったところがお好きなんですか?

高橋:「ケチ」っていう単語の中にもいろんな気持ちが、少しずつ近づいていく思いがあって、ああいうことってあるんだなと思いながら。

MC:「ケチ」と言う度に距離が変わっていく感じがする。

高橋:そうですね。

MC:川口さんは高橋さんのシーン、一緒のシーンでもいいですし、ありますか?

川口:看病してくれる…志織が風邪を引いちゃって、冷えピタをペタッと貼ってくれる一生さん、一生さんというか平野のぎこちない感じとかは…よいですねぇ。いいんじゃないですかね、女性の方は。刺さってると思いますよ。

MC:前髪どうしようと戸惑っている感じ。

川口:そう、毛を挟まないように…。

山本:あそこ、「失礼しまーす」って言ってるんですよね。あれ、アドリブなんですよ。台本にないんです。

川口:貼る前に「失礼します」って言ってるんですか?(笑)。

山本:あれは録音部も知らなかったんですよ、あの台詞があるって。アドリブなので、ちっちゃい声なんですよ。

高橋:実際、髪の毛をちょっと退けて貼るっていうのもどんなふうになってるのかわからなかったんですけど、現場でどかさないといけないかなと思って「失礼します」って言っちゃいました(笑)。

川口:いいですね。細かいですけど。

山本:すごいその台詞がかわいかったので、一生懸命仕上げる時に(音量を)上げたんですよ、聞こえるように(笑)。

MC:本当にちっちゃい声だったんですね!後でここは使ったほうがいいだろうということで。あのシーン、いいんですよ。川口さんもやっぱりお好きなんですね。仕上がってキュンときました?

川口:私は寝ているので、表情が見えないんですよ。上がりを見た時に、細かいですけどキュンとくるし、平野の人柄が垣間見えるなとお気に入りです。

MC:監督はなかなか選びきれないと思いますが、一番お好きなシーンはどこですか?

山本:作り手側の感じで言うと、二人が公園でお互いの気持ちをぶつけ合うところは、作っている時も二人の気持ちがすごく入っているのがわかったし、朝、午前中すごく曇っていて、よい天気じゃなかったんですけど、芝居始めのほうから光が当たり始めて、すごく画的にもきれいだし、二人のお芝居がよくてよくて。それは撮っている時に実感していたので、すごく素敵な、辛いシーンですけど、いいものが撮れているなぁと思っていたのでとても気に入っています。

MC:お二人のお芝居はもちろんなんですけれども、光の感じとかも役者だなぁというぐらい風景も素敵ですよね。

山本:自然が味方してくれている感じはすごくしましたね。川口さんはすごく気持ちが入っちゃって、テストから目がうるうるし始めたので、その場ですぐ回しちゃったりして。テストのテイクを使っています。

川口:そうなんですか?

山本:朝から二人は気持ちが入っていたので、すぐ本番にいきたかったくらいでしたね。とにかく寒かったですけどね。

高橋:寒かったんですよ。

MC:3月の最初のほうですものね。

高橋:ちょうど去年のこの日ぐらいですか?

山本:そうです。この時期で、雨も降ったし雪も降ったし、でも9月の衣装を着てましたからね。なかなか皆さん、寒かったと思います。

MC:川口さん、あのシーンはテストからぐっと入って。

川口:やっぱり切ないですし、本を読んだ段階で来るものがあったので、いざ対面というかテストをすると、お互いにですけど、いろんな感情になりましたね。

MC:高橋さんとはそういったシーンの前は何かお話をされたりはするんですか?

川口:ほぼなかった…お芝居の?

MC:はい。

高橋:それはなかったですね。お芝居の話はほとんど、こうしましょうというのはなかったですね。